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アサヒビール、SUPER GTでノンアルコール飲料「ドライゼロ」のプロモーション拡大 その理由をスマドリマーケティング部 村尾雄一氏と塩島諒久氏に聞く

SUPER GTでノンアルコール飲料「ドライゼロ」をプロモーションすることについて話をうかがったアサヒビール株式会社 マーケティング本部 スマドリマーケティング部 担当副部長 村尾雄一氏(右)と、同 副主任 塩島諒久氏(左)

アルコール分0.00%のノンアルコールビールテイスト飲料「ドライゼロ」

 アサヒビールが発売しているノンアルコール飲料「ドライゼロ」、アルコール分0.00%のノンアルコールビールテイスト飲料として販売され、カロリーゼロ、糖質ゼロ(食品表示基準に基づき、100mlあたり5Kcal未満のものをカロリーゼロとし、100mlあたり糖質0.5g未満のものを糖質ゼロと表示)としていることから、カロリーや糖質を気にする人にも選ばれている。もちろん、ノンアルコール飲料であるため法律上は20歳未満が飲んでも問題はないが、同社としては20歳以上の人へ向けて開発。20歳未満の人の飲用は勧めていない商品になる。

 そのドライゼロをアサヒビールがプロモーションの場として選んだのがSUPER GTシリーズ。2024年からシリーズパートナーとなり、2025年はGT500クラスの1号車 TGR TEAM au TOM'S、3号車 NISMO NDDP、23号車 NISMO、100号車 STANLEY TEAM KUNIMITSUへと拡大。2025年シーズンは車両の各部には「DRY ZERO」のロゴが掲示されている。

アサヒビールがサーキットのイベント広場に出展する「ドライゼロ」ブースのイメージ

 ドライゼロはアルコール分0.00%の炭酸飲料であり、運転前に飲んでも問題ないものであることから、第2戦富士、第4戦富士、第5戦鈴鹿、第8戦もてぎのイベント広場ではドライゼロのブースを出展予定。暑い季節に向けて氷を入れて楽しむ“ドライゼロアイス”の販売や、賞品が当たる抽選会などを実施するとしている。

 アサヒビールはドライゼロのプロモーションの場になぜSUPER GTを選んだのだろうか? その理由を、第1戦岡山に訪れていたアサヒビール マーケティング本部 スマドリマーケティング部 担当副部長 村尾雄一氏と、同 副主任 塩島諒久氏にうかがった。

2025年シーズンは、「アサヒドライゼロアンバサダー」として桐生もえこさんがサーキットに登場する

ドライゼロでSUPER GTスポンサードの理由

 村尾氏は、SUPER GTシリーズでプロモーションを実施することについて、2つのポイントを挙げる。1つはブランドのプロモーション。「(商品の)ブランドごとに目指しているポジショニングがあるのですが、消費者に持ってもらいたいイメージがある中で、ドライゼロというのは『気持ちアガる瞬間に。』を掲げています。みんなが高揚するようなシーンで飲んでもらう。スーパードライのような味を求めてノンアルコールを飲みたいという人、そういうスポーツシーンがすごく合うなと思っていて」(村尾氏)と言い、モータースポーツの持つ高揚感が商品にマッチするとのこと。

 ほかのスポーツだと、例えば走り終えた後にアルコールを飲むなど、アルコール飲料も視野に入ってくるが、モータースポーツであれば運転する人が多く訪れることから、ノンアルコール飲料が飲み物として選ばれるとのことだ。

 村尾氏自身モータースポーツが好きで、SUPER GTの2023年最終戦もてぎを見に行っていたとのこと。ご存じのようにこのレースは、36号車 TGR TEAM au TOM'S(坪井翔/宮田莉朋)が逆転勝利。シリーズチャンピオンを獲得したSUPER GT史に残るレースだった。

 そんな熱いレースを見たことが、ドライゼロのプロモーションにつながっているという。

「DRY ZERO」が掲示される1号車 TGR TEAM au TOM'S
「DRY ZERO」が掲示される3号車 NISMO NDDP
「DRY ZERO」が掲示される100号車 STANLEY TEAM KUNIMITSU

 そして、もう一つの理由が「飲酒運転撲滅」。ビールテイストのノンアルコール飲料をもっとクルマを運転する人に知ってもらうことで、飲酒運転を防ぎたいと語る。SUPER GTにはクルマを運転して来る人も多く、そういう人たちに対して直接啓発活動をしていきたいという。

 ブース出店については、知ってもらいたいという思いが強く、実際にアルコール分0.00%のドライゼロを飲んでもらうことで理解を深めていこうとしている。

 実際に昨シーズン1度出店して売れ行きもよかったとのことで、今シーズンは出店レースを拡大。将来的にはサポートチームとのコラボレーションもしていきたいという。

 モータースポーツのスポンサードには、さまざまな理由があるが、アサヒビールはモータースポーツが持つ特別な高揚感と、飲酒運転をゼロにするという社会的意義からSUPER GTをサポート。2025年シーズンはスポンサードを拡大するほか、出店レースも増やし、そこでは新しい飲み方の提案もしていく。

 ドライバーでも安心して飲めることから、実際にSUPER GTの会場を訪れドライゼロのブースを見かけたら(そして20歳未満でなければ)、その提案を味わってみていただきたい。