高速道路無料化社会実験開始!! 一部高速道路が車種やETCの有無にかかわらず無料に |
国土交通省が発表していた「高速道路無料化社会実験」が6月28日0時に始まった。この無料化社会実験は、全国の高速道路の約2割を無料にするもので、期間は2011年3月末まで行われる。
高速道路料金上限1000円のETC休日特別割引と異なり、無料化社会実験ではETC車載器の有無を問わず、またどのような車種でも全日無料になるのが特徴。料金所の通行方法も従来どおりで、現金利用者は入口で通行券を受け取り、出口で清算(無料なので券を回収するだけ)。ETC車載器利用者は、ETCゲートを通過すれば無料で通行できる。
無料となる区間は多数あり、NEXCO中日本(中日本高速道路)の中央高速道路 大月IC(インターチェンジ)~河口湖IC間もその1つ。大月ICの無料化当日の模様をお届けする。
赤色が今回無料化となる区間 | 中央高速 大月IC~河口湖ICは大月JCT(ジャンクション)で分岐する。東京からは富士山や富士五湖へ向かう利用者が多い | 大月IC。手前が入口側、奥が出口側。通勤のための車やトラックなどの利用が多く見られた |
大月ICを出口側から見る。ETCゲートは1つで、普通車料金表の都留と河口湖の部分が「無料(実験)」となっていた |
取材の都合上、大月ICで車の通過を撮影していたのは30分程度。概算だが、大月ICを出て行く車の1/3くらいが無料通行車両だった。車種は普通車と軽自動車が多く、中型や大型などのトラックも数台見ることができた。ただ、よく見ていると一度大月ICを出て、再度大月ICを入っていく車も何台か見られた。
NEXCO中日本によると、大月IC~河口湖ICが無料化区間、大月ICで接続する中央高速本線が有料区間となっているため、いったん下りる必要があると思っている利用者もいたとのこと。いったん下りずとも無料区間は無料として出口清算されるので、安心して使ってほしいとのことだった。
実際、記者もETC車載器付きの普通車で大月IC~都留ICを往復してみたが、確かに「普通 ¥0」と表示された。気になるETC利用履歴だが、0円での通行記録が残ることを確認できた。
この高速道路の無料化社会実験の目指すところは、物流コストの引き下げや観光への寄与、渋滞緩和などで、無料化による交通量の変化は6月28日~7月4日のデータが、毎日国交省から発表されることになっている。
無料化区間を利用する車は、朝の8時過ぎで通過車両のおよそ1/3程度 | 普通車0円 | 軽二(軽自動車と2輪車)も0円 |
中型0円 | 大型0円 | ETCの通行履歴。0円での通行履歴が記録される |
(編集部:谷川 潔)
2010年 6月 28日