写真で見るフォルクスワーゲン「ポロ TSIハイライン」


 フォルクスワーゲン「ポロ」に新エンジンが搭載されるとともに、新たに上級グレードの「TSIハイライン」が加わった。従来の「1.4コンフォートライン」は、エンジンを変更して「TSIコンフォートライン」となった。ハイラインもコンフォートラインも、エンジンは同じ。ポロは装備によって2つのグレードを選べるようになった。

 エンジンはポロに新搭載となる、直噴でターボチャージャー付きの直列4気筒1.2リッターSOHCエンジン。10・15モードで20km/Lという低燃費も話題になった。ターボチャージャーの装着で、車両重量は20kgほど重くなっているが、従来搭載していた1.4リッターDOHCエンジンに比べると、排気量の縮小とSOHC化のためかエンジンの見た目はかなりコンパクト化された印象がある。

 「TSIハイライン」と「TSIコンフォートライン」の装備差は、目立つところではアルミホイール、フォグランプ、オートエアコン、スポーツシート、後退時の後方センサーである「パークディスタンスコントロール」の有無。さらに、革巻きステアリングホイール、フロントまわりのメッキパーツ、フロントアームレストなどもTSIハイラインだけの装備となる。

 エンジンや足まわりなどの走行系は、グレードによる差異はほとんどない。細かい点では、装着されるホイールがアルミとスチールでわずかにオフセットが異なり、アルミホイールだとトレッドが5mm小さくなる。タイヤサイズは共通の185/60 R15である。

アルミホイールやフォグランプがポロのTSIハイラインの特徴となる。撮影車のカラーはリフレックスシルバーメタリック。正面やサイドはゴルフとそっくりだがサイズ以外ではフロントグリルの横桟の数が1本で、6ライトウインドウなのがポロの見分け方

 

TSIハイラインのみ設定されるシャドーブルーメタリック
ポロのエンブレムはリアゲートに装着グレードを示すバッヂはなく、エンジンを示す「TSI」のみ装着されるリアのコンビネーションライトはブレーキ、ターンシグナルなどいずれも電球タイプとなる
エンジンは1.2リッターのTSIエンジン。SOHCのためエンジン上部がわりとコンパクトに見えるエンジンオイル注入口から内部が見えないタイプ。ちなみにエンジンオイルの交換インターバルは環境を意識してかなり長めになっている
エンジンオイルの量は昔ながらのスティックで確認する金属カバーの中にはターボチャージャーが入っている。その横の黒い缶はエンジンオイルフィルター7速DSGトランスミッションはこの下にある
20km/Lの低燃費だが、ガソリンはハイオク指定となるエコカー減税車の証である燃費基準達成と低排出ガス車のステッカーが貼られる
タイヤは前後とも185/60 R15。撮影車はコンチネンタルのContiPremiumContact2が装着されていた。このタイヤは中大型セダン向けの銘柄となる

 

シンプルな運転席まわりドアの内側には4枚のパワーウインドウのスイッチ、電動リモコンミラー、集中ロックのボタンがある。ポケットには大型のミネラルウォーターも装備できるブラックのダッシュボード。エアコンの吹き出し口など、要所にメッキのリングが装着され、高級感を演出している
タコメーターとスピードメーターがアナログで、燃料計などは液晶画面で表示される。DSGで自動変速中でも現在の変速ポジションが時計の横に数値で表示されるオーディオは2DINのスペースにラジオとCDが一体になったものが装着される。現在のところ工場装着のナビゲーションのオプションは用意されない。TSIハイラインのエアコンはオートエアコンとなる。左右独立制御などはなく、シンプルなもの
7速DSGのシフトレバー。Dレンジで左に倒し、前後に倒すことで手動変速となる。最も下のSはスポーツモードで高回転型の変速パターンとなるシガライターソケットとその横にオーディオのAUX入力がある。灰皿を利用する場合はカップホルダーにはめ込む灰皿を利用するレバー式のサイドブレーキ
ステアリングホイールはハイラインには本革巻きタイプが装着される。下側のスポークにクロームがあしらわれているヘッドライトレバーは手前に引くとフォグランプ、リアフォグランプが点灯する。その横はヘッドライトの光軸調整とメーター内照度調整
TSIハイラインに装備されるアームレストアームレスト内は小物入れになっている
エアコンの送風を取り入れることが可能なグローブボックス。ペンホルダーなどもある
リアゲートを開けると280Lの容量を持つラゲッジスペースシートはダブルフォールディングで6:4に分割して倒すことができるすべてフラットにすると952Lのラゲッジスペースとなる
通常時のリアシート。3名分のヘッドレストと3点式シートベルトがある座面を跳ね上げずに背もたれだけを倒しても荷物が収容できそうだ座面は少し前にスライドさせるようにしてから引き起こす
座面を持ち上げるとフラットなスペースとなるISOFIXの金具は座面をずらすと確認できるラゲッジスペースの床は2重になっている
さらにその下にはスペアタイヤスペースがあるが、国内仕様にはスペアタイヤはなくパンク修理キットが備えられるトノカバーを吊り上げるリードの下には重りがあり、ゲートを閉じたときにたるみができない工夫がされているリアゲートはここまで開く
TSIコンフォートラインでは、スチールホイール+ホイルキャップを装備、フォグランプがなくフォグランプ周辺のクロームリングもないTSIコンフォートラインのシートはスタンダードシートとなり形状も少し異なるタイヤは185/60 R15。TSIコンフォートラインの撮影車のタイヤ銘柄はコンチネンタルのContiPremiumContact2

(正田拓也 / )
2010年 6月 23日