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パイオニア、DATAFLUCTと共同で「自動車通勤のCO2排出量可視化・削減支援サービス」を開発

2023年5月10日 発表

「自動車通勤のCO2排出量可視化・削減支援サービス」利用イメージ

CO2排出削減推進のため、自動車の時差通勤や環境に配慮した運転を評価

 パイオニアは5月10日、DATAFLUCTと共同で、自動車の時差通勤や環境に配慮した運転を評価し、それに応じた環境ポイントを付与する「自動車通勤のCO2排出量可視化・削減支援サービス」を共同開発したと発表した。

 本サービスは、DATAFLUCTのサービス「becoz(ビコーズ) drive for employee」として2023年5月10日から提供を開始するほか、幅広い業種・業界で脱炭素化に向けた取り組みが推進されることを目的に、各企業が自社ブランド商品として販売する「ホワイトラベル形式」でも展開する。

 今回両社で開発した「自動車通勤のCO2排出量可視化・削減支援サービス」は、自動車通勤者が在籍する企業や自治体を対象としたサービス。2681万人規模にのぼる日本国内の自動車通勤市場(総務省統計局「令和2年国勢調査結果」)において、フレックスタイム制を採用する企業が従業員へ時差出勤を推進することにより、大幅な脱炭素効果が期待されるという。

 具体的には、専用スマートフォンアプリで従業員の走行履歴から取得したGPSデータをもとに、パイオニアのクラウドプラットフォーム「Piomatix(パイオマティクス) for Green」でCO2排出量やガソリン消費量を算出し、CO2削減効果が見込まれる時間帯を「エコ通勤時間」として推奨。その時間帯に時差通勤を行なった従業員や、通勤時に環境に配慮した運転(急発進や急加速をしない、アイドリングストップの励行など)を行なった従業員へ独自の環境ポイントを付与し、自社の福利厚生サービスとして利用できる割引券やクーポンなどに交換することができる。

 これにより、従業員の環境意識を高め、行動変容を促すとともに、従業員の満足度向上やワークライフバランスの推進につなげ、企業や自治体の働き方改革へ貢献するとした。

 また、脱炭素化に向けた企業や自治体の取り組みの中で、算定や削減が難しいとされるスコープ3(自社による直接的なCO2排出となるスコープ1、電気や蒸気の使用による間接的なCO2排出となるスコープ2を除く、自社事業にかかわるすべての間接的なCO2の排出量)に関しても、カテゴリ7にあたる「雇用者の通勤」におけるCO2排出量の可視化と削減を推進する。

 両社は、パイオニアのクラウドプラットフォーム「Piomatix for Green」を活用したクルマの運転に伴うCO2排出量の可視化およびCO2削減ソリューションと、DATAFLUCTの環境価値流通プラットフォーム「becoz」を活用し、環境ポイントなどのインセンティブやオフセットソリューションを環境価値として提供するスキーム構築に向けた取り組みを進めている。