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スバル、新型「クロストレック」ワールドプレミア 中村社長「笑顔を作る会社をまさに体現するクルマ」
2022年9月16日 11:34
- 2022年9月15日 発表
スバルは9月15日、新型「クロストレック」を発表し、ワールドプレミア オンラインイベントを開催した。新型の3つの特徴であるデザイン、安全性能、動的質感の3つを強調、次世代のスバルラインナップの中核を担うクルマであるとしたほか、今後の予定として日本での発売については秋以降に詳細を発表、その後グローバル展開するとされた。
デザイン、安全性能、動的質感の3つの特徴
発表会ではまず、代表取締役社長の中村知美氏がクロストレックの概要を説明した。都会を離れた場所で撮影した中村氏によるビデオ映像では「自然を感じる非日常の世界まで場所を選ばず、どこにでも行けるクルマという乗り物は、乗る人の人生を豊かにし笑顔を作り出していく。私たち常にそう考え、クルマ作りを続けてきた」と振り返り、クロストレックは「そんなクルマ作りを続けてきたスバルならではの新たな1台」と紹介した。
中村氏は「クルマはそもそも安全であるべき」とした上でスバルの掲げる2030年死亡交通事故ゼロの実現に向け、2008年の発売以来、グローバルで累計500万台に搭載したアイサイトの普及は「確実に事故ゼロに近づいている」とした。
クロストレックの外観映像が紹介されると「外から眺めるだけでも、ワクワクする、楽しさを感じさせるデザインだと思いませんか」と呼びかけ、クロストレックがクロスオーバーとトレッキングを組み合わせた造語とし「都市も、郊外も、自在にクロスオーバーし、軽やかにトレッキングできる自由なクルマ」と述べ、デザイン、安全性能、動的質感の3つのポイントを抑えたクルマであると説明。
また、これまでの「XV」からの名称変更は、市場によって名称を使い分けていたものをグローバルで統一するとした。
中村氏は「家族や友人、趣味を共にする仲間など、すべての人が心から楽しみ、 そして、満ち足りた時間を共に過ごせる存在になってほしい」とクロストレックにかける思いを語り、「ブランドメッセージとして掲げる、笑顔を作る会社をまさに体現するクルマになった」と語った。
「ファン」というキーワードで開発、毎日が楽しく笑顔あふれるように
開発を担当したプロジェクトゼネラルマネージャーの毛塚紹一郎氏は「コンパクトミッドサイズSUV市場は拡大傾向から飽和状態へと移行し、今後ますますの競争が見込まれる」と背景を説明、そのなかで存在感を示すよう商品力を磨き上げる必要があったと振り返った。
毛塚氏は「ファン」というキーワードを挙げ、「新型クロストレックにお乗りいただいたお客さまの毎日が楽しく笑顔に溢れるものになるように思いを込めた」と狙いを説明、「ファン」は開発だけでなく販売現場からも要望のあったキーワードだとした。
また、先に挙げた3つの特徴についても順次説明、デザインは「外から眺めるだけでもワクワクするような楽しさを感じられる個性あるデザイン、フロントフェイスの迫力やフェンダーの張り出しで、SUVらしい頼もしさを表現しながらも、リアに向けて引き締まっていく鋭いシェイプを備えた身軽で躍動的なスタイリング」と語った。
歴代アイサイトとして最高性能を実現
安全性能は新世代アイサイトにより広い範囲の認識性能が向上、単眼カメラの追加装備などにより「車両近辺の二輪車や歩行者の識別制度も向上」とし、横からの飛び出しに対する感度を高め、安心して運転できるクルマになっている点を強調した。
動的質感では、アウトドア性能が向上していることは「スキーなどウインタースポーツに向かうときに安心して行くことができる」と具体的なメリットを挙げ、「日常から休日まで幅広くご使用いただくモデルとして、平日のちょっとした買い物から、休日のロングドライブまで 楽しく、気持ちよく疲れなく、いつまでも運転したくなる走りを目指した」とし、シート設計や車内音の収束性にまで着目して運転の快適性を追求したと説明した。
毛塚氏は最後に「まさに新たな時代におけるスバルの礎とも言えるクルマに仕上がった。お客さまの笑顔が溢れることを楽しみにしている」と結んだ。
ワールドプレミアのみ、詳細の発表はなし
今回の発表はクロストレックのワールドプレミア。そのため、日本をはじめ世界各地での発売時期や、発表された2.0リッター直噴の「e-BOXER」以外のパワートレーン、従来型でアメリカに投入されたプラグインハイブリッド仕様の有無、その他の仕様、販売目標などについて詳細な発表はなく、質疑応答でも市場別のユーザーニーズや社会のニーズによって適宜投入していくと説明するにとどまった。
日本市場投入の発表や受注開始時期については秋以降に発表、その後グローバル展開するとだけ説明され、最近は遅れがちな新車の納期についても、発売後は通常納期で納車ができるよう準備をし、日本に続くグローバル展開も大きく遅れないと説明した。
価格についても、中村氏は従来型との比較ではなく「新しいクルマでの新しい価値」によって決めるとしながらも、競合車とのバランスも考慮して決定すると説明した。
また、兄弟車にあたるインプレッサの関係について、従来はインプレッサが先行して発売されていたが、今回はクロストレックが先になる点については顧客ニーズによるものとし、スバルにとってのクロストレックの位置づけに変更はないと強調した。