トヨタ、スライド2BOX新型「ポルテ」、新車種「スペイド」発表会
ミニバン同等の使い勝手をアクアサイズで実現する「トヨタのプチバン」

新型「ポルテ」

2012年7月23日開催



 トヨタ自動車は7月23日、助手席側に大開口スライドドアを装備する新型「ポルテ」と新車種「スペイド」を発売し、同日発表会を同社のアミューズメント施設「メガウェブ」(東京都江東区青海)で開催した。

 ポルテ、スペイドのグレード構成や価格、基本仕様については、関連記事を参照していただきたい。

大開口スライドドアを持つポルテ
スペイド。ポルテと異なる外観を持つ。機能的には変わらない

 発表会では、ポルテ、スペイドの開発者であるトヨタ自動車 製品企画本部 主査 鈴木敏夫氏が登壇。同社の“もっといいクルマをつくろうよ”の取り組みにおいて、「安心・快適・使い勝手 No.1」「楽ちんで楽しい!」クルマがポルテとスペイドであるとし、「究極のスライド2BOX」と紹介した。

 ポルテとスペイドの特徴となる大開口電動ワイヤレススライドドアは、開口高1250mm、開口幅1020mm。そしてフラットなフロアの地上高は300mm。この開口高は、同社のミニバン「アルファード」「ヴェルファイア」同等のもので、後席の足下空間もレクサス「LS」に匹敵すると言う。

 ボディーサイズは、2WD車で3995×1695×1690mm(全長×全幅×全高)。ホイールベースは2600mm。2160×1420×1380mm(室内長×室内幅×室内高)の室内空間を持ち、ミニバン同等の使い勝手をコンパクトハイブリッドカー「アクア」のサイズで実現した「トヨタのプチバン」であると紹介した。

トヨタ自動車 製品企画本部 主査 鈴木敏夫氏ポルテ、スペイドの主な特徴大開口電動ワイヤレススライドドアで使い勝手のよさを実現

 このプチバンについては、ポルテ、スペイドのマーケティンを担当するトヨタマーケティングジャパン マーケティングプランナー 中田香織氏が解説。現在、プチ家電やプチ旅行、プチギフトなどプチ市場というものがあり、機能はそのままに小型化される流れがあり、必要十分な機能を求めるユーザーニーズがあると言う。プチバンは、ミニバンなみの使い勝手をコンパクトなサイズで得ることができるものだと言い、その使い勝手をステージ上で実演した。

トヨタマーケティングジャパン マーケティングプランナー 中田香織氏プチ市場が注目されていると言うトヨタのプチバンのアイコン

 その1つはベビーカーをそのまま室内に持ち込み室内でたたむデモで、大開口電動スライドドアにより車外で折りたたむなどの作業が必要なく、スムーズにプライベート空間である車内に持ち込める。そのほか、26インチ自転車をそのまま持ち込んだり、サーフボードをそのまま持ち込んだりといった実演が行われた。

ベビーカーを持ち込み、そのまま後席へ。室内でベビーカーを折りたたみ、フラットな室内空間を使って、前席に移動可能

サーフボードも容易に持ち込める

26インチ自転車と一緒に後席へ。26インチサイズの積載が可能なため、急な雨の日に自転車通学の子供を安心して迎えに行くことができる

 また、このポルテとスペイドでは新しい購入方法が提案されており、グレードによってシートタイプが決まるものの、オプションパッケージやインテリアカラーは最廉価グレードを除き自由に選ぶことができる。3種類のセパレートシート、1種類のベンチシートを使い方によって選び、後は各種オプションパッケージを選んでいくことになる。

シートの種類から購入したいグレードを決めるセレクトパッケージは6種類用意インテリアカラーは2色を用意。どちらも選択可能

 ポルテとスペイドは、グレードと価格構成が同じで、違いはデザインのみとなる。シンプルなデザインながらリラックス感を追求したポルテ、そしてクールなデザインの中に遊び心を表現したスペイドの2車種で、プチバン市場の要求に応えていく。

インテリア。センターメーターを採用し、運転席、助手席にさまざまな空間を確保シンプルなメーターパネル
荷物の積み込み例

(編集部:谷川 潔)
2012年 7月 23日