アルファ ロメオ、「ミト」の最上級モデル「クアドリフォリオ ヴェルデ」
1.4リッター マルチエア ターボエンジンと6速MTを搭載

ミト クアドリフォリオ ヴェルデ

2010年7月1日発売
328万円



 フィアット グループ オートモービルズ ジャパンは7月1日、アルファ ロメオ「ミト」に最上級モデル「クアドリフォリオ ヴェルデ」を追加し発売した。価格は328万円。

 アルファ ロメオ ミトは、2009年5月16日より国内で発売されたコンパクトカー。ミト クアドリフォリオ ヴェルデは、2009年のフランクフルトショーで公開された高性能バージョンで、最高出力170PS、最大トルク25.5kgmを発生する直列4気筒 マルチエア 16バルブ 1.4リッター ターボエンジンを搭載。6速MTのみが用意され前輪を駆動する。乗車定員はこれまでのミトでは4人だったが、5人となり、ステアリング位置も右/左仕様を用意する。

 クアドリフォリオ ヴェルデに搭載されるマルチエアエンジンは、インテークバルブを電子油圧制御し、ターボチャージャーと組み合わせることで効率の改善を図ったもの。通常のガソリンエンジンでは、シリンダー内に吸入する空気量はスロットルバルブで調節することで、エンジン出力をコントロール。このためバルブ全開時以外では、スロットルバルブなどによる効率低下「ポンピングロス」が発生することになる。

 マルチエアエンジンではスロットルバルブを廃し、インテークバルブを直接制御することでこのポンピングロスを減らし、また、直接制御のためインテークバルブ開閉時期を自由に設定できる。カムシャフトは1本のSOHCタイプのエンジンとなるが、吸気側のカムに関しては油圧制御ポンプの作動のためだけに使用し、DOHC以上に自由度の高いコントロールが行えると言う。

1.4リッター マルチエア ターボエンジンスロットルバルブが廃され、インテークバルブの直上には油圧制御ユニットが見える。油圧制御ユニットの右にあるのがカムシャフト

 このマルチエアによる効率改善は、最高出力約10%向上、低回転域でのトルク約15%向上、燃料消費量とCO2排出量約10%低減など。アクセルレスポンスの向上や、排ガス浄化にも寄与している。

 クアドリフォリオ ヴェルデでは、アイドリングストップ機能「スタート&ストップ」システム、エンジンや電子制御サスペンションの特性をダイナミック/ノーマル/オールウェザーの3段階に設定可能な「アルファ ロメオ D.N.A」システム、ボーズ製サウンドシステム、フラウ製レザーシート、18インチアロイホイールなどを装備。車名の由来となったアルファ ロメオ高性能モデル伝統のクアドリフォリオ(四つ葉のクローバー)ヴェルデ(緑色)専用バッヂも付く。

(編集部:谷川 潔)
2010年 7月 1日