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ルノー・日産、ダイムラーとの合弁会社でメキシコに新工場建設

2017年にインフィニティ、2018年にメルセデス・ベンツの車両生産を開始

2015年9月3日(現地時間)発表

フランクフルトモーターショーでの世界初公開を予定するインフィニティ「Q30」。「COMPAS」の新工場ではインフィニティとメルセデス・ベンツが共同開発する「次世代プレミアムコンパクトカー」を生産する

 日産自動車は9月3日(現地時間)、独ダイムラーと出資してメキシコ中部のアグアスカリエンテスに設立する生産合弁会社「COMPAS」(COoperation Manufacturing Plant AguascalienteS)の新工場建設に着工したことを発表。

 COMPASは総額10億米ドル(1210億円)を投資し、日産のアグアスカリエンテス 第2工場に隣接して新工場を建設する合弁会社。日産とダイムラーの持ち株比率は50:50。2020年までに約3600人の直接雇用を創出し、初期段階の年間生産能力は23万台以上を予定。生産するモデルはインフィニティとメルセデス・ベンツが共同開発する「次世代プレミアムコンパクトカー」で、2017年にインフィニティ向けモデル、2018年にメルセデス・ベンツ向けモデルの生産を開始する。

 この発表のなかで、日産自動車 副社長で北米マネジメントコミッティ(MC-NA)議長を務めるホセ・ムニョス氏は、「この新工場は、ルノー・日産アライアンスとダイムラーの協業拡大を示す新たな成果です。メキシコは、車両生産における品質および効率性のグローバルベンチマークです。これこそが、ダイムラーと日産がここアグアスカリエンテスを、メルセデス・ベンツおよびインフィニティブランドの次世代プレミアムコンパクトカーの生産拠点として選んだ理由にほかなりません。また本日の定礎式を迎えられたのは、州政府・連邦政府などとの協力関係もあったおかげです」とコメント。

 また、メルセデス・ベンツ・カーズ 生産・サプライチェーン管理担当取締役のマルクス・シェーファー氏は、「本日は、ダイムラーとルノー・日産アライアンスの協力関係にとって重要な節目の日です。この新たな共同工場により、両社はそれぞれのお客さまに、迅速かつより柔軟に商品を提供することができます。また、北米自由貿易協定(NAFTA)地域ではメルセデス・ベンツ初のコンパクトカー生産拠点として、この地域での当社の事業を大幅に拡大するでしょう」と述べ、さらに「当社としては、合弁会社の高効率と柔軟性を共有しながら、メルセデス・ベンツ独自の技術と、ドイツ・ラシュタットにある当社の世界トップレベルのコンパクトカー生産工場からの指導および支援を提供していきます。こうした実績のある手法を通して、ここアグアスカリエンテスでも、欧州や中国にあるコンパクトカーの生産拠点と同様の高い品質を保証することができるでしょう」としている。

(編集部:佐久間 秀)