三洋電機、12セグ地デジ搭載で最薄・最軽量の新型PND「ゴリラ」など miniB-CASカードの採用で、大幅に薄型化 |
三洋電機は10月1日、PND(Personal Navigation Device)「ゴリラ」シリーズの2010年秋モデルを発表した。
発表されたのは、12セグ地デジチューナー搭載の7V型ワイド「NV-SD760FT」(11月10日発売予定)、同じく12セグ地デジチューナー搭載の6.2V型ワイド「NV-SD650FT」(10月25日発売予定)、ワンセグチューナー搭載の7V型ワイド「NV-SD741DT」(10月21日予定)の3機種。価格はいずれもオープンプライスで、店頭予想価格はNV-SD760FTが10万円前後、NV-SD650FTが8万5000円前後、NV-SD741DTが8万円前後。
NV-SD760FT | NV-SD650FT | NV-SD741DT |
品番 | モニターサイズ | 地デジ | 店頭予想価格 | 発売日 |
NV-SD760FT | 7V型ワイド(480×240ピクセル) | 12セグ/ワンセグ | 10万円前後 | 11月10日予定 |
NV-SD650FT | 6.2V型ワイド(480×240ピクセル) | 12セグ/ワンセグ | 8万5000円前後 | 10月25日予定 |
NV-SD741DT | 7V型ワイド(480×240ピクセル) | ワンセグ | 8万円前後 | 10月21日予定 |
2010年秋モデルのゴリラは、地図を2010年4月末締めの地図を搭載するものの、内蔵SSD 16GBの容量、高精度「ゴリラジャイロII」搭載、処理能力の向上を図った「ゴリラエンジンII」搭載などナビゲーションとしての基本機能は2010年春モデルと同様となっているが、miniB-CASカードの採用や地デジチューナー回路の新設計により大幅な薄型化が図られている。
従来の7V型地デジモデル「NV-SD750FT」のサイズが、190×37.5×109mm(幅×奥行き×高さ)であったのに対し、新7V型地デジモデルNV-SD760FTのサイズは、177×24×108mm。体積比で約60%に小型化している。重量も軽くなり、680gから430gへと軽量化。6.2V型のNV-SD650FTでは、157×23×103mm、345gと12セグ地デジ搭載モデルとしては、最薄・最軽量モデルになると言う。
三洋電機コンシューマエレクトロニクス 代表取締役社長 大庭功氏 |
10月1日に三洋電機東京ビルで開催された発表会で、三洋電機 執行役員/三洋電機コンシューマエレクトロニクス 代表取締役社長の大庭功氏は、国内ナビゲーション市場の伸びが鈍化する中で、ナビゲーションメディアとしてはゴリラにも使われているSSDが主流となりつつあることを示し、PND市場においてはゴリラがシェアNo.1の50%を獲得していると述べた。
そのゴリラシリーズの方向性として、ユーザーニーズが地図の大容量化、地デジ対応、大画面液晶にあると語り、「地デジ」「16GB SSD」「大画面」を備えた高付加価値商品を市場投入したと言う。とくに、アナログテレビ放送が2011年の7月24日の停波まで300日を切る297日となっているにもかかわらず、カー用品売り場ではPNDの地デジ化が進んでおらず、今回のゴリラシリーズは地デジ化を進め、PNDの高付加価値市場を創造するものであるとした。
三洋電機コンシューマエレクトロニクス 車載機器事業部 事業統括部 ポータブル開発部 部長 山下隆弘氏 |
実際の製品については、三洋電機コンシューマエレクトロニクス 車載機器事業部 事業統括部 ポータブル開発部 部長の山下隆弘氏より、技術説明が行われた。NV-SD760FT、NV-SD650FTは、12セグ/ワンセグの地デジチューナーを搭載するが、そのユニットを大幅に小型化している。
山下氏は、「NV-SD750FTでは、別基板となっていた地デジチューナーを、部品点数を減らし一体化した」と言い、地デジチューナー回路は面積比で約70%になっている。また、「クレジットカードサイズのB-CASカードを、SIMカードサイズのものに変更したことが大きい」と語り、miniB-CASカードへの変更が今回の薄型化・小型化のキーポイントとした。
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なお、要望の多い地図更新については、従来どおりのSDカード経由によるアップデートとなっている。通信による更新については、「ゴリラシリーズの中心ユーザーは、まだ通信によるサービスに抵抗感があるように思う。そういったニーズに対しては先日発表したドコモ ドライブネット対応のPND『ゴリラ プラス』で対応していく」と語った。
(編集部:谷川 潔)
2010年 10月 1日