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いすゞ、大型トラック「ギガLNG車」「ギガCNG車」改良 ドライバー異常時対応システムを装備
2025年10月16日 12:55
- 2025年10月16日 発表
- CNG車:3070万6500円
- LNG車:3855万8300円
- (共に東京地区希望小売価格)
いすゞ自動車は10月16日、大型トラック「ギガCNG(圧縮天然ガス)車」および「ギガLNG(液化天然ガス)車」を改良して発売した。東京地区希望小売価格はCNG車が3070万6500円。LNG車が3855万8300円。
いすゞは国内で唯一、天然ガスを燃料とするトラックを量産・販売していて、これまで約30年にわたり、環境負荷低減およびエネルギーセキュリティーの観点から天然ガス自動車の普及に取り組んでいる。また、優れた環境性能とディーゼル車同等の使い勝手を有するギガLNG車およびギガCNG車は、カーボンニュートラル(CN)社会への移行期における重要な選択肢の1つと位置付けている。
今回の改良では、CNG車およびLNG車ならではの優れた環境性能はそのままに、各種先進安全装備を拡充した。主な特徴は以下の通り。
天然ガス車ならではの優れた環境性能と使い勝手の両立
天然ガスを燃料とするギガLNG車・ギガCNG車は、ディーゼル車と比較して、大気汚染の原因とされるPMおよびNOxの排出量が極めて低いことから、環境負荷低減に貢献するモデル。また、特に液体燃料であるLNGは、ディーゼル車とほぼ同等の時間で充填が可能で、燃料の搭載効率もよいことから、1充填あたり1000km超の航続距離を実現した。
ギガLNG車・ギガCNG車にはCNガス(バイオメタンやe-methane)を燃料として使用することが可能で、これまでにCNガスを用いたさまざまな実証事業に使用されており、改造を加えることなく走行できることを確認済み。今後CNガスの普及が進めば、ガス燃料車は早期に低炭素・脱炭素化することが期待されるとしている。
安全性能の向上
ディーゼル車に展開しているEDSS(ドライバー異常時対応システム)を、新たにLNG車とCNG車にも展開。ドライバーの状態をモニタリングするドライバーステータスモニター(DSM)のカメラが異常を検知した場合、もしくはドライバー自身によるEDSSスイッチの操作があった場合にブレーキ制御を自動で開始、徐々に速度を落として停止する。
また、EDSSが作動すると、マルチインフォメーションディスプレイの警告画面の表示と音声警報で、システムの作動をドライバーに警告。車外には、ホーンを鳴らしハザードランプとブレーキランプを点滅させることで、異常事態を周知。また、あらかじめ設定したメールアドレスへメールによる通知を行ない、速やかな状況把握を促すとしている。
いすゞは今後も、商用車の多様な用途や特性を踏まえ、マルチパスウェイ(全方位)でさまざまなCN商品の可能性を検討するとともに、CN商品の普及促進に積極的に取り組むことで、地球温暖化の抑制や脱炭素社会の実現に貢献するとしている。

