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SUPER GT第3戦鈴鹿、37号車 TOM'S GR Supraが優勝、GT300は777号車 D'station Vantage GT3がGT復帰後初優勝
2024年6月2日 19:25
SUPER GT第3戦鈴鹿が6月1日~2日の2日間にわたって鈴鹿サーキットで開催された。今回の鈴鹿戦は前戦富士と同様の3時間フォーマットの耐久レースとなり、2回のピットインが義務づけられるなかでの戦いとなった。
GT500クラスは、前日の予選でポールポジションを獲得した37号車 Deloitte TOM'S GR Supra(笹原右京/ジュリアーノ・アレジ)が、スタートからレースをリード。第1スティントおよび第2スティントを担当した笹原選手がトップを快走する。
それを追いかけるのが、予選2位からスタートした16号車 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT(大津弘樹/佐藤蓮)と予選3位からスタートした14号車 ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/福住仁嶺)。とくに14号車はペースがよく、5周目には16号車を抜いて2位へと浮上。第1スティントを福住選手、第2スティントを大嶋選手が担当した。2度目のピットストップは37号車が先に入り、それを知った大嶋選手はペースを上げ、61周目には前周より2秒以上速い1分52秒324を記録してピットイン。この稼ぎ出したタイムで福住選手に交代し、37号車に先行する形でピットアウトに成功。いわゆるオーバーカットに成功した。
しかながら、このピットアウト時に100号車 STANLEY CIVIC TYPE R-GT(山本尚貴/牧野任祐)のピットインをじゃましてしまうアンセーフリリースが発生した。14号車はドライブスルーペナルティを受け、順位を下げてしまう。
14号車をドライブする福住選手は、そこから驚異的な追い上げを行ない最終的には2位を獲得した。大嶋選手、福住選手とも、「これほどクルマが決まっていることはない」というできで、非常に悔しい2位となった。
優勝はポールポジションからスタートした37号車 Deloitte TOM'S GR Supra。笹原選手がダブルスティントを担当し、ジュリアーノ選手が第3スティントを担当。しっかりしたラップを安定して刻み、14号車のドライブスルーペナルティはあったものの、チームおよびドライバーとも完璧な仕事をして笹原選手はトムスに移籍してからの初優勝、ジュリアーノ選手は初優勝かつスーパー耐久富士24時間からの2週連続優勝でポールトゥウィンを成し遂げた。
GT300クラスは、今シーズンSUPER GTに復帰したD'stationチームの777号車 D'station Vantage GT3(藤井誠暢/チャーリー・ファグ)が予選1位からスタートして、途中タイヤ交換などでトップを譲るものの、レースを完全にリードしてポールトゥウィン。ほかのチームを寄せ付けない走りを見せた。
藤井選手は予選時から、新しく投入されたダンロップタイヤに対し絶大な信頼を語っており、前戦の富士から改良して鈴鹿に投入されたタイヤが力になったという。藤井選手の優勝は、熊本地震で最終戦となった2016年第3戦もてぎの21号車 Hitotsuyama Audi R8 LMS以来で9度目。そのときもダンロップタイヤでの優勝だったとのこと。チャーリー選手は鈴鹿でのレースは初めてとなり、初の鈴鹿で速いラップを刻んで初優勝を獲得した。
2位はポイントランキングトップを走る2号車 muta Racing GR86 GT(平良響/堤優威)、3位は、6号車 UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARI(片山義章/R.メリ・ムンタン)。