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独BMW、「i8」のミラーレス車を「CES 2016」で初披露

HMDヘルメットを採用した「BMWコネクテッド・ライド」など出展

2016年1月6日(現地時間)発表

カメラ機能と車内ディスプレイを組み合わせることでミラーレス化を実現した「i8 ミラーレス」

 独BMWは、カメラ機能と車内ディスプレイを組み合わせることでミラーレス化を実現した「i8 ミラーレス」を、米国ネバダ州ラスベガスで開催されている「CES 2016」(1月6日〜9日)において初公開した。

 今回BMWは、i8 ミラーレスのほか、コネクテッド・カー分野において、「BMW i ビジョン・フューチャー・インタラクション」、「モノのインターネット(Internet of Things:IoT)」、「BMWコネクテッド」バイク向けの「BMWコネクテッド・ライド」などを出展する。

i8 ミラーレス

 i8 ミラーレスは、リアビュー・ミラーの代わりに3台のカメラを使用したシステムでより広い視野範囲をカバー。危険な「ブラインド・スポット」を排除した。

 カメラからの画像は、ルームミラーの代わりに配置されたディスプレイ内に統合され、これまで必要だったミラー調節や、カメラやディスプレイのプリセット作業も不要とするとともに、他の乗員も車両後方の交通状況を知ることが可能になる。

 同システムはカメラの画像を評価して、危険が迫ると黄色の警告マークなどで警告するなど、その状況に応じて反応。また、駐車をサポートする軌跡ラインが画像に重ねて表示される。

BMWコネクテッド・ライド

 BMWコネクテッド・ライドで採用されたヘッドアップ・ディスプレイ・ヘルメットは、ライダーに必要な交通情報や車両情報を直接ライダーの視野内に投影する。

ヘッドアップ・ディスプレイの表示例

 また、同時に出品された「BMW K1600 GTLコンセプト・モデル」には、モーターサイクル用レーザー・ヘッドライトを装備。ハイビーム照射距離は600mを実現する。

レーザー・ヘッドライトによるハイビーム
通常のハイビーム

BMWコネクテッド

 BMWコネクテッドでは、自宅や徒歩での移動中、ユーザー自身のクルマや公共交通機関を使った移動中でも、あらゆるネットワーク上の端末と常時接続する。

 ユーザーがサービスを頻繁に使用することにより、効果的にそれらをパーソナライズすることが可能になるといい、ユーザーに関する情報を常に適切なタイミングで提供する。例えば定期的に利用するルートを学習して、そのルート付近に障害が予測された場合、あらかじめその情報をユーザーに提供する。

スマートフォンやウェアラブル端末での利用イメージ
スマートフォンでの表示例
ウェアラブル端末での表示例
車載ディスプレイでの表示例

BMW i ビジョン・フューチャー・インタラクション

 BMW iビジョン・フューチャー・インタラクションは、世界初公開となるジェスチャー・コントロール機能「エアタッチ(AirTouch)」を搭載。手の動きや距離感をセンサーで認識することにより、21インチのパノラマ・ディスプレイをタッチ・スクリーン同様に、かつ画面に触れることなく操作可能になるという。

ジェスチャー・コントロール機能を採用した21インチのパノラマ・ディスプレイをインパネ部分に配置
デザインスケッチ

モノのインターネット(Internet of Things:IoT)

 モノのインターネット(Internet of Things:IoT)では、「i3」やスマート・ホームなどと、スマートフォンやスマートウォッチなどの個人用端末を結ぶネットワーク・システムを提案。

 i3ではジェスチャーを認識して完全自動化による駐車場の出し入れを実現するとともに、i3の車載カメラを使用してカメラで撮影した画像をネットワーク端末にストリーミングで流し、車両周辺の様子として提供する。

自動駐車などのサービスイメージ

フューチャー・モビリティ・ソリューション

 フューチャー・モビリティ・ソリューションとして提案する、LED街路灯にEV(電気自動車)のための高電圧バッテリー用充電ステーションを内蔵した「ライト&チャージ」。

 標準化されたEV用充電ケーブルを使ってキャッシュレスで電気料金の支払いが可能で、また他の自動車メーカーにも利用可能。

LED街路灯にEVのための高電圧バッテリー用充電ステーションを内蔵

(編集部:椿山和雄)