マツダ、メディア4耐をカーボンニュートラル燃料で開催 DSC-TRACK搭載ロードスターでギネスへ挑戦

35回目を迎えるワンメイクレース、メディア対抗ロードスター4時間耐久レース

　9月21日、16時から自動車媒体などが参戦するマツダ メディア対抗ロードスター4時間耐久レースの決勝がつくばサーキットで開催される。メディア4耐と呼ばれるこのレースは、初代ロードスターが発売された1989年から毎年1回のペースで開催され、今回で35回目を迎える。今回は、最も長く続いている自動車のワンメイクレースシリーズ」としてギネス世界記録にも挑戦していく。

　2024年のメディア4耐では、車両を市販ロードスターのNR-Aにへと変更。市販車、ナンバー付きとなったため助手席も装備。同乗走行などのエキシビションなども行なわれていく。

　大きく変わっているのは、燃料がガソリン燃料からカーボンニュートラル燃料になったこと。レースをサステナブルに続けていくため、およびメディア各社にカーボンニュートラル燃料でのレースを体験してもらおうというものになる。エンジン、ミッション、排気系は純正品で無改造となっており、60Lと限られた燃料で4時間を戦っていく。

今回はカーボンニュートラル燃料を使うのがポイント。スーパー耐久でおなじみの共挑（きょうちょう）ステッカーも貼られている

　また、このNR-Aロードスターではロードスターのワンメイクレース「パーティレース」で開発が煮詰められていた横滑り防止装置「DSC-TRACK」が搭載されている。DSCとは「Dynamic Stability Control」のことで、とくにモータースポーツでの使用を前提とした制御になっている。

カーボンニュートラル燃料給油機

ロードスターのエンジン。エンジンはノーマル

右上のスイッチで「DSC-TRACK」のモードを切り替える

12号車はマツダチーム

ブリヂストンチームも参戦し、監督は佐々木雅弘選手（右）。隣のチームのピストン西沢氏（左）と談笑中

ブリヂストンは「ブリヂストンカフェ」も展開

　この開発にはボッシュが全面協力しており、ボッシュの最新ESP（Electronic Stability Program）である、ESP10システムをベースに作り込まれている。

　これらの使用は今回各チームのドライバーに一任されており、DSC-TRACKのON/OFFどのようなモードで走るのも自由。とくに雨が降った際にはサーキットで有効なシステムとして作り込まれていることから、天候によって使われ方は違ってくるだろう。

各チームを激励に訪れるマツダ株式会社 代表取締役社長 毛籠勝弘氏（右）。Car Watchチームのドライバーである日下部保雄氏（左）と歓談中

　マツダでは、このメディア4耐のYouTubeライブ配信を予定しており、決勝前の14時55分から始める。さまざまな自動車媒体の参加する歴史のあるレース、カーボンニュートラル燃料やDSC-TRACKの使いこなしが勝利の鍵になるだろう。