写真で見るルノー「トゥインゴ ルノー・スポール」


 ルノーでは最もベーシックなクラスのコンパクトカー「トゥインゴ」にスポーツモデルの「トゥインゴ ルノー・スポール」が登場した。国内ではその1サイズ上の「ルーテシア ルノー・スポール」と同時発表され、サイズやキャラクターが選べるホットハッチのひとつ。

 「トゥインゴ ルノー・スポール」はノーマルのトゥインゴに比べ、エンジンや足まわりの強化はもちろん、外見ではフロントバンパーのフォグランプを囲むガンメタリックのフレームや、後付感タップリのオーバーフェンダーとサイドスカート、17インチホイールがその特徴となる。

 エンジンは直列4気筒1.6リッターDOHC 16バルブで、最高出力98kW(134PS)/6750rpm、最大トルク160Nm(16.3kgm)/4400rpm。ノーマルのトゥインゴは1.1リッターのノンターボとターボがあるが、それらよりも大幅にパワーアップしている。ノンターボのノーマルモデルでは1tを切る軽量なトゥインゴだが、ルノー・スポールモデルでは車重は1120kgとなる。

 国内向け「トゥインゴ ルノー・スポール」の足まわりは、強化された「シャシー・カップ」仕様。ブレーキはより大型のクラスとなる「ラグナ」用フロントブレーキキャリパー、「メガーヌ」用リアキャリパーとメガーヌ用の前後ディスクを採用し、性能を強化している。

 インテリアはルノー・スポール仕様のサイドサポートの張り出したシートが特徴。トゥインゴはノーマルグレードでも革巻きステアリングホイールやオレンジのステッチが施されたシート、ステアリングコラム上に設置されるタコメーターが標準装備されるが、ルノー・スポールは若干異なっている。

トゥインゴのサイズは3610×1690×1460mm(全長×全幅×全高)とコンパクト。撮影車のカラーは「ルージュ ビフ」で、カラーは全5色。オーバーフェンダーはノーマルでも強調したデザインとなっているが、ルノー・スポールでは別パーツで張り出している

 

フォグランプのまわりにはガンメタリックのフレームが装着される。グリル風になっているがエアの取り入れはないオーバーフェンダーは別パーツ。ボディーサイズはノーマルに比べて左右で35mm幅広、トレッドは前後ともノーマルより60mm拡大
ライトはハロゲンタイプで、フォグランプもハロゲン。ウインカーは電球タイプ
サイドのウインカーはフェンダーに装着されるミラーはガンメタリックで塗装される菱型のルノーのマークはフロント中央に装着される
右ハンドルだがワイパーは左側を支点として動作する。リンク機構を工夫してあり、右上の拭き残しが少なくなっている。オート機構付き
大型のサイドスカートが装着されるドアノブは小さいレバー。引き上げるとドアが開く給油口はカギで開ける。キャップにはフューエルリッドに引っ掛けるためのフックがついており、これを引っ掛けておけばキャップの置き忘れを防止できる
リアのウインドーはリアサイドとあわせてプライバシーガラスが装着されるリアのライト類のうち、バックライトは左側のみ、リアフォグが右側のみとなる
ライト類はすべて電球タイプとなるハイマウントストップランプも装備ウインドーの上にはガンメタリックに塗られたスポイラーが装着される
トゥインゴの車名とルノーのマークはテールゲート中央右側にはルノー・スポールの印がなされるマフラーは1本出し、リアのナンバープレートまわりはブラックとなる
ラジオアンテナはルーフ後方中央にある。サンルーフは装備されない前後長の短いエンジンルームいっぱいに収まる1.6リッターエンジンエアクリーナーボックスにはルノー・スポールのマークが記される
タイヤは前後とも195/40 R17。撮影車はコンチネンタルの「ContiSportContact 3」を装着。トゥインゴGTよりもスタビライザーが太く、ロール剛性を向上させた
フロントブレーキは280mm径のベンチレーテッドディスク。上級セダンの「ラグナ」用フロントブレーキキャリパーを採用リアは「メガーヌ」用のリアキャリパーを採用、TRWのロゴがある。ディスクは240mmのソリッド

 

オレンジのステッチがあるシート。刺繍とサイドサポートの張り出しがルノー・スポール仕様。シート高はトゥインゴGTより14mm低いコンパクトクラスながら、右ハンドルでも違和感のないペダルレイアウト。ステアリングもシート中央と揃っている
トゥインゴはもともとセンターメーター。後付感のあるタコメーターはステアリングコラム上に配置されるスピードメーターはデジタル表示だ各警告灯やオーディオの状態表示もここに表示される
エアコンはオートタイプが装着される。オーディオは操作部やCDの挿入口がここにあるAUX端子はフロアコンソールの最前部にある。外部のポータブルオーディオを汎用ケーブルで接続できるマニュアルトランスミッションは5速。シフトレバーは革巻きだ
正面にはタコメーターのみが配置。ステアリングホイールにはクルーズコントロールの操作ボタンがある。パワーステアリングは電動メーターはホワイト。小さいがルノー・スポールのマーク入り
コラムの左レバーはライト類のスイッチとウインカー。ホーンはステアリングではなく、このレバー全体を押すと鳴るフランス車流右レバーはワイパー類の操作や液晶ディスプレイの表示情報の切り替えボタンさらにコラムの右にはオーディオのサテライトスイッチがある
ステアリングの右にはライトの光軸、メーターパネルの照度調節と、クルーズコントロールとスピードリミッターのメインスイッチがあるダッシュボードは独特のシボ加工がなされている。吹き出しの切り替えはゴム表皮のダイヤルとなるダッシュボード中央にはハザードと、集中ロックの手動操作ボタンがある
べダルはアルミ製。ルノー・スポールをイメージした模様となっている。なお、クラッチペダルのすぐ後ろにはステアリングシャフトのジョイントがあり、クラッチの踏み方とステアリング操作によっては靴底に当たるフロアマットにもルノー・スポールのマーク入りステップにもルノー・スポールのマークが入る
ドアには左右のパワーウインドーと電動ミラーの調整レバーリモコンキーは別体のリモコンが付属する。キー本体にもリモコンボタンがあるが、使用できない
グローブボックスの中は形状が複雑で、大きなファイルなどは入らない。左側の出っ張りはヒューズボックス
バイザー裏のミラーは運転席のみルームライトは1灯のみ
シートにはオレンジのステッチがあり、シートベルトも同じオレンジ色で揃えている。ルノー・スポールの刺繍もある
リアは2名乗車。座るときはヘッドレストを上げられる。リクライニング機構もあり、左右独立で操作できる

 

バックゲートはリアトレイごと開くスペアタイヤはスチールホイールにノーマルサイズのタイヤを装着。テンパータイヤではない乗車状態のリアシート
片側のみを折りたたむことが可能。ゴムひもの先にフックがあり、フロントシートに引っ掛けておく左右ともシートを折りたたんだ状態。これで荷室が最大容量となるシートの背もたれだけを前に畳んで使用することも可能だ
メーターは速度の数値が大きく表示され、その左に燃料残量が表示される。その下は走行距離、トリップメーター、整備までの走行距離を右コラムレバー先端のボタン操作で切り替える
オーディオ表示はメーター横の液晶。ラジオの周波数やモード表示が可能。この液晶には時計と外気温も表示する

(正田拓也 / Photo:鈴木広一郎)
2010年 1月 28日