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日本自動車レース工業会、「人とくるまのテクノロジー展 2026」で国産フォーミュラカー展示

2026年5月27日~29日 開催
日本自動車レース工業会の「JMIA NEXT FORMULA PROJECT」国産フォーミュラカー。ブースが並ぶ会場とは別に、技術講演が行なわれる会場フロアに展示された

 日本自動車レース工業会(JMIA)は「世界に誇れる、日本のレーシングカー産業を築く」をビジョンに、レーシングカーの開発を通じて日本のモビリティ産業の発展に貢献することを目指し、約80社が参画するNPO法人である。

 5月27日~29日にパシフィコ横浜で開催されている「人とくるまのテクノロジー展 2026 YOKOHAMA」では、参画企業の技術を展示するブースを出展するほか、「JMIA NEXT FORMULA PROJECT」と名付け、日本のレーシングカー産業が協力して2024年から開発が進められた国産フォーミュラカーを展示した。

「JMIA NEXT FORMULA PROJECT」国産フォーミュラカーのリアビュー
こちらは日本自動車レース工業会のブース
国産フォーミュラカーの模型も展示されていた

 JMIAは2008年に発足して以来、加盟企業が増えている。これにより、団体としての技術力は高まってきている。その中で団体として注目したのは、現在の日本のレース状況。国内のトップフォーミュラでは使用する車両が海外製であるという実情だ。

 そんな状況とJMIAの盛り上がり組み合わせることで、「今ならトップカテゴリーのフォーミュラカーを自分たちの力で作ることができる」という機運が高まった。

 また、現在、日本のレーシングカー産業が持っている技術について、何らかの形で次の世代に継承していくためにも、このような取り組みが必要ではないか。そのような考えから、チャレンジしようとマシン製作が始まった背景がある。

「JMIA NEXT FORMULA PROJECT」国産フォーミュラカーの開発や製作に関わった企業を紹介するボード

 クルマ作りの参考とした基準は2026年度のF1の規定。この理由については、もちろん最新のマシンとして重要なデザイン面のこともあるが、もっとも大きいのは安全性についての判断から。最近のフォーミュラカーはF1に限らず、F4などでも「とにかくドライバーを守る」ところで年々ルールが厳しく強化されている。そのような視点から考えると、トップフォーミュラの最新の規定を盛り込むことは理になっていることになるのだ。また、世界最高基準の安全性を持つモノコックを日本企業が製造できるというところは、写真に写るものではないが、技術としては非常に誇れるものであるとのことだ。

 ただ、F1の規定に準拠しているのは車体のことなので、使うコンポーネンツ、例えばエンジンといったところはF1とは違ったものになっている。ちなみにスペックが記載されたボードでは、SFやスーパーGTのGT500マシンにも使われる「NRE 2.0L ターボ 480kW-550HP」と書いてあるので、クルマの性能としてはF1マシンとは異なるものである。

エンジンはスーパーフォーミュラやスーパーGTで使用するNRE 2.0リッター ターボ
エンジンカウルを開けた状態の展示には多くの人が集まった
スペックボード
F1の規定を採用した理由はトップカテゴリーの安全性を導入するため
シートはブリッドが担当する。現状は暫定だが、開発ドライバーが決定次第、ドライバーの体型に合わせたシートを製作するとのことだった
リアウィングまわり
模型で撮影したフロントまわり
タイヤもホイールもこのマシン用に作ったもの。ほかのカテゴリーからの流用ではない
ブレーキはエンドレス製。ディスクローターにカバーがかぶるタイプとなっている

 今後は開発ドライバーを選定し、開発のための走行を行なう予定という。実際に、どのような形でレースに関わるかは全く不明だが、このように国産のトップフォーミュラーマシンが作られることは、モータースポーツファンはもちろんのこと、クルマの技術に興味がある多くの人にとって、注目される存在になっていくだろう。

 なお、このマシンは今回の展示が終わると一般展示を予定していないので、見てみたい人はパシフィコ横浜まで行ってみてほしい。