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ホリと日野が製品化で開発協力した自動車教習シミュレーター「東京ゲームショウ2026」で公開

特定技能外国人の受け入れが自動車運送業に拡大されたことを受け企画

2026年9月17日 発表
東京ゲームショウ2026のホリブースに展示されたのは、3画面の本格自動車教習シミュレーター

 ホリは、日野自動車の開発協力により製品化した本格自動車教習シミュレーター「JAPAN TRUCK DRIVING SIMULATOR」(大型車両SIM)「JAPAN DRIVER TRAINING SIMULATOR」(普通自動車SIM)を、「東京ゲームショウ2026」(幕張メッセ:9月17日~21日開催)に出展している。

 同製品は、特定技能外国人の受け入れが自動車運送業分野に拡大されたことを受けて企画・開発されたもの。ホリでは、法人向けビジネスとしてソフトとハードをパッケージにして展開するといい、価格はノートPCをセットにした構成で約35万円から、ゲーミングPCと3画面モニターをセットにした本格筐体が約90万円程度となる見込み。

 昨今、運送業界では時間外労働の上限規制に伴う「2024年問題」によるドライバー不足が深刻化しており、即戦力となる外国人ドライバーの育成が急務となっている。同シミュレーターを利用することで、日本の複雑な交通規則や左側通行の運転練習を、車両や場所を確保することなく安全かつ効率的に行なうことが可能になるという。

 シミュレーターで運転できる車両は、普通自動車をはじめ中型4t、大型10t、牽引、バスのすべてを網羅。3DCGによる教習車両の再現にあたっては、日野自動車がトラックの設計データやエンジン音のサンプリングを提供するなど全面協力している。

フォースフィードバックを搭載した直径40cmの大径ハンドルを採用する

 ハードウェア面では、家庭用ゲーム機のデバイスメーカーであるホリのノウハウを活かし、フォースフィードバックを搭載した直径40cmの大径ハンドルを採用。ハンドルの回転角は左右それぞれ2回転半(1800度)を実現し、大型車両特有の内輪差やオーバーハングなどの車両挙動を忠実に再現している。

ホリブースに展示されている自動車教習シミュレーター

 ホリで営業・デザイン・アクセサリ開発を担当する小西良典氏は、欧州のトラックゲーム向けに販売した同社のコントローラが企画の発端だったと明かす。日本国内でこのコントローラを発売したところ、運送業者から大きな反響があり、実車での練習場所を持たない若手ドライバーのトレーニング用に使いたいという声が寄せられたという。

 しかし、欧州のゲームでは日本の交通ルールと異なるため、「われわれで日本向けに作ったほうがいいのではないか」と社内で企画が立ち上がった。その後、トラックショーに出展した際に日野自動車の役員と出会い、意気投合して共同開発がスタート。教習所の監修を受けながら、日野自動車の実車から本物のエンジン音を録音するなど、リアルな教習シミュレーターを作り上げた。

 小西氏は「われわれが目指したのは、低価格で、いろんなところで体験でき、トレーニングできるという考え方です」と語り、数千万円クラスの高度な危険予測シミュレーターとは異なり、車両挙動や基本的な日本の交通ルールを広く学ぶことに主眼を置いているという。価格を抑えたパッケージ展開により、導入のハードルを大きく下げているのが特徴だ。

 現在、大手運送業者の中には、インドやベトナムなどの海外に日本の教習所と日本語学校を併設し、現地で人材育成を行なう動きもある。同製品は、そうした現地での実車練習が難しい環境において、事前の交通ルール学習やトラックの運転感覚を掴むためのツールとして活用されることにも期待している。

教習運転後に見返り確認ができるリプレイ機能
採点機能

 ソフトウェアの機能としては、教習運転後に見返り確認ができるリプレイ機能や、車両挙動を客観的に確認できるアラウンドビューウインドを搭載。物流ドライバー教育に強みを持つ羽生モータースクールや、外国人向け運転教育コンテンツを手掛けるテトラ・シフトと連携しており、日本式自動車教習に則った教習課題を再現した。

 各教習課題には正確性の評価とタイム計測によるランキング機能を搭載し、運転初心者からプロドライバーの養成訓練まで幅広く対応。このほか、全国トラックプロドライバーの最高峰を競う実技コンテストのコースも忠実に再現しており、コンテストに向けた技能練習も安全に行なえる。対応言語については日本語、英語、ベトナム語、インドネシア語、中国語となっている。

 東京ゲームショウ2026のホリブース(ホール7・N1・北口)では、同シミュレーターの展示体験会を実施。実際のドライバー育成を想定した本格的なプレイフィールや、大径ハンドルからの手応えを確認できる。