写真で見るシボレー「シルバラード」


 “アメリカンフルサイズ ピックアップトラック”と称されるサイズのシボレー「シルバラード LS エクステンドキャブ」。サイズは5840×2030×1880mm(全長×全幅×全高)、ホイールベース3640mmとまさにアメリカンサイズ。

 2mを超える全幅のおかげで室内は広々。コラムシフトで前列のベンチシートは3名乗車が可能だが、窮屈さは感じない。後列シートも3名乗車で乗車定員は6名。ドアは観音開きで開口部も広い。キャビンの後部には前後長が2mの広大な荷台が広がっている。

 メカニズムは4.8リッターのV型8気筒エンジンに4速ATを組み合わせる。パートタイムの4WDで、リアサスペンションはリジットアクスルにリーフスプリングという頑丈かつシンプルな組み合わせ。

 装備は基本的に簡素で、豪華装備と呼ばれるようなものは見当たらず、これがシルバラードの個性とも言えよう。操作スイッチなどは大柄で、手袋をしたままでも操作できる。

 簡素とはいえ、パワーステアリング、4枚ドアのパワーウインドー、CD付きの6スピーカー付きオーディオ、エアコン、クルーズコントロールなどはひと通り揃っており、安全装備もエアバッグやABSを備えている。

 なお、シルバラードの魅力は価格。6m近い全長の大柄ボディーだが、価格は400万円を切った399万円。日本国内では自宅や目的地を含めて駐車場に困ることもあるが、ワイルドに決めたいなら1つの選択肢。なお、1ナンバーの普通貨物自動車登録のため高速道路では「中型車」扱い。休日高速1000円の対象とならないのが残念。

比べるものがないとサイズが分かりにくいが、全長が6m近くあり他のクルマとは明らかに違うサイズ。荷台に対してキャビンは小さく見えるがキャビンも十分に大きく窮屈さは感じない

 

シンプルだが迫力あるフロント。メッキのグリル、メッキのバンパー
ヘッドライトは上下2段に並ぶ前方下部確認用のミラーが右前につくサイドミラーも大型のものがつく
サイドの社名バッヂはドアに貼り付けられるラジオのアンテナはフロントフェンダーの上部につくドアノブはプラスチック無塗装
2mを超える全幅のためフロントウインドーも大きい給油口は左側にある。燃料はレギュラーガソリンサイドのデザインはフェンダーの盛り上がりを強調している
リアサイドには4WDであることを表すステッカーがリアのスタイリングはトラックそのものだが、アオリをボディーラインに揃えているため、カジュアルさも演出している
シボレーのバッヂはボディーサイズにしては控えめだシルバラードのバッヂは後方にもある。その上は、日本では関係ないが、エタノール燃料を使用可能であることを表すバッヂ1ナンバーの普通貨物自動車登録となる
貨物車の証し、積載量の表示リアコンビネーションランプハイマウントストップランプはリアウインドーの上部にある
クルマが大きいため4.8リッターV型8気筒エンジンが小さく見えるボンネットの蝶番には巻きバネが仕込まれており、ダンパーがなくても開けた際にロッドで支える必要はない
タイヤは前後とも265/70 R17のオールシーズンタイヤ。ホイールはクロームメッキのスリールホイールリアのブレーキはドラムとなるリアサスペンションはリジットアクスルにリーフスプリング
リーフスプリングはサイドからも見ることができる下まわりをのぞくとラダーフレームが見えるスペアタイヤは床下に吊される

 

ドアは観音開き。フロントドアを先に開けないとリアは開かないピラーレスで室内にアクセスできるベンチシートだが、セパレートタイプとなっており、中央の背もたれを前に倒すとアームレストになる
シンプルで広大なインストゥルメントパネルシンプルなステアリングホイールCD付きオーディオ、エアコンの操作パネル、その下にはDCソケットが2個ある
ペダルは右からアクセル、ブレーキ、パーキングブレーキシフトレバーはコラムシフト駆動の切り替えは足下にあるレバーで行う。センターデフがないため通常は2WDのFRで走行する
クルーズコントロールを搭載。ステアリングのボタンで操作するメーターはシンプルな4連式。ATポジションの表示がある天井にはルームライトを装備する。シートベルト警告もここにある
ドアの内張は明るいグレー。ドアを開ける際は、内側から黒いレバーを引くフロントシートのアームレストを跳ね上げると3名乗車ができるラジオはAMとFMだが、アメリカ仕様のまま輸入されており、FM放送を受信する場合は周波数変換器を介すために換算表を見る必要がある
フロントのアームレストにはカップホルダーと小物入れがあるグローブボックスは上下に開く
リアシートは座面を跳ね上げることで荷物スペースとすることができるリアシートのすぐ後ろはリアウインドーとなる
ウインドーは前後ともフルオープンとなる荷台は前後長2mの広大なもの傷防止のプレートなどはないため、すぐに傷だらけになってしまいそうだが、それこそアメリカントラックの“味”だろう

 

(正田拓也 / Photo:鈴木広一郎)
2010年 5月 24日