J.D.パワー、リプレイスタイヤ購入店の顧客満足度は「販売員」が大きく影響
2010年日本リプレイスタイヤ購入店満足度調査

2011年2月24日発表



 J.D.パワー アジア・パシフィックは2月24日、「2010年日本リプレイスタイヤ購入店満足度調査」の結果を発表した。この調査はリプレイスタイヤ(冬用タイヤを除く)購入時のタイヤ販売店の対応に関する顧客満足度を測定するもので、今年が2回目。2009年6月から2010年5月の間にリプレイスタイヤを新品で購入した乗用車ユーザーに対し、2010年9月にインターネット調査を実施し、総計7136人から回答を得ている。

 同社は、総合満足度を構成しているファクターを、総合満足度に対する影響度の大きい順に「販売員」(34%)、「整備サービス」(26%)、「施設」(21%)、「商品の陳列/品揃え」(19%)と規定。総合満足度スコアは各ファクターにおける詳細項目に対するユーザーの評価を基に1000点満点で算出している。

 総合満足度をタイヤ専門店、カーディーラー、自動車修理工場、サー
ビスステーション、カー用品店といった業態別に見た結果では、最も高かったのはカーディーラーで総合満足度は652ポイント。以下、タイヤ専門店(649ポイント)、自動車修理工場(635ポイント)と続き、この3業態が業界平均(631ポイント)を上回っている。

 カーディーラーは「施設」、「販売員」が業態別で最も高い評価となり、タイヤ専門店は「整備サービス」の評価が業態別で最も高い。自動車修理工場は「整備サービス」が強みとなっているが、「商品の陳列/品揃え」と「施設」は業界平均を下回る結果となった。

 この調査で、顧客がリプレイスタイヤ1本当たりに払う金額が昨年から低下している傾向が明らかになったとし、顧客の低価格志向が進むとともに販売店間の価格競争が激しさを増し、販売店にとっては売上の維持・向上に向けた施策が重要となると言う。

 また、調査の結果、疑問や不安を販売員が聞き出してくれた経験のある顧客はそうでない顧客に比べ、タイヤ購入時の車の点検・整備サービスの利用率が10ポイント高く、カー用品の購入率も6ポイント高い。疑問や不安を販売員が聞き出してくれた経験のある顧客はそうでない顧客に比べ、購入店の満足度が136ポイント高く、次回のリプレイスタイヤを「必ず同じお店で買う」と回答した割合も23ポイント高い。

 ラベリング制度によるグレーディング情報の表示が始まり、メーカー各社が低燃費タイヤの新商品を次々投入していくなど売り場に変化が生じている中、顧客の疑問や不安を受け止め、的確に応えていくことが販売員にはますます求められるとし、販売員の傾聴スキルの向上が、タイヤ販売店の短期的・長期的な売上を増やすカギであると結論づけている。

(編集部:谷川 潔)
2011年 2月 24日