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豊田自動織機、バッテリEV向け車載電源ユニット「ESU」を新開発 新型「bZ4X」に採用のほかテスラ規格の「NACS」対応バージョンなど用意
2025年10月10日 14:52
- 2025年10月10日 発表
豊田自動織機は10月10日、バッテリEV向けに新たに開発した車載電源ユニット「ESU(Electricity Supply Unit)」について、トヨタ自動車のバッテリEV「bZ4X」に採用されたことを発表した。今回の新しいESUでは、電力事情の異なるさまざまな国・地域における複数の送電方式に新たに対応すると同時に高出力化を実現し、世界各地で小型車から大型車まで多様な車両に搭載可能な製品ラインアップにしたという。
具体的には、充電規格CHAdeMOに対応する製品や、CCSに対応する製品。さらには、北米で使われているテスラの充電方式であるNACSにも対応する製品を用意した。
AC充電機能も従来の7kWのみから、7kW/11kW/22kWへとバリエーションを展開、単相にも三相にも対応するようになっている。DC充電機能は415Aと従来製品と同じだが、水冷機構を工夫することで繰り返し充電を可能とした。また、AC給電については室内コンセントが1.5kW級、外部給電が7.2kW級と新規に搭載。このAC給電機能は新規にESUに搭載されたもので、車載充電器ラインと車載ACインバータラインの一部を共用することで実現している。
つまり、新しいbZ4Xでは、AC給電機能を別に搭載することなく、豊田自動織機製のESUのみで構成することとなっており、車載空間のメリットを得ていることになる。
バリエーション展開も工夫されており、筐体的には358×419×130mmのユニットと358×419×196mmのユニットを用意。上面から見たサイズは同様のもので、196mmユニットでは対応回路を積み重ねることで三相22kWのAC充電を可能としている。いわゆるフットプリントを増やすことなく、縦方向の厚みを増加して実現している。これにより、搭載位置の標準化やライン生産のメリットなども出てくるものと思われる。
そのほか補機充電も、従来品の150Aから210Aに引き上げ。これは、AD/ADASなど補機類の電力量増加に対応するためだとしている。

