首都高、MINICAB-MiEVの発売初日に納車式
三菱自動車 益子社長も来場

MINICAB-MiEV発売初日に首都高で納車式

2011年12月8日開催



 首都高速道路と首都高パトロールは12月8日、同日三菱自動車工業より発売された新商用電気自動車「MINICAB-MiEV(ミニキャブ・ミーブ)」の納車式を行った。式には三菱自動車工業 取締役社長の益子修氏も訪れ、ビッグキーを手渡した。MINICAB-MiEVは業務用運搬車両として活躍するほか、各種イベントにも参加する予定。12月15日~17日に開催される「エコプロダクツ2011」にも出展し、体験車両として活用すると言う。

首都高速道路 代表取締役会長 兼 社長 橋本圭一郎氏

 納車式では、首都高グループ代表として登壇した首都高速道路 代表取締役会長 兼 社長の橋本圭一郎氏が登壇。橋本氏は「首都高は交通安全と並んで環境への配慮が最大の使命となっている。電気自動車(EV)は環境に優しいクルマとして私どもの使命と合っている」とEV導入の経緯を述べた。また、「今回で5台目のEVとなるが、これまでの4台は全部乗用車だったが、今回は初めての商用車ということで、非常に使い勝手がよいと思っている」とMINICAB-MiEVへの期待を語った。

首都高パトロール 代表取締役社長 中村哲男氏

 今回MINICAB-MiEVを実際に導入した首都高パトロールは、300kmを超える首都高速全線の交通パトロールや、交通管制、取締りなど、交通管理全般を行っている会社。同社の代表取締役社長 中村哲男氏は「この環境に優しいEVを使い、人に優しい運転を通じて、交通安全が進められることを願っている」と述べた。また、ナンバープレートの数字が8341であることに触れ「これはヤサシイと読んでもらえばと考えている」とした。ボディー側面のデザインについては、「電源プラグのデザインを施し、その上にコミュニケーションの力で事故を減らす東京スマートドライブのピンクチェックをあしらっている。このクルマを見られた方に、環境のことや交通安全のことを考えていただければ幸い」だとした。

三菱自動車工業 取締役社長 益子修氏

 三菱自動車の益子社長は、「連絡用業務車として日常お使いいただけるということで、私どものEVが高速道路での安全運行の維持確保に少しでもお役立ていただければありがたい」と述べた。また、世界中で震災や洪水などの自然災害に見舞われた今年を振り返り、「自然の驚異というものをあらためて認識した。同時に自然とどのように共生していくか、あるいは自然をどのように守っていくかを痛切に考えさせられる1年でもあった。その中で首都高速道路は環境問題に非常に前向きに取り組んでいる。私どもも環境問題に対し何か社会的貢献を果たしたいと思いEVの開発に力を入れているが、同じ志しを持つ企業として、今後もまた何かご一緒に仕事させていただける機会があればありがたい」と締めくくった。

 なお、中村氏によれば、納車されたMINICAB-MiEVは「取締り現場への資材の運搬などに使われる」とのこと。パトロール車両は1日500kmくらい走るので、パトロールで使うのは難しいとした。また、今後2台目、3台目のMINICAB-MiEVの納車の可能性について聞くと、橋本氏は「今後も考えていきたい。また、三菱自動車が今後どういった形のEVを作ってくるのか、非常に楽しみにしている。個人的にはもっと大きいクルマが欲しい」とした。これに対し益子氏は「我々ももっと航続距離が長いクルマを開発しているし、ぜひ皆様の声に応えるクルマを開発していきたい」と述べた。

 なお、首都高速道路は12月15日より東京ビッグサイトで開催されるエコプロダクツ2011に出展。このMINICAB-MiEVとi-MiEVを体験車両として持ち込み、試乗を実施すると言う。

橋本氏、中村氏、益子氏の3名と納車されたMINICAB-MiEV希望ナンバーで取得したという8341はヤサシイの意味EVらしいコンセントのロゴとTOKYO SMART DRIVEのマークがあしらわれる
リアゲートにはMINICAB-MiEVのロゴ。当然マフラーはないETC車載器やオーディオが装着される程度でいたってノーマル。パトロールカーではないので無線などは搭載されない後席。広いキャビンは作業車としても使い勝手がよさそう
納車式されたばかりのMINICAB-MiEVに乗ってみる橋本氏中村氏も乗車すでに納車され活躍中のi-MiEV

(瀬戸 学)
2011年 12月 8日