ホンダ、「フィットEV」を2012年夏に発売
LAショーに市販版を展示

LAオートショー(一般公開日:2011年11月18日~27日 現地時間)



 本田技研工業は、電気自動車(EV)「フィットEV」の北米仕様市販版を、米国で開催されている「LAオートショー」(一般公開日:11月18日~27日 現地時間)で公開した。2011年内に実証実験パートナーであるカリフォルニア州トーランス市、スタンフォード大学、Googleに納車するほか、米国でのリース販売を2012年夏に開始する。3年間で約1100台の販売を計画する。

 文字通りフィットをベースとした5人乗りの都市向けコミューターEV。最高出力92kW、最大トルク256Nmを発生するギアボックス同軸モーターには、燃料電池車「FCXクラリティ」で培われた技術が盛り込まれる。

 バッテリーは20kWhの東芝「SCiB」を床下に積む。SCiBはリチウムイオンバッテリーの一種だが、負極に独自の材料を採用することで、急速な充放電、長寿命を可能とし、急速充電時の発熱量を抑えた。

 航続距離は123マイル(LA-4モード:unadjusted)または76マイル(Combined city/hwy:adjusted)。最高速度は90マイル/h(144km/h)。充電に要する時間は120Vで15時間以下、240Vで3時間以下。「SPORT」「NORMAL」「ECON」の3つの走行モードを持つ。

 専用の「EV双方向リモコン」やスマートフォン、PCにより電池残量の確認やエアコンのON/OFF、充電の開始/完了などが可能。またスマートフォンとPCでは、電池残量が一定水準まで減少した場合に通知する機能や、電気料金が安い時間帯に合わせたタイマー充電が可能となっている。

 また運転席に、走行モードによって色が変化する専用のアンビエントメーターを備えるほか、航続可能距離と充電設備の場所できる専用カーナビを搭載する。

(編集部:田中真一郎)
2011年 11月 17日