震災で延期のSUPER GT第1戦岡山は、IMPUL GT-Rが優勝
GT300は、アストンマーティンが初勝利

GT500クラスを優勝した12号車 カルソニック IMPUL GT-R(松田次生/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)

2011年5月22日開催



 5月22日、「2011 AUTOBACS SUPER GT 第1戦 OKAYAMA GT 250km RACE」の決勝レースが岡山国際サーキット(岡山県美作市)で開催された。東日本大震災の影響で4月の開催が延期され、前回の富士スピードウェイに続く事実上の第2戦となる。GT500クラスは12号車 カルソニック IMPUL GT-R(松田次生/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)が接戦を制し優勝、GT300クラスは66号車 triple a Vantage GT2(吉本大樹/星野一樹)が初優勝、アストンマーティンに初勝利をもたらした。

GT500クラス
 シリーズ2戦目となるOKAYAMA GT 250km RACEから、獲得したドライバーズポイントの2倍のウェイトハンディが課せられる。今回のレースの各チームのポイントとウエイトハンデは以下のとおり。

号車チーム(ドライバー)ポイントハンデ
23号車MOTUL AUTECH GT-R(本山哲/ブノワ・トレルイエ)20p40kg
6号車ENEOS SUSTINA SC430(伊藤大輔/大嶋和也)15p30kg
19号車WedsSport ADVAN SC430(片岡龍也/荒聖治)11p22kg
36号車PETRONAS TOM'S SC430(アンドレ・ロッテラー/中嶋一貴)8p16kg
38号車ZENT CERUMO SC430(立川祐路/平手晃平)6p12kg
39号車DENSO SARD SC430(石浦宏明/井口卓人)5p10kg
24号車ADVAN KONDO GT-R(安田裕信/ビヨン・ビルドハイム)4p8kg
17号車KEIHIN HSV-010(金石年弘/塚越広大)3p6kg
8号車ARTA HSV-010(武藤英紀/小林崇志)2p4kg
46号車S Road MOLA GT-R(柳田真孝/ロニー・クインタレッリ)1p2kg

GT500のスタートシーン(Photo:Burner Images)

 前日の予選でポールポジションを獲得したのは17号車 KEIHIN HSV-010(金石年弘/塚越広大)。昨年のSUGO以来となる2勝目を目指す。予選2位は12号車 カルソニック IMPUL GT-R(松田次生/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)。開幕戦ではトップ走行中に他車と接触するアクシデントでレースを失ったので、新コンビによる初勝利を狙えるポジションだ。開幕戦で優勝した23号車 MOTUL AUTECH GT-R(本山哲/ブノワ・トレルイエ)は予選12位と振るわず、後方から追い上げを狙うことになった。

 天気予報で決勝は雨と思われていた。早朝の豪雨で朝のフリー走行は中止となったが、天候は急速に回復、決勝の行われる14時には路面はドライとなった。雨を想定していたチームはタイヤ選択など、戦略に微妙なズレが生じそうだ。

 フォーメーションラップは1周で終了し68周のレースが始まった。スタート直後の1コーナーでは上位陣は予選順位をキープ、ポールポジションの17号車 KEIHIN HSV-010(金石年弘)が序盤から飛び出した。2位以下は接戦となったが徐々に間隔が開き、序盤は静かな展開となった。


1周目の2コーナー。17号車が飛び出し12号車、100号車、36号車と続く17号車が後続と差を広げる。2位以下は接近戦2位以下も徐々に間隔が離れてきた

ピット作業で逆転し、アウトラップで差を広げた36号車

 レースが動き始めたのは1/3の周回数が過ぎ、ピットイン、ドライバー交代が始まってからだ。28周目、上位陣ではテール・トゥ・ノーズの3位争いとなった100号車 RAYBRIG HSV-010(伊沢拓也)と36号車 PETRONAS TOM'S SC430(アンドレ・ロッテラー)が同時ピットイン。ピットでの静止時間は100号車 RAYBRIG HSV-010は28.4秒、36号車 PETRONAS TOM'S SC430は26.9秒、36号車 PETRONAS TOM'S SC430(中嶋一貴)が逆転してピットアウトした。

 36号車 PETRONAS TOM'S SC430(中嶋一貴)はアウトラップで1分35秒9という、タイヤ無交換なみのラップタイムを出し、100号車 RAYBRIG HSV-010(山本尚貴)に1周で5.5秒の差を付けた。

 29周目、2.5秒差でトップを走る17号車 KEIHIN HSV-010がピットイン、続く30周目に12号車 カルソニック IMPUL GT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)もピットインを行った。ピット作業で3.8秒速かった12号車 カルソニック IMPUL GT-Rが逆転、アウトラップでも2.7秒の差を付け6.6秒差で事実上のトップに立った。


 後方からジワジワと順位を上げたのは23号車 MOTUL AUTECH GT-R(ブノワ・トレルイエ)だった。12番グリッドからスタートし直後の1コーナーで32号車 EPSON HSV-010(道上龍)に抜かれ13位、2周目にはバックストレートエンドのヘアピンで35号車 D'STATION KeePer SC430(アンドレ・クート)にも抜かれ14位まで後退した。

ピット作業で逆転。大きく差を広げた12号車スタート直後は13位を走る12号車35号車に抜かれ14位へ後退

 タイヤに負担をかけない走りに徹し序盤はスローペース。ここから徐々に順位を上げていく。4周目にはミスで順位を落とした8号車 ARTA HSV-010(小林崇志)を抜き13位。11周目には35号車 D'STATION KeePer SC430を抜きスタート時の12位まで順位を戻した。

8号車が後退し13位へ徐々にペースを上げ35号車の背後に迫る35号車を抜き12位。前を走る24号車と6号車を追う

 21周目にはアトウッドで6号車 ENEOS SUSTINA SC430(大嶋和也)を抜き11位。23周目には1コーナーで39号車 DENSO SARD SC430(石浦宏明)を抜き10位。さらにダブルヘアピンでGT300を利用して24号車 ADVAN KONDO GT-R(ビヨン・ビルドハイム)も抜き9位までポジションアップした。

 28周目からは上位陣のピットインで7位、4位、3位と毎周順位を上げ33周目にはついに見かけ上のトップに立った。そのままトップをキープし42周目まで引っ張ってピットイン、タイヤ無交換でコースに復帰すると5位のポジションとなった。

6号車をロックオン6号車を抜き11位32号車を抜き、上位陣のピットインもあり4位へ

 トップ争いは6秒の差があったが、予選1位の17号車 KEIHIN HSV-010(塚越広大)のラップタイムは速く、40周目には2.6秒、41周目には1.7秒、42周目のダブルヘアピンではテール・トゥ・ノーズの争いとなった。

 43周目のバックストレートでは17号車 KEIHIN HSV-010がマシンを左右に振り威嚇、続くヘアピンのブレーキングでインをキープする12号車 カルソニック IMPUL GT-R(松田次生)のアウトに並びかけサイド・バイ・サイドとなった。ヘアピン立ち上がりではラインをクロスさせリボルバーへの下りで再びサイド・バイ・サイドとなるが抜くことはできなかった。

12号車を攻め立てる17号車

 トップ2台の接近戦は続いた。45周目、ストレートエンドのヘアピンの進入で17号車 KEIHIN HSV-010のブレーキングが遅れた。接触を避けようとするが姿勢が乱れ、ややイン側のラインを走行していたのでヘアピンイン側の縁石に乗りマシンが跳ね12号車 カルソニック IMPUL GT-Rの右サイドに追突する形となってしまった。

 12号車 カルソニック IMPUL GT-Rはスピン、17号車 KEIHIN HSV-010は減速しただけでヘアピンを抜け見かけ上はトップに立ったがペナルティは必至だ。12号車 カルソニック IMPUL GT-Rもすぐにコースに戻り2位で走行を続けた。

 その後方ではピット作業で逆転した36号車 PETRONAS TOM'S SC430と100号車 RAYBRIG HSV-010が接戦になっていた。2台の差は42周目には0.4秒台、46周目には0.2秒台にまで縮まり47周目のアトウッドで100号車 RAYBRIG HSV-010がインに飛び込み3位へポジションアップした。


36号車の背後に迫る100号車36号車を抜き3位へ

 48周目、トップに立った17号車 KEIHIN HSV-010がドライブスルーペナルティを受け4位に後退。残り20周でトップは12号車 カルソニック IMPUL GT-R、7.6秒差の2位は100号車 RAYBRIG HSV-010、3位は36号車 PETRONAS TOM'S SC430となった。

 4位に落ちた17号車 KEIHIN HSV-010だがラップタイムは依然速く、すぐに36号車 PETRONAS TOM'S SC430の背後に迫り、51周目のマイクナイトで3位へ浮上した。

36号車を攻める17号車36号車を抜き3位に浮上

 トップに立った12号車 カルソニック IMPUL GT-Rは2位との差をキープしそのままゴール、昨年のセパン以来の優勝を飾った。フォーミュラ・ニッポンのチャンピオン同士が組んだ新コンビは、2戦目で期待通りの結果を出した。開幕戦はアクシデントでレースを失ったが、それまではトップを走る快走を見せただけに、今シーズンのチャンピオン獲得を予感させるレースとなった。

12号車が2位100号車との差をキープしゴールを目指す優勝しインタビューに答える松田選手とオリベイラ選手

GT500クラスの表彰台(Photo:Burner Images)

 2位には若手コンビの100号車 RAYBRIG HSV-010(伊沢拓也/山本尚貴)が入り自己最高順位、17号車 KEIHIN HSV-010(金石年弘/塚越広大)はミスがなければ勝てた可能性があっただけに悔しい3位表彰台となった。36号車 PETRONAS TOM'S SC430(アンドレ・ロッテラー/中嶋一貴)はもう一息で表彰台に手が届いたが、最後に失速し2戦連続の4位。後方から追い上げた23号車 MOTUL AUTECH GT-R(本山哲/ブノワ・トレルイエ)は5位に入り、開幕戦の優勝と併せシリーズポイントのトップをキープした。


優勝した、12号車 カルソニック IMPUL GT-R(松田次生/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)
2位、100号車 RAYBRIG HSV-010(伊沢拓也/山本尚貴)
3位、17号車 KEIHIN HSV-010(金石年弘/塚越広大)


順位 
1位12号車 カルソニック IMPUL GT-R(松田次生/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)
2位100号車 RAYBRIG HSV-010(伊沢拓也/山本尚貴)
3位17号車 KEIHIN HSV-010(金石年弘/塚越広大)
4位36号車 PETRONAS TOM'S SC430(アンドレ・ロッテラー/中嶋一貴)
5位23号車 MOTUL AUTECH GT-R(本山哲/ブノワ・トレルイエ)
6位46号車 S Road MOLA GT-R(柳田真孝/ロニー・クインタレッリ)
7位1号車 ウイダー HSV-010(小暮卓史/ロイック・デュバル)
8位38号車 ZENT CERUMO SC430(立川祐路/平手晃平)
9位24号車 ADVAN KONDO GT-R(安田裕信/ビヨン・ビルドハイム)
10位32号車 EPSON HSV-010(道上龍/中山友貴)
11位6号車 ENEOS SUSTINA SC430(伊藤大輔/大嶋和也)
12位8号車 ARTA HSV-010(武藤英紀/小林崇志)
13位39号車 DENSO SARD SC430(石浦宏明/井口卓人)
14位35号車 D'STATION KeePer SC430(脇阪寿一/アンドレ・クート)
15位19号車 WedsSport ADVAN SC430(片岡龍也/荒聖治)

GT300クラス
 GT300クラスの前日の予選でポールポジションを獲得したのは、開幕戦で最後尾から2位まで上がった11号車 JIMGAINER DIXCEL DUNLOP 458(田中哲也/平中克幸)。2番グリッドは開幕戦でクラッシュした66号車 triple a Vantage GT2(吉本大樹/星野一樹)。3番グリッドは43号車 ARTA Garaiya(高木真一/松浦孝亮)となった。各車のウエイトハンデは以下のとおりだ。

号車チーム(ドライバー)ポイントハンデ
33号車HANKOOK PORSCHE(影山正美/藤井誠暢)20p40kg
11号車JIMGAINER DIXCEL DUNLOP 458(田中哲也/平中克幸)15p30kg
25号車ZENT Porsche RSR(都筑晶裕/土屋武士)11p22kg
31号車ハセプロMA イワサキ aprカローラ(嵯峨宏紀/岩崎祐貴)8p16kg
4号車初音ミク グッドスマイル BMW(谷口信輝/番場琢)6p12kg
43号車ARTA Garaiya(高木真一/松浦孝亮)5p10kg
74号車COROLLA Axio apr GT(新田守男/国本雄資)4p8kg
88号車JLOC ランボルギーニ RG-3(井入宏之/関口雄飛)3p6kg
41号車NetMove TAISAN Ferrari(山路慎一/小泉洋史/密山祥吾)2p4kg
34号車ハルヒレーシングHANKOOKポルシェ(高森博士/マイケル・キム/蒲生尚弥)1p2kg

 開幕戦に参戦できなかった5号車 マッハGOGOGO車検RD320R(玉中哲二/黒澤治樹)はこのレースから参戦。開幕戦の前日の習熟走行でエンジンを壊した7号車 エヴァンゲリオンRT弐号機DIRECTION(カルロ・ヴァン・ダム/水谷晃)はマシンの修復が間に合わず欠場となった。

 スタートはフロントローの2台は順位をキープ、3位の43号車 ARTA Garaiya(高木真一)が出遅れ、87号車 リール ランボルギーニ RG-3(織戸学)が3位に浮上した。43号車 ARTA Garaiyaはその後も順位を落とし1周目で7位まで後退した。

GT300のスタートシーン(Photo:Burner Images)11号車、66号車に続き87号車が順位を上げる2周目、43号車が7位に落ち6位までFIAGT勢が占める

 4周目あたりから2号車 エヴァンゲリオンRT初号機アップル紫電(加藤寛規)に右ドアが開くトラブルが発生。5周目にピットインしガムテープでドアを固定、すぐにコースに復帰するが最後尾まで落ちてしまった。

2号車の右ドアが開くトラブル。この後ピットインし最後尾へ落ちる

 トップ争いは1位が11号車 JIMGAINER DIXCEL DUNLOP 458(田中哲也)、2位が66号車 triple a Vantage GT2(星野一樹)、3位が87号車 リール ランボルギーニ RG-3と続き序盤は膠着状態となった。最初に動いたのは3.5秒差で2位を走る66号車 triple a Vantage GT2。1/3を消化した22周目に早々にピットイン、後方から追い上げる作戦をとった。



11号車フェラーリ、66号車アストンマーティン、87号車ランボルギーニのトップ争い66号車は早々にピットインを済ませ、後方から一人旅でタイムを稼ぐ

 66号車 triple a Vantage GT2がピットインした22周目から11号車 JIMGAINER DIXCEL DUNLOP 458のラップタイムは1分36秒台で推移、4周遅れて26周目にピットインを行った。66号車 triple a Vantage GT2(吉本大樹)はアウトラップを1分42秒台で周回すると、続く24周目から26周目まで1分35秒台を叩きだし一気に差を縮めた。

 ピット作業の時間も1.8秒ほど66号車 triple a Vantage GT2が短く、11号車 JIMGAINER DIXCEL DUNLOP 458がピットロードを出ると、すぐ横を66号車 triple a Vantage GT2が通り抜け事実上の1位に浮上した。66号車 triple a Vantage GT2はこの日ベストとなる1分34秒436で周回、11号車 JIMGAINER DIXCEL DUNLOP 458(平中克幸)のアウトラップを1分44秒台だったため、2台の差は一気に10秒近くに開き独走態勢となった。

66号車は11号車のピットインで逆転、トップ独走へ

 トラブルで最後尾に落ちたら2号車 エヴァンゲリオンRT初号機アップル紫電が鬼神の走りで追い上げてきた。11周目には88号車 JLOC ランボルギーニ RG-3(井入宏之)、12周目には360号車 RUNNUP SPORTS CORVETTE(岡村和義)、14周目には34号車 ハルヒレーシングHANKOOKポルシェ(高森博士)を抜き19位。17周目には33号車 HANKOOK PORSCHE(影山正美)がスピンし18位に浮上した。

 21周目から各車のピットインもあり一気に順位を上げ、22周目には15位、24周目には10位、26周目には7位、30周目には3位までポジションをアップした。35周目に暫定2位の43号車 ARTA Garaiyaがピットインし2位、40周目に暫定1位の87号車 リール ランボルギーニ RG-3がピットインしついにトップまで浮上した。

痛車対決、34号車を抜き19位へ5号車を抜き5位へ4位を走る62号車に迫る2号車

 見かけ上のトップのまま44周目にピットイン、タイヤ無交換作戦を行い4位でコースに復帰した。残り15周ほどとなる48周目、2秒後方に4号車 初音ミク グッドスマイル BMW(番場琢)、その2秒後方に27号車 PACIFIC NAC イカ娘 フェラーリ(山内英輝)、さらに4秒後方に74号車 COROLLA Axio apr GT(国本雄資)がハイペースで追い上げてくる。

 2号車 エヴァンゲリオンRT初号機アップル紫電(高橋一穂)は企業オーナー兼ドライバー、加えてタイヤ無交換。後方から迫る強者に対抗する術はなく徐々に順位を落とし8位まで後退してしまった(ゴール後に26号車 Verity TAISAN Porscheにペナルティがあり7位となる)。

ゴール直前で26号車に抜かれ8位へ後退した(26号車のペナルティで7位となる)

 2位に8秒差でトップを独走していた66号車 triple a Vantage GT2にアクシデントが発生した。50周目のヘアピンでGT500の38号車 ZENT CERUMO SC430(平手晃平)と接触しスピン。スピンターンでコースに復帰するも、すぐ横を11号車 JIMGAINER DIXCEL DUNLOP 458がすり抜けていった。

 2台の差は3秒、2位に落ちた66号車 triple a Vantage GT2の猛追が始まった。52周目には1.9秒、54周目には1秒、55周目には0.3秒まで迫りテール・トゥ・ノーズの争いとなった。背後にピッタリと付きチャンスをうかがうがGT500が間に入り攻めきれない周回が続いた。

 残り5周となる59周目。前後に他のマシンがなく、2台のガチンコバトルとなった。66号車 triple a Vantage GT2は1コーナーから背後に付き、アトウッドの進入でインを牽制する。そのままバックストレートを立ち上がりイン側に出てサイド・バイ・サイド、最後はヘアピンの進入でクリーンに抜きトップに返り咲いた。

1コーナーで11号車のインを狙う66号車トップに返り咲いた66号車11号車を引き離し初優勝へ

 そのまま残り4周を走りきり66号車 triple a Vantage GT2(吉本大樹/星野一樹)が初優勝、アストンマーティンにSUPER GT初勝利をもたらした。吉本大樹選手は2009年セパンで紫電に乗り優勝して以来2年ぶり、星野一樹選手は昨年のもてぎ最終戦、TOMICA Zで優勝し、今期は移籍2戦目で早くも優勝した。

チェッカーを受ける66号車 triple a Vantage GT2優勝し笑顔を見せる吉本大樹選手と星野一樹選手GT300クラスの表彰台(Photo:Burner Images)

 星野一義監督率いる12号車 カルソニック IMPUL GT-RがGT500クラスで優勝、息子の星野一樹選手がGT300クラスで優勝し星野ファミリーの親子優勝となった。2008年夏のPokka1000kmでも12号車 カルソニック IMPUL GT-RとGT300 MOLAレオパレスZの星野一樹選手は親子優勝をしているが、年に1回勝てればシリーズチャンピオン候補になるほど激戦のSUPER GTで確率的には極めて難しいことを2度達成したこととなる。

 11号車 JIMGAINER DIXCEL DUNLOP 458(田中哲也/平中克幸)は開幕戦に続き連続2位、3位は87号車 リール ランボルギーニ RG-3(余郷敦/織戸学)となった。

優勝した、66号車 triple a Vantage GT2(吉本大樹/星野一樹)
2位、11号車 JIMGAINER DIXCEL DUNLOP 458(田中哲也/平中克幸)
3位、87号車 リール ランボルギーニ RG-3(余郷敦/織戸学)


順位 
1位66号車 triple a Vantage GT2(吉本大樹/星野一樹)
2位11号車 JIMGAINER DIXCEL DUNLOP 458(田中哲也/平中克幸)
3位87号車 リール ランボルギーニ RG-3(余郷敦/織戸学)
4位4号車 初音ミク グッドスマイル BMW(谷口信輝/番場琢)
5位27号車 PACIFIC NAC イカ娘 フェラーリ(山岸大/山内英輝)
6位74号車 COROLLA Axio apr GT(新田守男/国本雄資)
7位2号車 エヴァンゲリオンRT初号機アップル紫電(高橋一穂/加藤寛規)
8位62号車 R&D SPORT LEGACY B4(山野哲也/佐々木孝太)
9位41号車 NetMove TAISAN Ferrari(山路慎一/小泉洋史/密山祥吾)
10位86号車 JLOC ランボルギーニ RG-3(坂本祐也/青木孝行)
11位26号車 Verity TAISAN Porsche(松田秀士/峰尾恭輔)
12位31号車 ハセプロMA イワサキ aprカローラ(嵯峨宏紀/岩崎祐貴)
13位22号車 R'Qs Vemac 350R(和田久/城内政樹)
14位33号車 HANKOOK PORSCHE(影山正美/藤井誠暢)
15位14号車 SG CHANGI IS350(折目遼/アレキサンドレ・インペラトーリ)
16位69号車 サンダーアジア MT900M(メルビン・チュー/吉田広樹)
17位34号車 ハルヒレーシングHANKOOKポルシェ(高森博士/マイケル・キム)
18位360号車 RUNNUP SPORTS CORVETTE(田中篤/岡村和義)
19位5号車 マッハGOGOGO車検RD320R(玉中哲二/黒澤治樹)
20位43号車 ARTA Garaiya(高木真一/松浦孝亮)

 このレースの模様はテレビ東京系列で毎週日曜23時30分からの「SUPER GTプラス」(BSジャパンでは毎週日曜10時30分から)で放送される。次戦は6月18日、19日に灼熱のマレーシア、セパンサーキットで開催される。

(奥川浩彦/Photo:奥川浩彦、Burner Images)
2011年 5月 25日