首都高とNEXCO中日本、東名 東京料金所で初の合同取り締まり
神奈川県警も協力し、車両制限令違反を摘発

首都高とNEXCO中日本が、東名 東京料金所で初の合同取り締まりを実施した

2011年11月17日実施



 首都高速道路とNEXCO中日本(中日本高速道路)、神奈川県警は11月17日、東名高速道路 東京料金所(上り)で、初の合同取り締まりを実施した。この合同取り締まりは、道路法に基づく車両制限令違反を摘発するもの。東京料金所出口に重量測定器を設置し、そこに車両を呼び込み重量を計ることで、車両制限令に違反しているかどうかを確認する。

 道路交通法での過積載が、安全面から道路を走ってはならない車両を規定しているのに対し、道路法の車両制限令は高速道路など道路の損傷を防ぐために道路や車両の種類ごとに総重量が定められている。いずれにしろ、これらの法律に違反する場合は、高速道路を走り続けることはできず、重量違反などが分かった段階で書類が作成され、東名 用賀IC(インターチェンジ)から環状8号に下ろされることになる。

合同取り締まりの背景について説明を行う、中日本高速道路株式会社 東京支社 保全・サービス事業部 鎌田博義氏

 今回、この合同取り締まりが実施された背景には、9月に首都高で起きた、トレーラーから積み荷のクレーン車が落ちる事故など、特大貨物に関する事故の発生がある。また、首都高 3号渋谷線 用賀PAにレール&バスシステムを導入したことで、同所で実施していた重量取り締まりができなくなったこともあると言う。首都高 3号渋谷線と接続する東名 東京料金所出口(上り)で取り締まりを行うことで、首都高への違反車両の流入を防ぐことになるわけだ。

 東京料金所出口に可搬型の重量計測器を2セット設置し、合同取り締まりが実施された。


合同取り締まりの実施された、東名 東京料金所。右が名古屋方面、左が首都高方面取り締まりエリアを設置中。奥が首都高方面になる取り締まり準備中の、神奈川県警高速道路交通警察隊のパトカー
取り締まりエリアへ向かう、警察車輌11月17日12時に、合同取り締まりが開始された。最初の車輌が計測エリアに入ってくる

 取り締まりは、料金所出口に立ったスタッフが、重量計測器のあるエリアまで、車輌を呼び込む形で行われていた。計測に呼び込む車輌は、大型の車輌に限られ、1台の車輌の重量計測に5分程度の時間を要していた。

 この取り締まりは、12時から16時まで行われたのだが、チェックが行われた車輌が44台。長さ、もしくは重量に関する違反があった車輌が9台という結果になった。

料金所出口には多数のスタッフが配置され、安全を確認しつつ、大型車輌を計測エリアに引き込む
可搬型の計測器。車輌のトレッドや車軸にあわせて位置を調整する最初に前輪(前輪軸重)をチェック
次に後輪(後輪軸重)をチェック計測器に合計重量が出ているようだ
3軸のトラックは、写真のように計測器の位置を調整しながら計測していた
重さは最終的にプリントアウトされていた車検証などの確認も行われていた違反車両があった場合、神奈川県警のパトカーが環状8号まで誘導していくと言う
NEXCO中日本(写真左)、首都高(写真中)、神奈川県警(写真右)のスタッフが、役割分担をしつつ、合同取り締まりを行っていた

 現在、高速道路での死亡事故が増える傾向にあり、NEXCO中日本ではパンフレットを配布するなどして、死亡事故減少に取り組んでいくと言う。

(編集部:谷川 潔)
2011年 11月 17日