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「Sound of Honda/Ayrton Senna 1989」がAMD理事長賞を受賞

大賞はスバル「フォレスター」ともコラボした「進撃の巨人」

「Sound of Honda/Ayrton Senna 1989」が「AMD理事長賞」を受賞
2014年3月18日発表

 デジタルメディア協会(AMD)は3月18日、「デジタル・コンテンツ・オブ・ジ・イヤー'13/第19回AMDアワード」の授与式を実施。このなかで、2月21日に発表した年間コンテンツ賞「優秀賞」9作品の1つに選定された本田技研工業の「Sound of Honda/Ayrton Senna 1989」が「AMD理事長賞」を受賞した。

デジタルメディア協会 理事長の襟川惠子氏から本田技研工業 インターナビ事業室の三河昭広氏に、AMD理事長賞の表彰状とモノリスが贈られた

 AMDアワードは、コンテンツ制作者の立場からデジタルコンテンツ産業を発展させ、デジタルメディアの質的向上と人材育成を目的に1995年から行われている。

 毎年1月1日から12月31日までに日本国内で発売・発表されたデジタルコンテンツの作品から、実行委員会が指名するAMDアワードサポーターによって推薦を行い、別に組織する審査会が審議を行って年間コンテンツ賞を決定する。優秀賞のほか、業界に対して長年の献身・功績のあった人物や組織に対して与えられる「功労賞(今年度は特別功績賞として実施)」、新人賞となる「江並直美賞」、地域に根ざしたデジタルコンテンツやサービスから選ばれる「リージョナル賞」などが選定されており、さらに優秀賞の受賞対象からAMD理事長賞と「大賞/総務大臣賞」を決定している。

 Sound of Honda / Ayrton Senna 1989は、1989年のF1日本グランプリ予選で、アイルトン・セナが「マクラーレン ホンダ MP4/5」で樹立した世界最速ラップを走行データから再現した作品。1分38秒041にわたって忠実に再現したエンジン音と、数多くのLEDライトによって表現する走行軌跡などをインタラクティブに体験できるコンテンツとなっている。

Sound of Honda / Ayrton Senna 1989
http://www.honda.co.jp/internavi-dots/dots-lab/senna1989/

暗闇に包まれた鈴鹿サーキットを、アイルトン・セナの最速ラップを再現した音と光が駆け抜ける
「第43回東京モーターショー2013」のホンダブース内でもSound of Honda / Ayrton Senna 1989が公開され注目を集めた
「ホンダではインターナビというカーナビゲーションから走行データを取得して交通情報にも活かしています。また、東日本大震災のときや2月の豪雪時には、通行できた道路の情報を、社会に役に立つデータとして提供しています」と語るホンダの三河氏

 この受賞理由については、「1枚の紙に記録されていた1989年のF1日本グランプリ予選において記録されたアイルトン・セナの走行データ。それを基にエンジン音や走行軌跡を3DCG化したこのコンテンツは単なる過去の再現ではない。人々の記憶の扉を開いたのはもちろんだが、世界中に新たな体験と感動をもたらした。そしてこのコンテンツを体験した人は、日本企業が培ってきた技術をあらためて確認することができたのだ」としている。

 授与式で登壇した本田技研工業 インターナビ事業室の三河昭広氏は、「私はこのプロジェクトの企画書を最初に見たときに、その規模に冗談かなと思ったのですが、同時にゾクゾクするような期待感もあって、これはなんとしても実現しなければいけないと考えました。制作サイドは大変だったと思いますが、まず実現できてこのように評価されたこと、そして世界中の多くの人に感動を与えられたことを嬉しく思います」とコメントしている。

 また、今年度の大賞/総務大臣賞には、1月24日にスバル「フォレスター」とのコラボCMがテレビ放映された「進撃の巨人」プロジェクトが選ばれている。

日本テレビ系列「金曜ロードSHOW!」内で放送され、インターネット上でも1000万回以上の再生回数を記録している「進撃の巨人」×「フォレスター」コラボCM
講談社 週刊少年マガジン編集部 川窪慎太郎氏
総務大臣の代理としてプレゼンターを務めた総務省 総務審議官 桜井俊氏。「デジタルコンテンツ産業が発展し、それと一緒に日本のさまざまな製品やサービスが海外展開していくような好循環を生み出していければと考えています」と語っている
「主題歌や作品内容のオマージュをはじめとするUGCやコスプレなどにおいてはひとつのジャンルを形成し、これらネットに根ざした文化とユーザーに多大なる影響を与えたこと」が評価され、「進撃の巨人」プロジェクトが大賞/総務大臣賞を受賞している
表彰シーンでは、進撃の巨人のアニメ映像が流れたあと、同作のゆるキャラ「巨人くん」が登場する演出も実施。歴史あるAMDアワードのフラッグを受け取り、この作品の幅広い展開をコミカルなアクションで表現している
授与式後に行われた登壇者などによるフォトセッション

 このほか、デジタル・コンテンツ・オブ・ジ・イヤー'13/第19回AMDアワードでは、優秀賞を「Windows 8.1(Microsoft Corporation)」「艦隊これくしょん~艦これ~(DMM.com、角川ゲームス)」「きゃりーぱみゅぱみゅ(アソビシステム)」「CocoPPA(ユナイテッド)」「孤独のグルメSeason3(テレビ東京、共同テレビジョン)」「ニコニコ超会議(ニコニコ超会議実行委員会)」「信長の野望 創造(コーエーテクモゲームス)」が受賞。「特別功績賞」は第1回AMDアワード開催以来18年に渡って審査委員長を務め、1月に逝去した東京大学名誉教授 浜野保樹氏、「江並直美賞」は理系女性現代アーティストとして活躍するスプツ二子!氏、「リージョナル賞」は高齢者によるインターネットテレビ局の運営で松代テレビ局がそれぞれ受賞している。

「Windows 8.1(Microsoft Corporation)」の受賞者の藤本恭史氏
「艦隊これくしょん~艦これ~(DMM.com、角川ゲームス)」の受賞者の岡宮道生氏
「きゃりーぱみゅぱみゅ(アソビシステム)」の受賞者のきゃりーぱみゅぱみゅ氏。2回目となるワールドツアー中ということでビデオ出演した
「CocoPPA(ユナイテッド)」の受賞者の手嶋浩己氏
「孤独のグルメSeason3(テレビ東京、共同テレビジョン)」の受賞者の川村庄子氏
「ニコニコ超会議(ニコニコ超会議実行委員会)」の受賞者の横澤大輔氏
「信長の野望 創造(コーエーテクモゲームス)」の受賞者の小笠原賢一氏。左側に立っている人物が着用しているのは、山本寛斎氏デザインの「織田信長の戦闘服」
「特別功績賞」は浜野保樹氏
「江並直美賞」はスプツ二子!氏
「リージョナル賞」は松代テレビ局
パソコンのOSやブラウザゲーム、テレビドラマなど多方面の作品が名を連ね、デジタルコンテンツが現代社会で幅広く活用されていることを再確認

(編集部:佐久間 秀)