スバル、ジュネーブショーで「ボクサー スポーツカー アーキテクチャ」世界初公開
「FT-86 II concept」と異なるボディーサイズ。2012年春生産開始

BOXER Sports Car Architecture(ボクサー スポーツカー アーキテクチャ)

2011年3月1日発表



 スバル(富士重工業)は3月1日、トヨタ自動車と共同開発中のFRスポーツ車の技術コンセプト「BOXER Sports Car Architecture(ボクサー スポーツカー アーキテクチャ)」を、第81回ジュネーブ国際モーターショー(プレスデー:3月1日~2日、一般公開日:3月3日~13日)で世界初公開した。FRスポーツ車の生産開始は、2012年春を予定している。

エンジン部のアップ。FB型エンジンとデザインが酷似している

 ボクサー スポーツカー アーキテクチャの核となるのが、スバルの水平対向(ボクサー)エンジン。「軽量、コンパクト、低重心」がスバルが目指す、走りの愉しさを生み出す重要な要素であり、FRスポーツ車に相応しいパワーユニットと言う。FRスポーツ車では、新世代ボクサーエンジン(水平対向4気筒 2.0リッター ガソリンエンジン)を搭載するとしている。
 また、シャシーも、FRスポーツ車に最適化されたものを採用することで、もともと低重心なボクサーエンジンの搭載位置を、従来のスバルAWDモデルよりもさらに低く、かつ、車体の中央寄りにすることが可能となったと言う。これによりコーナリング性能に優れたナチュラルで気持ちのよい走りを実現するとともに、スポーツカーらしい低いエンジンフードのシルエットを実現することで、ドライビングポジションを低くすることが可能としている。同時に、フロントオーバーハングの短縮が可能になったとし、リアのオーバーハングの短縮とあわせ、ヨー慣性モーメントの発生を軽減し、スポーツカーとしての高い操縦安定性とハンドリング性能を実現したと言う。

 同社は、従来のAWDモデル加え、FRスポーツ車をラインアップすることで、より幅広いユーザーのさまざまな嗜好にあった、スバルらしい走りを実現する商品を提供していくとし、ボクサー スポーツカー アーキテクチャは、スバルならではの”Confidence”な走りの上に、スバルの新しい走りの愉しさを実現するための技術コンセプトと結んでいる。

 なお、ボクサー スポーツカー アーキテクチャとして、ボディーサイズ、4200×1770×1270mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは2570mmという仕様を公開しているが、これトヨタが同日発表した「FT-86 II concept」と比べると、全高とホイールベースは同じながら、全長は35mm短く、全幅は25mm狭い。タイヤサイズは215/45 R17となっている。

(編集部:谷川 潔)
2011年 3月 1日