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テスラ、新型「モデルY」国内初公開 サイバーデザイン採用やサスペンション再調整など5年ぶり刷新

2025年1月24日 公開

モデルY RWD:595万円

モデルY ロングレンジ:683万9000円

テスラ新型「モデル Y」

 テスラジャパンは1月24日、エクステリアやインテリア、乗り心地や効率性を向上させた新型「モデルY」を、東京都にある「テスラ新宿」にて国内初公開した。2グレード設定で、価格はシングルモーター後輪駆動の「RWD」が595万円、デュアルモーターAWDの「ロングレンジ」が683万9000円。1月10日より初回限定版「Launch Series」の受注が始まっていて、納車開始は2025年4月の予定。

 2020年に登場したモデルYは、日本へは2022年の夏に導入され、2023年の第一四半期にバッテリEV(電気自動車)として初めて世界の車種別販売台数トップに立ったほか、2023年にはグローバルでの累計販売数が120万台を突破したミッドサイズSUVモデル。

 2024年9月にテスラジャパンのカントリーマネージャー(社長)に就任した橋本理智氏によると、「SUVブームも追い風となり、日本でもモデル 3よりも若干ですがモデル Yのほうが売れています」とのこと。

テスラジャパン カントリーマネージャー 橋本理智氏

 そのモデル Yが今回5年ぶりに刷新。橋本社長は、「テスラは年次改良は行ないません。常にその時その時の最適解を導入しています」と語る。

 エクステリアは、サイバートラックやサイバーキャブと同じ直線基調のデイタイムランニングライトを搭載し、高い識別性を備えた最新世代のサイバーデザイン言語を採用。ボディデザインは力強く、滑らかなラインが特徴で、リアには“拡散反射技術”を初採用した「ボディパネルテールライト」を搭載するなど、先進的なエクステリアに仕上げている。

新型モデル Yのボディサイズは4800×1920×1625mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは2890mm。車重はRWDが1921kg、ロングレンジが1990kg
現行モデル Y。ボディサイズは4751×1921×1624mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは2890mm、車重はRWDが1930kg、パフォーマンスが2000kg

 ボディ形状を刷新したことで、空気抵抗係数のCd値は0.22と、現行モデルよりも0.01向上。SUVモデルでありながらセダン級の数値をマークしている。また、リアのダウンフォースも向上していて、前後の揚力バランスを27%最適化。さらに、サスペンションを柔らかく再調整したことで、悪路などでの振動吸収性能が51%向上し、乗り心地と快適性が大幅によくなっているという。

 加えて、新たに追加した複数のシーリング材や遮音材、サイドミラー形状の変更などにより、現行モデルよりも風切り音が20%、ロードノイズを22%低減させ、静粛性も高められている。ただし、インテリアの材料なども見直したことで、タイヤサイズも大きくなっているにも関わらず、車重は現行モデルよりも軽くなっている。

ボディカラーはステルスグレーが標準設定。オプションでグレイシャーブルー/パールホワイトマルチコートとクイックシルバー/ウルトラレッドの2トーンも設定している
サイバートラックやサイバーキャブと同じ直線基調のデイタイムランニングライトを搭載
拡散反射技術”を初採用し、夜間は圧倒的な存在感を放つという「ボディパネルテールライト」を採用
ウィンカー作動時
サイドミラーはエアロダイナミクスを向上させる形状が新たに採用された
装着タイヤはミシュランの「パイロットスポーツEV」で、サイズは255/40R20

 インテリアは、搭乗者を包み込むようにアンビエントライトを新たに搭載。カラーは256色から選択できるという。またステアリングコラムにあったシフトレバーは廃止。モデル 3と同じくセンターディスプレイでの操作とした。

搭乗者を包み込むアンビエントライトが搭載された。中央に15.4インチのタッチスクリーンを完備

 運転席と助手席にはシートベンチレーションを標準装備。シート内部の通気ダクトはテスラ独自の特許技術によるエアフロー設計により、座っていても風の流れを妨げることがなく、夏場の快適なドライブを実現。

運転席と助手席にはシートベンチレーションを標準装備した。シートヒーターは前後席とも完備
内装はブラックが標準、オプションでブラック/ホワイトにもできる
後席のサイドに電動リクライニングのスイッチを備える
後席用に中央に8インチのタッチスクリーンを装備した

 リアシートは、座面を1.5cm延長、ヘッドレストの幅を1.7cm拡大するなど形状の最適化を実施。また、背もたれに電動リクライニング調整機能を追加し、サポート性能と長距離移動時の快適性を大幅に向上させたほか、ルーフガラスにシルバーメッキコーティングを追加することで遮熱効率を26%向上させ、暑い時期での快適性を高めた。

リアシートは4:6の可倒式。パワーリクライニング式の2列目シートをフラットに折りたためば2021Lのトランクスペース容量を誇る
リアゲートは近づくだけで開く、ハンズフリートランク機能も完備
ラゲッジスペースは2段式で下にも収納スペースを設けている
後席はラゲッジスペースからでも電動で倒せるようになっている
ルーフガラスにシルバーメッキコーティングを追加。遮熱効率を26%向上させた

 フロントに備えるトランク(通称フランク)は、業界最大級の117Lの容量を確保したほか、仕切り板を使うことで収納スペースを柔軟にカスタマイズできるようにした。加えて独立した排水口も追加され、さらに利便性を向上させた。

フロントに備えるトランク(通称フランク)
前方に独立した排水口を新たに設けた
暗い場所でも便利なライトも完備するほか、牽引用フックも内蔵している

 そのほかにも、フロントバンパー下部に新たにブラインドスポットカメラを新設定。運転中に車内から前方の映像をより明確に確認できるようになり、安全性と利便性を向上させた。また、カメラには自動洗浄機能もあり、常にクリアな視界が確保できるという。

自動洗浄機能も搭載した新設定されたフロントカメラ

 なお、テスラ新宿では2月1日まで新型モデル Yを展示しているほか、現行モデル Yの新車在庫車を買うと充電設備「スーパーチャージャー」を無料で5年間使えるキャンペーンも実施している。

テスラ新宿では、2月1日まで新型モデル Yを展示している