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トーヨータイヤ、通年履けるコミュニティバス専用スタッドレスタイヤ「M937」

2022年9月1日 発売

オープンプライス

トーヨータイヤが通年使用することを考えたコミュニティバス専用スタッドレスタイヤ「M937」を発売する

雪道でのグリップとロングライフを両立

 TOYO TIRE(トーヨータイヤ)は、コミュニティバス専用スタッドレスタイヤの新製品「M937(エムキュウサンナナ)」を9月1日に発売する。発売サイズは205/80R17.5 120/118Nの1サイズで、価格はオープンプライス。

 コミュニティバスは、これまで公共交通機関が整備されていなかった地域における新たな移動手段としての運用や、大型路線バスの通行が困難な区間などにおける交通ネットワークの補完といった目的で、地方自治体や大手バス事業者が導入を実施。国土交通省の調査では、導入事例数が2009年から10年間で約1.5倍ほど増加しているという。

コミュニティバス専用スタッドレスタイヤの新製品M937

 また、コミュニティバスは一般の路線バスに比べて狭い道路を走行するため、低速での発進、信号のない交差点での停止や右左折も頻繁に行なうため、タイヤにかかる負荷の大きい使用環境となることから、業者によっては偏摩耗の発生や摩耗促進によるタイヤの早期交換が課題となっていた。

雪道を走るコミュニティバス

 さらに、降雪が少ない地域でも、突然の積雪時における走行安全性を確保するため、スタッドレスタイヤを装着するバス事業者が増加。夏タイヤから履き替える場合は、2種類のタイヤを準備するコストのほか、交換作業や保管などのメンテナンスも課題なうえ、スタッドレスタイヤを使い続ける場合は、摩耗が促進されて1年を通して使用できないケースも散見されているという。

 そこでトーヨータイヤは、通年での使用を考慮したコミュニティバス専用スタッドレスタイヤ「M937」を開発。

 タイヤが路面に接地するトレッド面全体の幅を広く確保し、大型のブロックを配置することで、タイヤにかかる負荷を分散させてゴムの過度な動きを抑制。その結果、耐摩耗性能が向上して、推定摩耗ライフが従来品「M935」比で38%向上を実現。

推定摩耗ライフは従来品「M935」比で38%向上を実現

 また、縦方向に刻まれた溝の幅を広げることで、雪が目詰まりすることを防ぐとともに、サイプと呼ばれる細かい溝をトレッド面のブロックに高密度で配置することによって、積雪や凍結した路面における走行性能も確保したという。

パターン設計