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トヨタ ランクル75周年、WHO認定のワクチン保冷輸送車展示 「どこへでも行き、生きて帰ってこられる」ランドクルーザーで命をつなぐ

ランドクルーザー 78をベースとしたワクチン保冷輸送車。世界で初めてPQSを取得したクルマであり、医療機器扱いとなる

 ランドクルーザーの75周年を祝うイベント「LANDCRUISER 75th ANNIVERSARY DAY」が8月1日~2日の2日間にわたって、無印良品 カンパーニャ嬬恋キャンプ場(群馬県吾妻郡嬬恋村)において開催された。このイベントでは、ランクルのオリジンとなる車両のほか、現行のランクルをベースとした特殊車両も展示。日本ではなかなか見かけることのない、70系ランクルのワクチン保冷輸送車を公開していた。

 このワクチン保冷輸送車は、途上国におけるワクチン輸送のために開発されたもので、道路インフラが未整備である途上国で使用となるため「どこへでも行き、生きて帰ってこられる」というランドクルーザーをベース車両として選択。途上国でも修理などがしやすいよう、70系のランクルが選択されている。

発展途上国などを中心に活躍している

 豊田通商、トヨタ自動車、B Medical Systemsの3社協業によって開発され、WHO(世界保健機関)が定める医療機材品質認証(Performance,Quality,Safety)を取得。世界で初めてPQSを取得したワクチン保冷輸送車(つまり医療機材となったクルマ)であるという。

 ワクチン専用冷蔵庫には後方からアクセスできるようになっており、冷蔵庫容量は396L。ワクチンパッケージ400個分の容量を持つほか、冷蔵庫は独立のバッテリにより電源なしで約16時間稼働する。冷蔵庫は走行中は車両から充電し、駐車中は外部電源から充電可能とのこと。

リアゲート内に搭載されたワクチン専用冷蔵庫。保冷機構なども工夫されている
ランクルならではの走破性や信頼性が、ワクチンを届けることが可能な地域を広げている。20か国、238台という運用数が、このクルマの価値を物語る

 開発発表時には、途上国では輸送中の温度変化が原因でワクチン供給量の約2割(400億円相当)が破棄されており、それを少しでも減らすためと、その背景が語られていた。現在は20か国にわたって238台を運用、命をつなぐワクチン輸送車両として活躍している。

 ある意味ランクルらしい使われ方であり、「どこへでも行き、生きて帰ってこられる」を開発方針としている重みを感じる車両でもある。