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ダンロップ、eスポーツ市場に参入 FPSなどのプレーパフォーマンスを向上させるアームサポーター開発
2022年10月12日 11:15
- 2022年10月3日 発表
- 4400円
住友ゴム工業は10月3日、ダンロップブランドにおけるスポーツ事業の新規事業として、eスポーツ市場に参入すると発表。その第1弾としてeスポーツに特化した、プレーパフォーマンスを向上させるアームサポーター「ダンロップ ゲーミング マッスル アームサポーター」を10月26日からAmazonで発売する。価格は4400円。
eスポーツとは、さまざまなジャンルで大規模な国際大会が開催されるなど、世界的にもスポーツとして認知されてきている対戦型ゲームによる競技のこと。ダイバーシティ時代に注目されるエイジレス、ジェンダーレス、エリアレス、ハンディキャップレスという4つの特徴に加えて、接触を避けられるコンタクトレスであることから、コロナ禍でも盛り上がりを見せており、高いレベルの反射神経や動体視力、優れたチームワークなどが要求されるeスポーツは、世界の競技人口が2020年時点で1億人超とも言われ、現在も拡大している。
住友ゴムは、スポーツ事業のさらなる飛躍のため新規事業創出の可能性を探ってきた中で、eスポーツの将来性に着目するだけではなく、eスポーツ界の健全な成長を後押しすべく、長時間のプレーを通じた体の痛みやけがの不安といったプレーヤーの困りごとをサポートしたいという考えに至り、今回、eスポーツを末永く安心して楽しむことにつながる専用アームサポーターを新開発することで、eスポーツ市場参入の第一歩とした。
同社は既存事業の長年の商品開発において、タイヤと路面の接地やゴルフボールとゴルフクラブのインパクトなど「物と物が接触する現象を分析・科学」しており、今回のアームサポーターにおいても、プレー中の前腕部とマウスパッドとの接触や摩擦に着目した商品開発が行なわれた。
具体的には、アームサポーターを着用することで、マウス操作を行なう前腕部とマウスパッドとの滑りを滑らかにするとともに、製品本体に低摩擦素材を採用することで、前腕部とマウスパッドの接触面の摩擦抵抗を軽減し、マウスの操作性を高めた。これにより、特にFPS(ファーストパーソンシューティング:主人公視点)、TPS(サードパーソンシューティング:主人公の後方視点)などシューティング系ゲームのエイム(照準合わせ)動作のパフォーマンスが向上するとした。
また、腕の保護に加え、着圧により筋肉の動きをサポート。前腕部とマウスパッドとの摩擦による皮膚のこすれや外傷を防ぐだけでなく、腕全体を適度に圧迫することで筋肉の無駄な動きや振動を抑え、パフォーマンス向上をサポートする。
そのほかにも、eスポーツプレーヤーの動作分析を行ない、前腕だけではなく手のひらの掌底部分もマウスパッドに接触していることに着目。前腕から手首、掌底までを広く一体で覆うラッパ形状を採用した。このラッパ形状により、マウスパッドとの摩擦をさらに軽減し、パフォーマンスが向上するとした。
加えて、手首をしぼり、掌底まで広く一体で覆うラッパ形状の場合、長時間のプレーの最中に掌底部の布地が手首付近にズレ落ちやすくなるため、ズレ落ち防止のため、マウス操作に干渉しない小指に引っ掛ける非常にソフトなフックを搭載するとともに、ゴルフグローブの手のひら部に滑り止めとして使用しているナノ繊維素材を上腕部裏面に搭載した。
さらに、製品開発段階でのeスポーツプレーヤーへのヒアリングにおいて、「長時間のプレーにおいて湿気や発汗によりマウスの滑り度合いが変化し、エイムの感覚が狂うことがある」という声から、吸汗速乾素材を採用している。
元プロゲーマーで、現在はストリーマーとして活躍しているスパイギア氏は「長きにわたりさまざまなジャンルのプロスポーツ選手をサポートしてこられたダンロップさんが、今回新たにeスポーツプレーヤーの体のケアに着目したサポーターを開発されたことは、長年eスポーツに携わり、けがなどで引退を余儀なくされた選手を多数知っている自分としても大変喜ばしく思います。このサポーターを着用することで、右手のマウス操作の滑らかさが格段に向上し、FPSプレーヤーにとっての生命線であるエイム動作を高いレベルで安定させることにつながります。現在、サポーターをつけてプレーをするという習慣はeスポーツの中でまだ十分に浸透していませんが、けがの予防とパフォーマンスの向上、その2つを同時に実現できる本製品は、プレーヤーにとって今後欠かせないものになるのではないでしょうか」とコメントしている。