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トヨタ・コニック・プロ、ヤマハ製グリーンスローモビリティで新たな移動サービスの実証実験を福島県で開始

2023年4月10日~5月末 実施

実証実験に使用されるヤマハ発動機のグリーンスローモビリティ「AR-07(手前)」と「AR-04(奥)」

 トヨタ・コニック・プロは、4月10日より福島県塙町と共同でヤマハ発動機のグリーンスローモビリティ(通称:グリスロ)を活用した実証実験「トヨタコニックライド塙(はなわ)」を開始した。実施期間は5月末までの予定。

 トヨタコニックライド塙は、ラストワンマイルの交通サービスを通じて、交通空白地帯での新しいモビリティの可能性を検証するとともに、高齢者の移動に対する外出支援、商店街などの地域経済活性化への取り組みの1つ。

 実証実験では、高い航続性能と耐久性能で、実証実績が豊富なヤマハ発動機のグリーンスローモビリティ2台を使用し、太陽光発電と蓄電池を組み合わせた給電ポートを使用することで「ゼロカーボンシティ」の実現を目指すとしている。

グリーンスローモビリティは、20km/h未満で公道を走れる電気自動車を活用した小さな移動サービスの総称で、環境負荷が少なく、狭い路地も通行可能なのが特徴。高齢者の移動や観光客周遊に資する「新たなモビリティ」として期待されている。今回の実証実験ではヤマハ発動機の7人乗りの「AR-07」と4人乗りの「AR-04」が使用される

 運行コースの主要な乗降所は、他エリアからの塙町の玄関口となる「JR磐城塙駅」をはじめ、東白川郡内で唯一の総合病院である「塙厚生病院」、域外からも多くの人がクルマで訪れる産地直売でにぎわう塙町最大のコミュニティー施設「道の駅はなわ」など。

運行コース
JR磐城塙駅
塙厚生病院
道の駅はなわ

 また、太陽光発電と蓄電池を組み合わせた給電設備により、自然エネルギーのみで充電可能な給電設備の実証も実施。実装段階では商用電源を使用しない「オフグリッド給電ポート」の開発を目指し、万一の停電時にも使用できることで、防災設備としても期待しているという。蓄電池には、自動車で使用できなくなった廃バッテリの再利用を検討することで、資源のリサイクルを加速させ、循環型社会に適用させるとしている。

充電はT-PLAN製の給電設備「青空コンセント」で行なう

TOYOTA CONIQ RIDE 塙(実証運行概要

コンセプト:Mobility for All/全ての人に移動の自由を
特徴:環境負荷が少なく持続可能なモビリティ運行サービスの開発
日程:2023年4月10日~5月末
運行ルート:塙町の中心部(JR磐城塙駅を起点に1.5km圏内=ラストワンマイル)
主な乗降所:JR磐城塙駅/塙厚生病院/道の駅はなわ/その他
乗車方法:MONET Technologies社のアプリで乗車予約/運賃無料
実施体制:事業主体:トヨタ・コニック・プロ株式会社
共同運営:塙町役場(福島県東白川郡塙町)
運行車両:ヤマハ発動機株式会社製「グリーンスローモビリティ」
給電設備:T-PLAN株式会社製「青空コンセント」
システム:MONET Technologies株式会社