SUPER GT最終戦もてぎ予選、コースレコード連発 GT500は100号車STANLEY NSX-GT、GT300は55号車ARTA NSX GT3がポール

GT500クラス、ポールポジションの100号車STANLEY NSX-GT（山本尚貴/牧野任祐、BS）

　SUPER GTの2022年シーズン最終戦となる第8戦が、モビリティリゾートもてぎ（栃木県芳賀郡茂木町）で11月5日～6日の2日間にわたって開催されている。5日は公式予選が行なわれ、GT500クラスは100号車STANLEY NSX-GT（山本尚貴/牧野任祐、BS）が、GT300クラスは55号車ARTA NSX GT3（武藤英紀/木村偉織、BS）が、いずれもコースレコードでポールポジションを獲得した。

　決勝レースは11月6日13時00分より、63周、300kmの距離で争われる。

チャンピオンシップをリードする3号車CRAFTSPORTS MOTUL Z（千代勝正/高星明誠、MI）

GT500クラス：チャンピオンの可能性残す100号車がコースレコードでポール

　GT500の予選は、エントリーする全15台が10分間のQ1で競った後、上位8台がQ2に進んで再度10分間争うノックアウト方式。前戦終了時点で年間ポイントランキングは3号車CRAFTSPORTS MOTUL Z（千代勝正/高星明誠、MI）がリードし、2.5ポイント差で12号車カルソニック IMPUL Z（平峰一貴/ベルトラン・バゲット、BS）が追う。さらに17号車Astemo NSX-GT（塚越広大/松下信治、BS）がトップから4ポイント差にあり、これら3チームがシリーズチャンピオン獲得の可能性が高い。

　そんななかで行われる最終第8戦は、GT500クラス全車のサクセスウェイトがゼロとなり、各車一切ハンデなし。まさにどのチームが勝っても不思議ではない状況だ。

　予選前の練習走行では12号車カルソニック IMPUL Z（平峰一貴/ベルトラン・バゲット、BS）がトップタイムをマークし、優勝に向けて幸先のよいスタートを切ったかに見えたが、Q1ではノックアウトギリギリの8位でQ2進出。トップ通過はランキング4位でチャンピオンの可能性をかろうじて残している100号車STANLEY NSX-GT（山本尚貴/牧野任祐、BS）だった。

12号車カルソニック IMPUL Z（平峰一貴/ベルトラン・バゲット、BS）は予選3位

　8台で争うQ2、ポールポジションはQ1トップで波に乗っていた100号車。GT500のコースレコードとなる圧巻の1分35秒194を叩き出した。12号車と3号車はセカンドローを獲得。17号車は10位とやや後方からのスタートとなるが、チャンピオン争いはどう転ぶかいよいよ分からなくなってきた。

予選10位に終わり、決勝レースは苦戦が強いられそうな17号車Astemo NSX-GT（塚越広大/松下信治、BS）

かろうじてチャンピオンの可能性を残す100号車STANLEY NSX-GT（山本尚貴/牧野任祐、BS）がポール

GT300クラス：61号車が痛恨のクラッシュで暗雲、56号車と10号車が有利か

ランキングトップの56号車リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R（藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ、YH）

　GT300のQ1は、エントリー全27台中の14台が走行するA組と、残りの13台が走行するB組に分け、10分ずつのタイムアタックで各組上位8台を選出。それら16台による10分間のQ2をもって決勝レースのグリッドが決まる。この最終戦は参戦数が少ない一部のチームを除き多くの車両のサクセスウェイトがゼロになるため、やはりこちらもハンデなしのバトルだ。

　年間ポイントランキングは、前戦終了時点で56号車リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R（藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ、YH）がトップ。それに2.5ポイント差で61号車SUBARU BRZ R&D SPORT（井口卓人/山内英輝、DL）が、6ポイント差で10号車TANAX GAINER GT-R（富田竜一郎/大草りき、DL）がそれぞれ続いており、いずれもチャンピオン圏内となる。

　ランキングトップの56号車は、当日の練習走行でコースレコードとなる1分45秒605を叩き出し、そのままの勢いでQ1 A組を2位通過。B組は18号車UPGARAGE NSX GT3（小林崇志/太田格之進、YH）がトップで通過し、ランキング2位の61号車は3位でQ2に進出した。

　決勝レースの行方を占うQ2、真っ先にアタックラップに入った61号車だったが、コントロールライン直前の最終コーナー出口でまさかのスピン。コンクリートウォールにリアから衝突し、Q2は赤旗中断に。翌日の決勝レースに向けて61号車には逆風が吹く格好となった。

予選16位の61号車SUBARU BRZ R&D SPORT（井口卓人/山内英輝、DL）。決勝ではどこまで追い上げることができるか

　赤旗解除で予選が再開された後、残り少ない時間でチャンスをものにしたのは55号車ARTA NSX GT3（武藤英紀/木村偉織、BS）。コースレコードをさらに0.8秒以上削る1分44秒798の好タイムでポールポジションを獲得した。ランキングトップの56号車は7位、10号車は8位、クラッシュした61号車は16位で、翌日の決勝レースに臨む。

10号車TANAX GAINER GT-R（富田竜一郎/大草りき、DL）は予選8位

ポールは55号車ARTA NSX GT3（武藤英紀/木村偉織、BS）