アルファ ロメオ、世界で3台の「TZ3 ストラダーレ」を東京で展示 60年代の傑作をもう1度世に問う |
フィアット クライスラー ジャパンは、東京 青山にあるファッションブランド「コスチューム ナショナル」の店舗に、アルファ ロメオ「TZ3 ストラダーレ」を展示する。期間は8月30日~9月17日で、入場は無料。
TZ3 ストラダーレは、アルファ ロメオ創業100周年と、TZ3のコーチビルドを手がけたカロッツェリア「ザガート」の創業90周年を記念して、全世界9台限定で制作されるスペシャルモデル。現時点では3台しか制作されていないが、コスチューム ナショナルに展示されるのはその2号車。
TZ3 ストラダーレは、アルファ ロメオの1960年代のレーシングマシン「TZ」「TZ2」をモチーフとして開発された少量生産モデル。フロントミッドにV型10気筒 OHV 8.4リッターエンジンを搭載し、6速MTを介して後輪を駆動する。最高出力は606PS/6000rpm、77.5kgm/5600rpm。
デザインはTZ、TZ2同様にカロッツェリア ザガートが手がけた。その特徴はTZ、TZ2でもアイコンとなっている「コーダトロンカ」テール。テール部分を切り落とし、切断面を黒く塗って強調するのが特徴だ。
TZ3 ストラダーレ。TZ、TZ2同様のロングノーズショートデッキのフォルムに、コーダトロンカを組み合わせる | ||
側面に出たエグゾーストパイプやエンジンルームが覗けるエアアウトレット、ダブルバブルルーフなど、凝ったディテールも見所 |
前方に開くエンジンフードを開けると、フロントミッドに搭載されたV10エンジンが覗く | ピラーがすべてブラックアウトされたグリーンハウス |
原田氏(左)とカバサ氏 |
公開初日となる30日、展示会場のコスチューム ナショナルでTZ3 ストラダーレのお披露目イベントが開催され、ザガートのチーフデザイナーである原田則彦氏と、TZ3 ストラダーレ 2号車のインテリアを手がけたコスチューム ナショナルの創設者であるエンニョ・カバサ氏がTZ3 ストラダーレについて語った。
原田氏によれば、コーダトロンカのデザイン的な効果を高めるためには、テール部分より前のボディーのボリュームを増やし、かつ、前方から後方へ流れるラインをダイナミックにすることで、切断されていることを強調する必要があると言う。
そのためTZ3 ストラダーレでは、グリーンハウスのピラーをすべてガラスで覆ってブラックアウトし、前方から後方への流れを断ち切るものをコーダトロンカだけにした。
カバサ氏はインテリアのデザインコンセプトを「まずみなさんに、このクルマに乗っていたいと思っていただくこと。そうした歓びを感じていただけるようにデザインした」と語った。原田氏は、カバサ氏のシンプルでミニマルで洗練されたコンセプトは、ザガートのコンセプトと通じるところが多く、エクステリアともうまくマッチしたと語った。
カバサ氏によるインテリアはコスチューム ナショナルのコンセプトそのままにミニマルでシンプル | 会場には同日発表されたジュリエッタの新色も |
【お詫びと訂正】記事初出時、最高出力の数値を誤って記述しておりました。お詫びして訂正させていただきます。
(編集部:田中真一郎)
2012年 8月 31日