吉本大樹選手、WTCC参戦直前インタビュー 「自分は激しい競り合いのレースはあってます」 |
WTCCのポスターを手にする吉本大樹選手 |
いよいよ今週末(10月22日、23日)に鈴鹿サーキット(三重県鈴鹿市)で「2011 FIA 世界ツーリングカー選手権 日本ラウンド(WTCC KENWOOD Race of Japan)」(以下、WTCC)が開催される。そのWTCCにスポット参戦することが決まった吉本大樹選手にインタビューすることができたので、その模様をお届けしよう。
吉本選手は、現在SUPER GTではGT300クラスのtriple a Vantage GT2、スーパー耐久ではTWS TRACY C-WEST LEXUS IS350をドライブし、SUPER GT第1戦岡山では見事優勝をしている。過去にはF1に最も近いカテゴリーであるGP2シリーズに参戦、2位表彰台を獲得するなど海外レースの経験も豊富だ。
そんな吉本選手がSUNRACE Engineering DevelopmentからSUNRED SR Leon 1.6TでWTCC日本ラウンドに参戦することとなった。今週末に迫ったWTCCを前に、レース直前の意気込みを聞いてみた。
■鈴鹿サーキットの走行経験が豊富
──スポット参戦にいたった経緯は?
吉本選手:GP2時代の関係者とはその後も連絡を取り続けていて、WTCCスポット参戦の話が来ました。SUPER GTでお世話になっているtriple a出版の協力も得て、日本ラウンドに参戦することが決まりました。
──ぶっつけ本番での参戦となりますが?
吉本選手:どのマシンでも、ドライブすることにそれほど差はないと思っています。タルキーニ選手など、7台参戦しているLeonのセッティングを参考にします。予選の前に30分の走行が3回ありますから、最初の2回はそのセッティングでマシンに慣れ、最後の30分で自分なりのセッティングを詰めて行きます。
──WTCCはかなり激しい競り合いが予想されますが?
吉本選手:ヨーロッパのレースはみんなそうです。GP2では箱車と違って接触は避けますが、基本は同じです。自分は激しい競り合いのレースは合ってますから、心配はしていません。
──FF車でレースをしたことは?
吉本選手:スーパー耐久で5ZIGEN ACCORDをドライブしたくらいです。FFだろうがFRだろうが、あまり気にしていません。相手も同じですし。
岡山で行われたSUPER GT第1戦GT300クラスで優勝した吉本選手 |
──もしWTCCの日本ラウンドで活躍し、来年のオファーが来たらどうしますか?
吉本選手:WTCCだけでなく、ル・マンとかインディとか海外のレースを走ってみたいと思っています。もしオファーがあれば国内のレースも含めて1番プラスになる選択をすると思います。
──小林可夢偉選手が応援に来るそうですが?
吉本選手:F1日本グランプリのトークショーで突然「その日は日本にいるから応援に行くわ」ということになりました。せっかく来てくれるので頑張ります。
──最後にファンの方にメッセージを。
吉本選手:(昨年まで開催していた)岡山よりは、鈴鹿のほうが中部、関東、もちろん関西の方も観戦しやすいと思います。激しいバトルが期待されるので是非サーキットに来て下さい。
イケメンレーサーとして女性ファンが多い吉本選手だけに、今週末の鈴鹿は黄色い歓声に包まれるかもしれない。今回参戦するドライバーの中で、最も鈴鹿サーキットの走行経験があるのは吉本選手だ。先月行われたINDY JAPANでもロードコースに慣れたジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ選手が予選で活躍しただけに、吉本選手がWTCCで大活躍する可能性もある。ヨーロッパ仕込みのドライビングに期待しよう。
(奥川浩彦)
2011年 10月 18日