ホンダ、新型「ステップワゴン」&「ステップワゴン スパーダ」 スクエアフォルムでさらに広く |
ステップワゴン G・Lパッケージ(FF)(プレミアムヒダマリアイボリー・パール) |
2009年10月9日
ステップワゴン:208万8000円~345万8000円
ステップワゴンスパーダ:245万8000円~359万8000円
本田技研工業は、「ステップワゴン」シリーズをフルモデルチェンジし、ステップワゴンとその福祉車両を10月9日に発売する。また、内外装に専用装備を備えた「ステップワゴン スパーダ」とその福祉車両を10月23日に発売する。価格はステップワゴンが208万8000円~345万8000円、ステップワゴンスパーダが245万8000円~359万8000円。
ステップワゴン G(FF)(アオゾラブルー・メタリック) | G・Lパッケージ(FF)(プレミアムヒダマリアイボリー・パール) | |
ステップワゴン スパーダS(FF)(プレミアムブラキッシュ・パール) | スパーダZ(FF)(ディープボルドー・パール) | スパーダZi(FF)(スーパープラチナ・メタリック) |
新型ステップワゴンは、スクエアフォルムによりクラス最大の室内空間3095×1500×1395mm(長さ×幅×高さ)と世界最大級のガラス面積(前後1400mm×左右840mm)を誇るスカイルーフを実現。乗り降りや使い勝手を向上するシートアレンジも多彩で、3列目シートはクラス初の床下格納を実現している。
また、ボディーサイズは4690×1695×1815~1830mm(全長×全幅×全高)で、ホイールベースは2855mmとロングホイールベースながら、最小半径はクラストップの5.3m。車両左前方の路面状況を確認できる「サイドビューサポートミラー」や、「マルチビューカメラシステム」などにより、狭い路地や縦列駐車でも扱いやすい取り回しを実現したと言う。
スカイルーフ | リアフレームを外側に広げたことで、3列目シートの床下格納を実現 | |
サイドビューサポートミラー | マルチビューカメラシステム |
パワートレインには2.0リッターi-VTECエンジンとトルクコンバーター付きCVTを採用。10・15モード燃費はクラストップの14.2km/Lで、さらにエンジンやトランスミッションを燃費優先にマネージメントする「ECONモード」や、エコ運転度をリアルタイムに把握できる「コーチング機能」などにより、実用燃費の向上も図る。全車で「平成17年排出ガス基準75%低減レベル」認定を取得するほか、2WD(FF)車で「平成22年度燃費基準+25%」、4WD車で「平成22年度燃費基準+20%」を達成。全車でエコカー減税(2WDが75%軽減、4WDが50%軽減)、エコカー補助金に対応している。
■エクステリア
一体感のある硬質な造形のフロントグリルと大型のヘッドライトにより、ワイドで存在感のあるフロントマスクを演出。サイドからリアにかけては、ウエストラインを低く、センターピラーとリアクォーターピラーをブラックにし、リアクォーターウインドーとリアウインドーに連続感を持たせたと言う。ボディーカラーは新色の「プレミアムヒダマリアイボリーパール」と「アオゾラブルーメタリック」を含む全9色を用意する。
■インテリア
インストルメントパネルは左右に広がる横基調とし、手前に操作系、上方かつ走行視界との焦点差が少ない遠方に視認系を配置。計器類を機能ごとに分け、前後方向に立体的にレイアウトした立体自発光メーターや燃費状況をリアルタイムに表示する「ECOリング」を採用している。
シートは、1列目と2列目のシートに柔らかいウレタンパッドと伸縮性の高い表皮を採用し、フィット感と座り心地を向上。2列目と3列目には、リビングルーム感覚の室内を演出するフローリングフロアをメーカーオプションとして用意する。
■パワートレイン
エンジンは直列4気筒SOHC 16バルブ1997ccのi-VTECエンジンを搭載し、最高出力110kW(150PS)/6200rpm、最大トルク193Nm(19.7kgm)/4200rpmを発生。バルブタイミング制御と、DBW(ドライブ・バイ・ワイヤ)によってスロットルバルブを最適に制御し、ポンピングロスを低減、燃費性能を大幅に向上している。トランスミッションには、変速ショックがなく燃費性能に優れたトルクコンバーター付CVTを採用。さらに実用燃費の向上をアシストするECONモードを持つ。
i-VTECエンジン | トルクコンバーター付CVT |
エンジン性能曲線 | 色の変化でエコドライブ度を診断するECON |
■ユーティリティ
3列目床下格納シートの採用により、フラットなラゲッジスペースを実現。荷室床面を低くし、テールゲート開口部の高さ、幅ともに拡大することで、使い勝手を向上している。
2列目へもワンステップで乗り込める低床設計に加え、スライドドア開口部を拡大することで、これまで以上に優れた乗降性を実現。2列目シートは、ワンモーションで、シートバックが倒れ、続けてはね上げまでが完了する6:4分割タンブルシートを標準装備。また、2列目シートの中央席を折りたたむことで、1列目から3列目までのスムーズな車内移動が可能な6:4分割チップアップ&スライドシート(センターウォークスルー機構付)を用意する。
フロントピラーをドライバーから細く見える断面形状としたほか、フロントドアウインドーの下端を25mm低く、また、大きなリアクォーターウインドーやリアウインドーにより、全方位にわたって広々とした視界を確保。そのほか、インパネ中央から助手席にかけて大型トレイを設置するなど、収納装備の充実も図っている。
開口面積も広く、床下も深いラゲッジスペース | 3列目にもアクセスが容易なワンモーションウォークイン |
標準装備の2列目6:4分割タンブルシート | オプションの6:4分割チップアップ&スライドシート(センターウォークスルー機構付) |
ピラー形状を見直し、広々とした視界を確保 | リアクォーターウインドーやリアウインドーも大きく視界が広い |
■ボディー&シャシー
フロントバルクヘッドとアッパーフレームをつなぐことなどによりフロントまわりの剛性を、リアダンパーハウジングをリアフレームで取り囲む構造とすることで、リアダンパー取り付け部の剛性をアップ。エンジンノイズやロードノイズの原因となる振動の室内への伝達を効果的に抑制し、さらに、室内のこもり音を打ち消すボディーパネルの音圧コントロールや、遮音・吸音材の採用拡大により、静粛性を向上したと言う。サスペンションはフロントにマクファーソン・ストラット式を、リアにH型トーションビーム式を採用。
フロントガラスからの音圧とルーフパネルからの音圧が打ち消し合いこもり音を軽減 | 遮音材や吸音材の採用を拡大 |
■運転支援&安全性能
運転支援機能として、交差点などで、ヘッドライトの照射範囲よりもさらに内側の路面付近を照らすアクティブコーナリングライトを一部グレードに設定。また、坂道発進時にブレーキペダルから足を離しても、一時的にブレーキ圧を保持して後退を防ぐヒルスタートアシスト機能をメーカーオプションで用意する。
アクティブ コーナリングライトの照射イメージ | ヒルスタートアシスト機能 作動イメージ |
安全性能では、衝突時の自己保護性能を向上し、相手車両への攻撃性を低減したコンパティビリティ対応ボディーを採用。さらに、歩行者の保護を視野に入れた歩行者傷害軽減ボディーとしている。また、衝突を予測し、ドライバーに危険回避を促すとともに、衝突時の被害を軽減する「追突軽減ブレーキ<CMBS>+E-プリテンショナー(運転席/助手席)」を用意。
さらに乗員の着座位置、衝突形態に幅広く対応する、運転席用i-SRSエアバッグシステム<連続容量変化タイプ>を全車標準装備とするほか、3列に対応した「1列目シート用i-サイドエアバッグシステム(助手席乗員姿勢検知機能付)+サイドカーテンエアバッグシステム(1~3列目シート対応)」を用意している。
着座位置に応じて膨らみ方を制御する運転席用i-SRSエアバッグシステム | 3列目まで対応する大型サイドカーテンエアバッグも用意 | 2列目左右席にISOFIXチャイルドシートロアアンカレッジ+トップテザーアンカレッジを装備 |
■福祉車両<サイドリフトアップシート車/助手席リフトアップシート車>
福祉車両として、サイドリフトアップシート車と助手席リフトアップシート車を設定。スイッチひとつで回転から昇降までフル電動で行えるシートを採用。ラゲッジスペースに車いすを収納できる、車いす固定用ネット&保護カバーを標準装備としている。
■ステップワゴン価格
タイプ(ベース) | 乗車定員(名) | エンジン | 変速機 | 駆動 | 価格(福祉車両は非課税) |
G | 8 | 2.0L SOHC i-VTEC | CVT | 2WD(FF) | 208万8000円 |
5速AT | 4WD | 235万8000円 | |||
G・Lパッケージ | CVT | 2WD(FF) | 225万7000円 | ||
5速AT | 4WD | 252万7000円 | |||
L | CVT | 2WD(FF) | 240万8000円 | ||
5速AT | 4WD | 265万8000円 | |||
Li | CVT | 2WD(FF) | 320万8000円 | ||
5速AT | 4WD | 345万8000円 | |||
サイドリフトアップシート車(G) | 7 | CVT | 2WD(FF) | 263万8000円 | |
5速AT | 4WD | 286万5000円 | |||
助手席リフトアップシート車(G) | 8 | CVT | 2WD(FF) | 263万8000円 | |
5速AT | 4WD | 286万5000円 |
■ステップワゴン スパーダ価格
タイプ(ベース) | 乗車定員(名) | エンジン | 変速機 | 駆動 | 価格(福祉車両は非課税) |
S | 8 | 2.0L SOHC i-VTEC | CVT | 2WD(FF) | 245万8000円 |
5速AT | 4WD | 272万8000円 | |||
Z | CVT | 2WD(FF) | 261万8000円 | ||
5速AT | 4WD | 286万8000円 | |||
Zi | CVT | 2WD(FF) | 334万8000円 | ||
5速AT | 4WD | 359万8000円 | |||
サイドリフトアップシート車(S) | 7 | CVT | 2WD(FF) | 281万9000円 | |
助手席リフトアップシート車(S) | 8 | 281万9000円 |
(瀬戸 学)
2009年 10月 9日