日産、出力密度世界一の燃料電池スタック 従来モデルの1/2のサイズに |
2005年モデル(左)と2011年モデル |
日産自動車は13日、燃料電池車(FCEV)用の新型燃料電池スタック(2011年モデル)を公開した。
FCEVは、燃料電池スタックで水素と酸素から発電し、モーターを駆動する。実用化に向けて、燃料電池を小型化しつつ出力を上げる、つまり出力密度を上げることが必要とされている。
2011年モデルの出力密度は、スタックの体積1Lあたり2.5kWで、世界トップとしている。同社が2005年に発表し、実験FCEV「エクストレイルFCV」に搭載した燃料電池重量スタックと比較すると、出力密度は2.5倍。また、白金使用量が1/4、部品種類が1/4、スタックコストが1/6まで低減された。
2005年モデル | 2011年モデル | |
出力 | 90kW | 85kW |
重量 | 120kg | 43kg |
体積 | 90L | 34L |
出力密度 (出力/体積) | 1 | 2.5 |
2011年モデルは、スタック内の膜電極複合体(MEA:Membrane Electrode Assembly)の材料とセパレータを改良し、発電に必要な水素と酸素、また発電により発生した水と電子が移動しやすいようにすることで、高出力化した。
またMEAにフレームを一体成型することで、小型化とコスト低減を実現した。
(編集部:田中真一郎)
2011年 10月 13日