「もてぎスーパー耐久 オーバルバトル」を11月27日開催
谷口信輝選手が来社

「もてぎスーパー耐久 オーバルバトル」のプロモーションで来社した谷口信輝選手

2010年11月27日開催



 11月27日、ツインリンクもてぎ(栃木県芳賀郡茂木町)で、スーパー耐久シリーズ(以下、S耐)の最終戦となる「もてぎスーパー耐久 オーバルバトル」が開催される。そのプロモーションのため、谷口信輝選手が来社し、レースの見どころなどを語ってくれた。

S耐の最終戦では、ツインリンクもてぎのオーバルコースを使って、戦いが繰り広げられる谷口選手の乗るBMW Z4 Mクーペ

 S耐は、市販車をベースにした耐久レースで、SUPER GTとは異なり、改造は小変更に留められている。全5クラス15車種(30台以上)が参戦し、排気量と駆動方式によりST-1クラスからST-5クラスに分けられる。

クラス名排気量参戦車両
ST-1クラス3501cc以上BMW Z4 Mクーペ、ポルシェ 911 GT3(996/997)
ST-2クラス2001~3500cc 4輪駆動ランサーエボリューションIX/X、インプレッサ
ST-3クラス2001~3500cc 2輪駆動NSX、RX-7、フェアレディZ(Z33/34)、BMW M3
ST-4クラス2000cc以下シビック TYPE-R、S2000、インテグラ TYPE-R
ST-5クラス1500cc以下ヴィッツ
6連勝ですでにチャンピオンを決めている谷口選手。最終戦でも優勝し、パーフェクトウィンを目指す

 これまで6戦が開催されており、谷口選手はBMW Z4M クーペを駆りST-1クラスに参戦。そのすべてで優勝(つまり6連勝)しており、すでにこのクラスのシリーズチャンピオンとなっている。となると最終戦に向けてのモチベーションが気になるところだが、谷口選手は「パーフェクトウィンを目指します。これまで自分がすべて優勝しており、ライバルとなるのは同じくBMW Z4Mクーペに乗る片岡龍也選手やポルシェ勢。彼らは今年1つも勝っておらず、当然勝ちに来ると思いますが、全戦優勝を目指します」と語る。

 最終戦のオーバルバトルでは、S耐第1戦と異なり、インディジャパンでも使用されたオーバルコースが使われ、50周のレースが2戦行われる。谷口選手は、同チームのI・シャハラム選手、柳田真孝選手と組み、この2戦をどういうドライバーの組み合わせで行くか検討中だと言う。S耐では、4時間走るレースもあるが、最終戦は50周のスプリント的なレース。ドライバー交代も1回を予定しており、ドライバーの組み合わせは、明日行う練習走行を見て決めると言う。

 「普段のS耐と違って、タイヤ交換などの作業は行いません。普段は使わないオーバルコースでの、インピット、アウトピットの時間、そしてドライバーの交代時間をいかに短くするかがポイントになります」(谷口選手)と語り、ドライバー交代の練習も明日初めて行うことになる。

 また、オーバルバトルでは、単にオーバルコースを周回するのではなく、オーバルコースの4個所にシケインを設置。このシケインをどうクリアしていくかも、大きなポイントとなるだろう。谷口選手は、ライバルとなるポルシェ勢の特徴に触れ「僕らの乗るBMWはブレーキングに優れ、ポルシェは加速に優れている。シケインのクリアもポイントなるが、周回遅れをどう抜いていくかが、勝負の分かれ目になるだろう」と言い、ストレート途中で減速しないような追い抜きが、BMWには求められるとした。

 観戦ポイントについては、「普段のコースとは違いオーバルコースを使うので、グランドスタンドからは全体が見渡せる」と言い、オーバルならではの戦いを、好きな場所で見ることができそうだ。

S耐最終戦のパンフレットは、フリーパンフレットとして、茨城、群馬、埼玉、千葉、東京、栃木、福島のオートバックス各店舗などで配布中パンフレット内にあるシケイン設置個所図。4個所に設置されるコース図を指しながら、戦いのポイントについて語る谷口選手
最終戦では、ST-1クラスに特別な賞品が用意されていた第2レースを優勝すると、チームのドライバー全員が「焼き肉きんぐ」の焼き肉を365日食べ放題。それを知らされた谷口選手は、目の色が変わっていた自分のブログにアップするため携帯電話で撮影。どんな書き込みがされたかは、関連リンクを参照のこと

 ST-1クラスはチャンピオンが決まっているものの、それ以外のクラスはこれがチャンピオン決定戦。また、ドライバートークショーやキャンギャルステージなどのサポートイベントも用意され、ツインリンクもてぎを1日楽しむことができるだろう。

 このもてぎスーパー耐久 オーバルバトルの観戦券は、大人(高校生以上)前売3200円、当日4000円。子供(3歳~中学生)はいずれも500円。別途駐車券が必要となり、駐車料金は場所や購入日によって異なる。ツインリンクもてぎの通信販売「MOBILITY STATION」での販売は終了しているが、チケットぴあやローソンチケット、各コンビニエンスストア(am/pmの一部店舗を除く)では、26日まで前売り購入が可能となっている。

谷口選手とともに訪問してくれたもてぎエンジェルの五十子明恵さん(写真左)と山田千春さん(写真右)。もてぎのサポートイベントについて語ってくれた。なお、もてぎエンジェルは13期生を募集中で締切は12月1日

 なお、谷口選手はS耐で6連勝、SUPER GTのGT300クラスでは今年も最後までチャンピオン争いを繰り広げるほどのツーリングカーのスペシャリスト。車を運転するコツについて聞いたところ「自分はタイヤと路面の設置状態をいつも気にして乗っている。たとえば、曲がるときは前輪に荷重をかけ、後輪の荷重を抜き気味にすれば曲がりやすくなる。常にタイヤの状態を把握することが大切」と言い、路面からのインフォメーションを手軽に得るには「その辺りのお店で売っているようなものでもよいので、バケットシートを買うこと(笑)」とのこと。

 谷口選手らのパーフェクトウィンとなるのか、はたまたポルシェ勢が一矢報いるのか、最終戦だけで見られるオーバルバトル。結果が気になる方は、ぜひ秋の紅葉ドライブも兼ねてツインリンクもてぎを訪ねてみてほしい。

(編集部:谷川 潔)
2010年 11月 25日