F1日本グランプリ直前、F1マシンが日本に上陸 フェラーリのマシンが消えた? |
F1日本グランプリが10月5日~7日に鈴鹿サーキット(三重県鈴鹿市)で開催される。そして9月26日、前戦シンガポールグランプリを終えたF1マシンが中部国際空港(愛知県常滑市)に到着した。
今年のF1グランプリは全20戦で争われる。次戦の日本グランプリは第15戦となりチャンピオン争いもいよいよ佳境だ。ドライバーズポイントはアロンソが194ポイントで1位。2位のベッテルが165ポイント、3位のライコネンが149ポイント、4位のハミルトンが142ポイントと続いている。優勝すると25ポイントを獲得できるのでまだ誰が勝つか分からない状況だ。
来週末に迫ったF1日本グランプリを前に、中部国際空港にF1マシンが到着した。9月23日に前戦のシンガポールグランプリを終えたF1マシンや機材は6便に分かれて日本に運ばれる。各便にはマシン、機材など約100t強が搭載され、全便の合計は679tとなる。中部国際空港から鈴鹿サーキットへは陸路で運ばれ、1便あたり20台のトラックが搬送を行い、累計120台ものトラックが使用される。
25日に第1便、第2便が到着し、放送機材、マシン以外のチーム機材などが搭載され、既に鈴鹿サーキットへ運ばれている。この日、26日に第3便、第4便が到着。第4便がマシンを搭載した最初の便となり、小林可夢偉が乗るザウバーとトロロッソのマシンが先陣を切って日本に到着した。27日にはウィリアムズ、ケーターハム、HRT、マルシャの4チーム、8台のマシンが第5便、第6便で到着予定だ。F1は12チーム、24台で争われているが、6チームの12台のマシンは今回の共同運行便には搭載されなかった。
この日到着したマシンはザウバーとトロロッソ。同じ便に載るはずのフェラーリは、マシン以外の荷物だけ運ばれてきた。フェラーリ以外ではレッドブル、マクラーレン、ロータス、メルセデス、フォース・インディアもマシン以外の機材だけが今週日本に到着する。
鈴鹿サーキットの関係者によると、今年は例年と大きく異なる事態となり、これら6チームはシンガポールグランプリ終了後、各チームのチャーター便でマシンをヨーロッパのファクトリーに持ち帰り、マシンのアップデートを行うらしい。日本へもチャーター便を使用するので、いつどの空港にマシンが運び込まれるかは確認できないとのこと。残り6戦、各チームのチャンピオン争いへの意気込みは例年以上で、今年のF1グランプリがいかに接戦かを感じさせる状況だ。
太陽が大きく西に傾いた16時23分、ザウバーとトロロッソのマシンを載せたシンガポール航空カーゴ便が中部国際空港の滑走路に降り立った。カーゴ便は空港ターミナルから遠く離れた北端の駐機スポットに駐められ、機体左後部のゲートが開き荷下ろしが始まった。
16時23分。マシンを載せたシンガポール航空カーゴ便が中部国際空港に着陸した |
カーゴ便は左、右、左をクランク状に向きを変え、空港北側の駐機スポットに停止した |
太陽はすでに大きく西に傾いていた | 機体左後部のゲートが開き荷下ろしが始まった |
最初はパッキングされた小さめの荷物が降ろされ、ほどなく機体右後部のゲートからトロロッソチームのロゴの入ったコンテナが降ろされた。その後はフェラーリチームのコンテナなども降ろされ、作業が始まって30分ほど経った17時過ぎにトロロッソチームのマシンが上下に2台重ねた状態で姿を現し、待ち構える報道陣の撮影用にカーゴ便の前に設置された。
最初は小さめの荷物が降ろされた | |
トロロッソと書かれた機材が登場 |
赤い機材はフェラーリチーム |
トロロッソのマシンが降ろされた | |
報道陣の撮影用にカーゴ便の前に置かれた |
それからおよそ1時間後の18時頃、カーゴ便の先端付近に搭載されたザウバーチームのマシンが、機体左前部のゲートから1台ずつ降ろされた。到着から1時間半、すでに日は沈み回りは薄暗くなっていた。
日没を迎えてもザウバーのマシンは姿を現さない | トロロッソのマシンから1時間遅れてザウバーのマシンも姿を現す |
トロロッソのマシンの前にザウバーのマシンを置かれた |
来週末に迫ったF1日本グランプリはヘアピン、200R、西ストレート、シケインなど一部の席は完売しているが、席によってはまだ購入が可能だ。世界最高峰のレースを観戦できるチャンスなので、ぜひサーキットで生のF1マシンを見ていただきたい。
(奥川浩彦)
2012年 9月 27日