写真で見るトヨタ「プリウス TRD Sportivoバージョン」


 日本を代表するハイブリッドカー、トヨタ「プリウス」。それをベースに、TRD(トヨタテクノクラフト)の足まわりパーツなどを組み合わせたクルマが「プリウス TRD Sportivoバージョン」。省燃費タイヤの装着などでハンドリングが緩慢なハイブリッドカーに、リニアなステアリングフィールを持たせたというカスタム仕様だ。

 「プリウス TRD Sportivoバージョン」に装着されるパーツはサスペンション、タイヤ&ホイールとエアロパーツをはじめとするエクステリアパーツ、高い沸点を持つブレーキフルード、TRDロゴ入りの赤いpu
ッシュスタートスイッチ。

 タイヤは215/45 R17のミシュラン Pilot Preceda PP2を装着、ホイールは「TRD TF4」。TRD Sportivoサスペンションセットはショックアブソーバーとスプリングのセットで、ベース車よりも車高が10mmダウンする。

 これらの足まわりによって多少の乗り心地が硬めになるものの、ノーマルのプリウスとは違ったシャープなステアリングフィールと低いロールを実現、コーナーの連続する道路を走っても安定した姿勢を見せ、減速と加速を繰り返すことなく一定速度で走破できる。エコと引き替えに走りに我慢を強いられることがなくなっている。

 撮影車は、さらに豊富なオプションが盛り込まれており、G-BOOK対応カーナビゲーションシステムのほか、シートヒーター付きの革調シートカバーは暖房の効きをサポート。足下のイルミネーション類は夜間走行を演出するほか、各種収納をより使いやすくするオプションも備わっている。

「プリウス TRD Sportivoバージョン」の外見上の特徴は、TRDの17インチホイール、フロントバンパーの左右に付く「エアロスパッツ」、リアのエンブレムなど。撮影車のベースモデルはプリウス G ツーリングセレクションで、ボディーカラーはホワイトパールクリスタルシャイン

 

「エアロスパッツ」はフロントバンパー左右の先端に装着される
「エアロスパッツ」を装着してもボディ全長はベース車と変わらないが、コーナーに張り出す
ライト類はベース車からの変更はない。撮影車のベースは“ツーリングセレクション”のため、LEDヘッドライトを装着。外側の小径の2灯がLEDによるロービーム、内側の1灯がハロゲンのハイビームターンシグナルランプはバンパー部分にある。その下はフォグランプ
ハイブリッド車のカラーリング「シナジーブルー」のトヨタエンブレムナンバープレート下には前方を確認するカメラが装着される
前後左右のサイドウインドーにはバイザーが装着される。TRD専用ではなくベース車のオプション
ドアピラーにはカーボンデザインのパネルが装着されるドアミラーはターンシグナルランプ内蔵フロントフェンダーにある「HYBRID」のロゴ
サイドのスタイリングはドアピラー以外に変更はないボディカラー同色のドアノブサイドスカートもベース車のまま
ルーフは凹状のへこみがあるアンテナはルーフ後部に装着。前方に折りたたむことができる
フューエルリッドを開けると燃料タンクキャップがTRDの専用品になっている
リアは「TRD Sportivo」のエンブレムが装着される以外はノーマルのまま
バンパー上にメタル仕上げのプレートが装着される。荷物の出し入れの際、バンパーを傷つけることがない後方を確認するカメラはナンバープレート上に装着される特徴的なクリアテールランプもベース車のままだ
リアのコンビネーションランプはLEDによるブレーキランプ&テールランプ、電球によるターンシグナル、バックランプとなるハイマウントストップランプはスポイラーの下側になる
「TRD Sportivo」バージョンではブレーキフルードがより沸点の高いGF-5タイプに変更されているほかは、駆動系に手は入れられていないオイルキャップはTRDのロゴ入りのものを装着するエンジンルーム内のオレンジ色のラインは、駆動用モーターのための高電圧系。点検や整備で触れる際に注意が必要だ
マフラーはリアバンパーの内側に隠れている。排気ガスは斜め下に排出される17インチアルミホイールは「TRD TF4」、タイヤはミシュラン Pilot Preceda PP2でサイズは215/45 R17。前後とも同サイズ。TRDのスプリングとショックアブソーバーでベース車比10mmダウンプリウスは15インチホイール車もあるため、17インチホイールを装着するとブレーキディスクが小さめに見える。フロントは回生ブレーキも使用するためかフロントのブレーキディスクもリアとほぼ同じサイズ

 

撮影車の室内にはディーラーオプションの運転席快適温熱ヒーター付の革調シートカバーを装着乗り込むとセンターコンソールが大きくせり出すプリウスのコクピットスカッフプレートはオプションのイルミネーション付き
ペダルは右からアクセルペダル、ブレーキペダル、サイドブレーキペダルシフトレバーは電子スイッチ式。とても軽い力で操作できる。パーキングレンジはレバー右上のボタンを押す
本革巻きステアリングは“G”に標準装備だが、その他のグレードもディーラーオプションで装着できるステアリング左のボタンはオーディオ操作右のボタンはセンターメーター部分の表示切り替えやエアコンの操作
左側のレバーはワイパーのコントロール。下げてフロントワイパーの操作、ひねってリアワイパーや間欠の感覚調整となる。コラム上に見えるマイクはカーナビの操作用右側のコラムレバーはターンシグナルとヘッドランプエンジンスタートボタンがTRDロゴ入りの赤いものとなる。ノーマル車は黒の電源スイッチマーク入り
ステアリング右側のダッシュボードにはミラー類の操作スイッチ。左側に見える後付けのスイッチは足下のイルミネーションETC車載器はダッシュボード右下に収まるドアにはパワーウインドーの操作ボタンが集まる
シフトレバーの前にモード切替スイッチがある。「EV」は電気モーターのみで走行するモード。車速などの条件を満たしていればEV走行が可能エアコンはオートタイプ。ハイブリッド車だが別段操作に違いはないルーバーは縦型の桟が前面にあるタイプ
助手席のシートベルト警告は助手席に座るとちょうど前方で点灯するオーディオスペースの右側には車両時計の調整ボタンがある
収納スペースが多彩なプリウス。シフトレバー手前には小物入れにもなるドリンクホルダーセンターコンソールの小物入れにはオプションのコンソールトレイを装着。多彩な収納が可能になっている
シフトレバー下の空間は小物を置くトレイになっているが、オプションの「フロントコンソールリッド」の装着でフタ付きの収納ボックスに変わる。ヒーター付きシートカバーのスイッチはこの中にあるグローブボックスは上下2つあり、独立して使用可能
天井にはオプションの空気清浄機、シャープのプラズマクラスターのロゴが入る高級タイプコンソールボックス内にはオーディオのAUX入力と電源ソケットを備える
革調シートカバーのかかったリアシート足下にはディーラーオプションの青色LEDによるドア連動イルミネーションが装着される
リアシートは分割可倒式。背もたれを手前に倒すシングルフォールディングでフラットな空間が出現するリアシートには幅広のアームレストを装備。2つのドリンクホルダーがある
天井にはマップランプ兼ルームランプを装備するバイザーを下ろすと裏面にはミラーを装備。ミラーの扉を開けると連動して天井のランプが点灯するサングラスホルダーがあり、眼鏡類を収納できる
リアゲートはこの角度まで開くトノカバーでラゲッジスペース内にあるものを隠すことができるトノカバーは巻き取って収納できる
トレイを持ち上げると下にも収納スペースが出現する、上下2段式のラゲッジスペース開口部からラゲッジスペースの床までほぼフラットなので、荷物の出し入れがしやすい

 

スピードメーター類などのディスプレイはセンターの奥まった場所にあるハイブリッドシステムの作動状況が表示できる。これはアクセルの踏み具合で燃料の消費具合を示したメーターステアリングのボタンで表示を切り替えれば燃費をグラフ表示できる
燃費の履歴をグラフ表示することもできるリアルタイムでモーター走行かエンジン走行なのか走行状態を表示することもできるステアリングのボタンを使って各種設定も可能だ
撮影車にはディーラーオプションのG-BOOK対応のスタンダードGナビ「NHDT-W59G」を装着検索方法から目的地設定ができる放送局名からラジオの受信を選択できる
G-BOOKのメニュー情報系メニュー
メインメニュー ページ1、G-BOOK.comへの接続などが行えるメインメニュー ページ2、各種情報にアクセスできるメインメニュー ページ3、ロードアシストの情報にアクセスできる
スタンダードGナビではテレビはワンセグに対応液晶画面が開閉し、DVDやメモリーカードの挿入ができる

(正田拓也 / Photo:鈴木広一郎)
2010年 4月 19日