メルセデス・ベンツ日本は新型「Bクラス」を4月25日に発売した。導入されるのは1.6リッター直噴ターボエンジンに7速デュアルクラッチトランスミッションを搭載した「B180」2モデルで、ステアリング位置は右のみ。

■直噴ターボ＋デュアルクラッチを搭載
　「Bクラス」としては2代目となる、欧州Cセグメントカー。4365×1785×1540mm（全長×全幅×全高）のボディーのフロントにエンジンを横置きし、前輪を駆動する。

　先代で特徴的だった2重フロア構造を廃止し、全高が65mm低くなった。エクステリアやアンダーボディーのデザイン、ホイールアーチスポイラーなどにより、Cd値0.26を達成している。先代の2重フロア構造は、EVを始めとする代替駆動システムに対応するためとされていたが、新型Bクラスでもボディーシェル後部のメインフロアパネルを変更して代替駆動システムに対応する「エナジースペースコンセプト」が採用されている。

　パワートレーンは直列4気筒DOHC直噴1.6リッターターボと7速デュアルクラッチトランスミッション「7G-DCT」の組み合わせのみで、チューンも最高出力90kW（122PS）/5000rpm、最大トルク200Nm（20.4kgm）/1250-4000rpmの1種類のみ。アイドリングストップ機構「ECOスタートストップ」などにより、16km/LのJC08モード燃費を達成しており、75％のエコカー減税とエコカー補助金の対象となる。

　サスペンションはフロントはマクファーソンストラットを継承するが、リアはスフェリカルパラボリックスプリングアクスルから4リンクリンクに変更された。また、タイヤはすべてランフラットになった。

　新型Bクラスや電動パワーステアリングや電子制御ボタン式パーキングブレーキを新たに採用している。ボタン式パーキングブレーキはセンターコンソールに空間的余裕を持たせることができるほか、4km/h以上で長押するとエマージェンシーブレーキとして動作する。

■クラス初のハイテク安全装備も
　また、このクラス初のレーダー衝突警告システム「CPA」を標準で搭載。30km/h以上で前走車との距離が近すぎる場合に警告灯が点灯し、前走車や障害物に2.6秒以内に衝突する可能性がある場合には警告灯と警告音が作動。状況に応じて、アダプティブブレーキアシストが制動力を補う。オプションのセーフティパッケージを装着していると、PRE-SAFEにより衝突時の被害を軽減する措置をとる。

　また、コーナーリング時にアンダーステアを検知すると、内側の後輪にブレーキをかけて安定させる「トルクベクトリングブレーキ」、ドライバーの疲労を検知して警告する「アテンションアシスト」、パーキングアシストリアビューカメラも標準で搭載。オプションでレーダー追尾オートクルーズ「ディストロニックプラス」を装備できる。

　インテリアには「SLS AMG」風の丸型エアアウトレット、アンビエントライト、パドルシフト付きのシフト・バイ・ワイヤシステム「ダイレクト・セレクト」、7インチの「COMANDディスプレイ」とダイヤルインターフェイス「COMANDコントローラー」を標準で装備。ただし標準のCOMANDシステムで操作できるのはAV機能とハンズフリー機能などであり、カーナビはオプションとなる。

　なお「B180 BlueEFFICIENCY スポーツ」はホイールが標準の16インチから17インチになり、バイキセノンヘッドライト、LEDの灯火類、レザーツインシート、本革巻スポーツステアリング、ステンレスペダルなどが装備される。