アウディ、フラッグシップセダン新型「A8」を発表

A8

2009年11月30日発表(現地時間)



 独アウディAGは11月30日(現地時間)、米国マイアミでフラッグシップセダンとなる新型「A8」を発表した。この発表はマイアミで12月2日~5日(現地時間)に開催されるデザインイベント「デザイン・マイアミ」の前夜祭で行われたもの。ディーラーへのデリバリーは、2010年初頭を予定している。

 新型A8をアウディAG取締役会会長のルパート・シュタートラー氏は「このセグメントでもっともスポーティなセダン」と言う。ボディーサイズは、5137×1949×1460mm(全長×全幅×全高)で、ホイールベースは2992mm。ボディーもアルミニウム製のアウディスペースフレーム(ASF)を採用し、スチール製と比べた場合40%も軽量なものとなる。

 搭載エンジンは当初、V型8気筒4.2リッターのガソリンエンジン4.2 FSI(最高出力273kW[372PS]、最大トルク445Nm)と、V型8気筒4.2リッターのターボディーゼルエンジン4.2 TDI(最高出力258kw[350PS]、最大トルク800Nm)が用意され、シフトバイワイヤーの8速ATとの組み合わせで4輪を駆動する。後に、V型6気筒3リッターターボディーゼルエンジン 3.0TDI(最高出力184kW[250PS]、最大トルク550Nm)が投入される。

 A8 3.0 TDIのみFFで、1kmあたりのCO2排出量は159g、燃費は100km走行あたり6.0Lの環境性能志向のモデル。そのほかA8 3.0 TDIには「バリアント」(ワゴン)のボディーバリエーションが追加される。A8にバリアントがラインアップされるのは初めて。

 また、リアの左右輪の駆動力を動的に配分するスポーツディファレンシャルも用意され、A8 4.2 TFSI quattroでは標準装備、そのほかのモデルではオプションとなる。

A8 4.2 FSI quattro
A8 4.2 FSI quattroは、4.2リッターのV型8気筒ガソリンエンジンを搭載する
A8 4.2 TDI quattro
4.2 TDI quattroは、同じく4.2リッターV8だが、ターボディーゼルエンジン
8速ティプトロニックAT。シフトレバーとはシフトバイワイヤーで接続される
フロントサスペンションリアサスペンション

 これまでもポジショニングランプやテールライトにLEDを印象的に使用してきたアウディだが、A8ではすべての照明がLED化され、ヘッドライトもR8と同様にLEDを用いたものになった。

フルLED化されたヘッドライトヘッドライトを含めすべての灯火類がLEDとなっている

 また、車載情報機能として搭載されるMMI(マルチメディアインターフェイス)には、オプションのカーナビシステムとともに、タッチパネルを採用。目的地の入力などにタッチパネルを活かした手書き入力が可能となっている。このMMIナビゲーションプラスには、運転中の経路に応じてトランスミッション、ヘッドライト、アダプティブクルーズコントロールなどを制御をする機能があるほか、夜間の歩行者を検出するナイトビジョンアシストなども用意する。

A8のインテリア
MMIナビゲーションプラス。タッチパネル式のディスプレイを採用センターコンソールに設けられたMMIのコントローラー
ナイトビジョンの動作イメージ。夜間でも歩行者を認識するAudi drive selectにより、サスペンションなどの動作を切り替えることもできる
室内のイルミネーションライトを切り替え可能13個のスピーカーと合計1400W以上の出力を持つバング&オルフセン製のサウンドシステム

(編集部:谷川 潔)
2009年 12月 1日