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【大阪オートメッセ2023】SUV仕様の新型「フェアレディZ」など専門学校生の手掛けた力作たち

2023年2月10日~12日 開催

日産自動車大学校の京都校の生徒たちが制作した「Fairlady X」

 2月10日~12日の期間、インテックス大阪(大阪市住之江区南港北1-5-102)にて、「大阪オートメッセ2023」が開催されている。入場料は、一般当日チケットが3000円。また、保護者同伴に限り中学生以下は入場無料(保護者1名につき1名まで。ただし保護者が招待券で入場する場合は不可)。中学生は要生徒手帳となっている。

 第26回となる今回は「ひろげる・つながる・クルマのワクワク」をキャッチコピーに掲げ、幅広い世代が「クルマのワクワク」を感じられるエンターテインメント・モーターショーを目指し、クルマとカスタマイズの楽しさがあふれた展示会となっている。ここでは会場に展示されていた専門学校生が手掛けた力作2台を紹介する。

13人の生徒が5か月で仕上げた力作

新型フェアレディZをスポーティなSUV仕様に仕上げた

 横浜、愛知、京都、栃木、愛媛と5校を展開している日産自動車大学校からは、京都校の生徒13人が手掛けたSUV仕様の車両「Fairlady X」を展示(6号館A)。

 これは今年3月に卒業する生徒たちの卒業制作の一環で、いろいろな製作案があったが「新型フェアレディZのSUVモデルなら、インパクトが大きいのでは?」と全員一致で決定。車両コンセプトは「優雅で豊かな人生」で、世の中のすべての家族を大切にするお父さんに捧げたいクルマという。

 ベース車両は、昨年の卒業生が日産の高級車「シーマ」顔に仕上げたSUVモデル「ムラーノ」をバラして再利用したもの。また、新型フェアレディZの部品は通常ルートでの注文だったため大幅に納品が遅れ、当初は2022年6月から製作スタートする予定だったが、8月まで遅れたという。それでも12月末までには仕上げたというから驚きの技術力だ。

Zの特徴でもあるダックテールをSUVのシルエットでも巧みに再現

 フロント、ドア、リアまわりなど、13人でパートを分けて担当し、早く終わった人は別のパートを手伝うといった流れで作業を進めてきたという。リアまわりの造形は特に大変で、フェンダーやリアゲートの面をキレイに出すのに苦労したという。ボディカラーはフェアレディZ「CUSTOMIZED EDITION」と同じオレンジで塗っている。

内装も内張を貼り直しスポーティに
ステアリングもフェアレディZの純正を使用
ホイールはRAYS製

 なお、3号館の日産自動車ブースには、本物の新型フェアレディZ「CUSTOMIZED EDITION」が展示されていて、運転席に乗ることも可能。

日産自動車のブースでは新型フェアレディZ「CUSTOMIZED EDITION」が展示されている

1958年のトヨペット「ルートトラック」を現代に再現

日本工科大学校のカスタム自動車工学科が製作したハイエースデッキバンは5号館で展示中

 兵庫県にある日本工科大学校のカスタム自動車工学科の生徒11人で製作したというトヨタ「ハイエース」をベースにした「ハイエースデッキバン」。1958年にトヨペットが販売していた「ルートトラック」をモチーフとしつつ、昨今のアウトドアブームもあり、外で遊べるクルマに仕上げたという。

 製作はリアまわりの切断から始まり、ボディはすべてアルミ板を加工して造形しているとのことで、フロントまわりやホイールアーチなど、現車合わせをしながら何度も修正して仕上げたという。ヘッドライトはミニクーパー、テールランプはいすゞのトラック、ホイールは日産エクストレイルと、仕上がりイメージに合わせていろいろなメーカーのパーツを採用している。デッキには自分たちでベンダーを使って曲げ加工を行なったという黒いバーも装着している。とにかくボディのラインをキレイに出すのが大変だったという。

 なお、YouTube公式チャンネルでは、制作過程も公開している。

ホイールは日産エクストレイルのを純正ホイールを流用
テールランプはいすゞのトラック用を流用。レトロな雰囲気で選んだという
リアウインドウは純正の窓ガラスを反転させて装着
デッキにはウッドを貼ってアウトドアテイストを高めている
リアゲートを閉じてもハイエースだと気がつく人は少ないだろう
大阪オートメッセ2023 カスタム自動車工学科 日本工科大学校(7分5秒)