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日産、子守り支援ロボット「イルヨ」に車内置き去り事故を防止する新機能「マダイルヨ」追加

2024年9月4日 発表

子守り支援ロボット「INTELLIGENT PUPPETイルヨ」のコンセプトモデルに新機能「マダイルヨ」を追加

 日産自動車は9月4日、子守り支援ロボット「INTELLIGENT PUPPETイルヨ」のコンセプトモデルに子どもの車内置き去り事故を防止する新機能「マダイルヨ」を追加したと発表した。

 日産では子どもの車内置き去り事故の防止、車内の事故ゼロを目指す「置き去り事故防止プロジェクト」を立ち上げており、イルヨの開発と共に降車時に後部座席を振り返ることを促す「後部座席にバッグを置くようにする=“バッグ オン バック“」などの事故防止対策を公式サイトやSNSで発信している。

 イルヨは日産と赤ちゃん本舗の協業で開発されたもので、2024年1月に初披露。ドライバーと赤ちゃんの2名でドライブするときの、後ろ向きに設置される「チャイルドシートの壁」によって「顔が見えない、あやせない」といった悩みの解決を目指したもの。

 イルヨは後部座席のチャイルドシート横に設置するロボット「イルヨ」と、運転席横のドリンクホルダーに設置するロボット「ベビーイルヨ」の2体で構成され、「ベビーイルヨ」に「ここにいるよ」「いないいない、ばぁ」「こっちだよ」「お歌を歌うよ」というウェイクワードを投げかけると後部座席の「イルヨ」が作動。手を振る動作や、「いないいない、ばあ」などの動きでチャイルドシートに座る赤ちゃんをあやす。

チャイルドシート横に設置するロボット「イルヨ」
運転席横のドリンクホルダーに設置するロボット「ベビーイルヨ」
ベビーイルヨに「ここにいるよ」「いないいない、ばぁ」「こっちだよ」「お歌を歌うよ」というウェイクワードを投げかけると後部座席の「イルヨ」が作動。なお、「イルヨ」は表情認識カメラを備え、子どもの目が開いているか閉じているかを認識することができる。子どもの目が閉じているときは「ベビーイルヨ」の目が閉じるというギミックも備える

 そして今回はイルヨに子どもの車内置き去り事故を防止する新機能「マダイルヨ」を追加したことを発表。新機能「マダイルヨ」では、後部座席のチャイルドシートに設置した「イルヨ」と保護者のスマートフォンを無線で接続し、その接続の強弱から距離を推定し、「イルヨ」と保護者が離れていないかを検知。さらに「イルヨ」の表情認識カメラが車内に子どもが残されているか否かを確認する。「イルヨ」が保護者と閾値(現状は約3m前後で設定)以上離れ、かつ車内に子どもが残っていると認識すると保護者のスマートフォンに警告通知を送り、子どもの車内置き去りが起きてしまっていることを知らせる。

「イルヨ」と保護者が3mほど離れるとLINEに警告通知が届く。保護者が距離を縮めない限り、警告通知は届き続ける

 イルヨについてはまだコンセプト段階で製品化の具体的なめどは立っていないものの、イルヨの体験会などを実施することで、子どもの車内置き去り事故防止の啓蒙活動としても活用していく。

 なお、9月15日14時~に子育てインフルエンサーの木下ゆーきさんと、イルヨプロジェクト監修者の小児科医・坂本昌彦先生を迎え、新機能「マダイルヨ」のお披露目およびトークイベントを日産本社ギャラリーで開催する。また9月15日~16日には、来場者に向けたイルヨ体験会も開催するという。

 このトークイベントの申し込みは9月5日12時から特設サイトで受け付ける。先着順で、定員に達し次第受け付けは終了する。

日産 子守り支援ロボット イルヨに新機能「マダイルヨ」搭載(1分15秒)