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モリゾウ選手こと豊田章男社長、水素カローラで12月のタイ25時間レース参戦へ カーボンニュートラル燃料のGR86も参戦

岡山国際サーキットで、モータースポーツ観戦の可能性を広げる取り組みを行なう豊田章男社長

 10月16日、スーパー耐久第6戦を開催中の岡山国際サーキットにおいて、モリゾウ選手として知られるトヨタ自動車 代表取締役 豊田章男氏は、12月16日~18日にタイで行なわれる25時間レース「Idemitsu Super Turbo Thailand 2022」に水素燃焼エンジン搭載カローラで参戦する意向をモリゾウ選手として明らかにした。

 この25時間レースは、SUPER GTも行なわれていたタイのブリーラム県にあるチャーン・インターナショナル・サーキットで開催。ルーキーレーシングは、この25時間レースにスーパー耐久レース参戦中の32号車 ORC ROOKIE GR Corolla H2 concept(水素カローラ)、28号車 ORC ROOKIE GR86 CNF Concept(カーボンニュートラル燃料使用GR86)で参戦するという。

 水素カローラのため、水素を充填する給水素システムも用意することになる。水素トラックの輸送を想定しており、大規模なプロジェクトであることが分かる。

 現在分かっている参戦ドライバーは、モリゾウ選手と、発言時に近くにいた石浦宏明選手。25時間レースであることから、ルーキーレーシングとしてのフル体制になると思われる。

 モリゾウ選手によると、水素GRヤリスでWRCベルギーをデモランしてからヨーロッパの手応えが変わったこと、最近アメリカに行って直接に記者に水素の取り組みを話して手応えがあったことなどを挙げ、アジアにおいても水素エネルギーを燃やして走るクルマ、カーボンニュートラル燃料を燃やして走るクルマを実際に見てもらうことで、脱炭素の多様性を訴えていく。

 日本においても2021年の富士24時間レースに水素カローラが参戦して以来、水素の「つくる、はこぶ、つかう」への意識が変わり、水素エネルギーに対する印象が大幅に変わった。モリゾウ選手は再び海外で自ら走ることで、アジアのエネルギー意識を変えていこうとしている。

 そのほか、このタイミングでのタイ25時間レース参戦には、Toyota Motor Thailand(トヨタ モーター タイランド)が60周年を迎えることがあるとモリゾウ選手はいう。「ちょうどタイのトヨタが60周年なんです。そのお祭りと合わせてできれば」と語り、アジアの多くの方を招いての60周年に世界でも希有な水素燃焼エンジンを搭載する水素カローラをお披露目していく。

岡山国際サーキットを走る水素カローラ。決勝も無事完走するなど、完成度は高まっている