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トヨタ、スーパー耐久のGR86を直列3気筒1.6リッターターボに変更 GRヤリス搭載エンジンを縦置きし新型6速MTと組み合わせ
2024年4月20日 16:52
TOYOTA GAZOO Racingはスーパー耐久に参戦するカーボンニュートラル燃料対応のGR86の搭載エンジンを、新開発の直列3気筒 1.4リッターターボから、GRヤリス搭載の直列3気筒 1.6リッター DOHC 直噴ターボ G16E-GTS型エンジンに変更した。
これまでTOYOTA GAZOO Racingは、スバルとのガチンコ勝負などのほか、よりコンパクトなエンジン搭載の確認もあって、GR86に新開発の直列3気筒 1.4リッターターボエンジンを搭載して、スーパー耐久で公開開発を行なってきた。
2024年シーズンは、その開発目的や評価をこれまでの活動で確認できたことから、さらに大きな排気量のG16E-GTS型エンジンに変更。新たな目標に対しての開発を行なっていく。
より正確に言えば、これまで開発してきた直列3気筒 1.4リッターターボエンジンは、直列3気筒 1.6リッター DOHC 直噴ターボ G16E-GTS型エンジンをショートストローク化したもの。GRヤリス用G16E-GTS型エンジンのボア×ストロークは87.5×89.7mmであるが、それを1.4リッターとするため87.5×77.0mmに変更。ショートストロークタイプのエンジンとして開発してきた。
TOYOTA GAZOO Racing 高橋智也プレジデントは、「技術的に去年までに試したいことのデータを取れたので、今年は市販している1.6リッターのエンジンでいろいろな使い方をしてみたい」と説明。GRカローラ、GRヤリスに搭載され、すでに名機とも言われている最高出力224kW(304PS)/6500rpm、最大トルク400Nm(40.8kgfm)/3250-4600rpmのG16E-GTS型エンジンを縦置きとし、レースフィールドでテストしていく。
この縦置きG16E-GTS型エンジンには、新開発の縦置き6速MTが組み合わせられる。この新しい6速MTは、欧州のレクサスIS 2.2リッターディーゼル向けをベースに新開発。従来の6速MTは、アルテッツァ時代のものを改良しながら使い続けていたがトルク容量的に厳しかった。そのため新開発の6速MTは、従来の倍程度のトルク容量を持つものになるという。G16型エンジンの最大トルクは400Nmのため、新開発の6速MTはそれ以上のトルク容量であることは間違いないだろう。
実際にGR86に搭載されたG16型エンジンを見てみると、ボンネットの奥深くに位置しているのが分かる。実際に走行してのバランス、カーボンニュートラル燃料の燃焼性、そしてトランスミッションの耐久性などをレースで確認していくものと思われる。