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ホンダ、元最高顧問 藤澤武夫氏の米国自動車殿堂入りが決定

2023年2月13日 発表

 本田技研工業は2月13日、同社の創業者の1人であり最高顧問を務めた藤澤武夫氏が米国自動車殿堂(Automotive Hall of Fame)に選出されたと発表した。米国自動車殿堂による授賞式典は、7月20日(現地時間)に米国ミシガン州デトロイト市で挙行される予定。なお、同じくホンダの創業者である本田宗一郎氏も、1989年に日本人として初めて米国自動車殿堂入りしている。

 藤澤武夫氏は創業者である本田宗一郎氏とともに黎明期のホンダを率い、1959年のホンダ初の海外現地法人アメリカン・ホンダモーターの設立や、米国での二輪車販売開始時における自前のディーラー網の構築など、その後のホンダのグローバル事業拡大の礎を築いた人物。また、1960年に研究開発部門を「本田技術研究所」として分離し独立させることで、個性と能力の自由な発揚を通じた新価値の創造を促すなど、現在に至るホンダの発展に大きく寄与した。

 ホンダが創業した翌年の1949年、本田宗一郎氏と出会った藤澤武夫氏は、ビジネスに対する考えや将来の夢で意気投合しホンダに入社。本田宗一郎氏が研究開発や生産といった技術領域に集中する一方、藤澤武夫氏は営業や財務、マーケティングといった事業領域を一手に担い、本田宗一郎氏と二人三脚でホンダを率いた。その後、2人のパートナーシップは1973年3月に2人が揃って引退するまで約25年間続いたという。

藤澤武夫氏の略歴

・1910年11月10日東京都生まれ
・1949年10月:本田技研工業株式会社 常務取締役として入社
・1952年4月:同社 専務取締役
・1964年4月:同社 取締役副社長
・1973年10月:同社 取締役副社長を退任、取締役最高顧問 就任
・1983年10月:同社 取締役を退任、最高顧問
・1988年12月30日:死去(享年78歳)