ホンダ、リハビリテーション向け運転能力評価サポートソフト 「実車安全運転サポートプログラム」を4月からホンダの交通教育センターに導入 |
リハビリソフト画面。運転反応検査の画面イメージ |
本田技研工業は3月15日、リハビリテーション中の人の運転に対する評価や訓練をサポートするための安全運転教育機器「簡易型四輪ドライビングシミュレーター(模擬運転装置)Hondaセーフティナビ」のリハビリテーション向けソフトを発売した。ソフトウェアの価格は52万2900円で、Hondaセーフティナビとのセット価格は82万1100円。
同時に、最終的な運転能力の評価をサポートする、実車走行によるリハビリテーション向け「実車安全運転サポートプログラム」を、4月からホンダの交通教育センターに導入すると発表した。今回発売した運転能力評価サポートソフトと連動させ、ハードとソフトの両面から運転復帰をサポートすることを目指すとしている。
今回発売したリハビリソフトでは、画面上に表示されるランプの点滅を確認し、ランプの色別に定められた操作に対する反応の速さや正確さを検査することで、集中力や判断力の確認をはじめ、市街地走行における周囲の安全確認、誘導アナウンスや指示標識に従っての運転状況を評価できる。運転結果は年代別の5段階評価を行い、その数値で運転レベルを知ることができるとともに、自分の運転内容をリプレイすることで客観的に自分の運転を確認し、苦手な個所を再認識できると言う。
シミュレーション上の運転コースは、自動車教習所などで導入されている「四輪ドライビングシミュレーター」での危険予測体験ソフトをもとに難易度を設定したものや、さまざまな運転環境を再現した長時間運転コースなどを用意。認知・判断・運転操作の複合的動作を楽しみながら行うことで、患者がリハビリテーションのモチベーションを保てるようバリエーションに富んだ構成となっている。
●運転能力評価サポートソフトの特長
・深部感覚(※1)の評価、運転中の視覚情報の範囲や認知・判断に対する適応性およびアクセルやブレーキ操作時の反応速度などを測定し、数値データを健常者の運転データと比較することで評価が可能
・自己の運転能力の現状を客観的に認識でき、受容性が向上できる
・簡単操作、省スペース、ハイコストパフォーマンス設計
・3面ディスプレイ(オプション)により広い視野でのリアルな運転環境が体感できる
※1:筋肉・腱・関節・骨膜などから伝えられる位置・運動・抵抗・重量・痛みなどの感覚
(編集部:小林 隆)
2012年 3月 15日