写真で見るメルセデス・ベンツ「SLKクラス」


 SLKクラスがモデルチェンジし、3代目が日本にやってきた。

 電動格納式のハードトップをメルセデス・ベンツでは「バリオルーフ」と呼び、そのバリオルーフの格納機構には、新たにマグネシウムフレームを採用して軽量化と開閉時間短縮を実現した。

 フロントマスクは現在のメルセデス・ベンツに共通する、存在感を強調した幅広のフロントグリルと、横長で両端が釣り上がった左右のヘッドライトを配置する。従来型のSLKクラスが「SLRマクラーレン」に通じる傾斜したグリルだったのと比べると、まったく印象が異なった。

 ボディーは全幅が1.8mを超えた1845mmというサイズのほかは、全長が4145mm、全高が1305mmとコンパクトなサイズ。しかし、従来型が丸みを帯びたボディーラインだったのに対し、フロント部分が直線的となり、サイズ感も大きく変わった印象を受ける。

 エンジンは、現代の潮流である加給機を付けて小排気量化を進めた、ターボーチャージャー付きの直列4気筒1.8リッターエンジンと、V型6気筒3.5リッター自然吸気エンジンの2タイプ。いずれも環境への配慮もぬかりなく、大排気量の3.5リッターエンジンはリーンバーンやアイドリングストップ機構を搭載し低燃費化を進めた。

 駆動レイアウトは2WD(FR)で、7速ATの「7G-トロニック プラス」を介して後輪を駆動する。タイヤサイズは前輪が225/45 R17、後輪が245/40 R17。撮影車はAMGスポーツパッケージを組み合わせているため、ホイールサイズが18インチとなり、タイヤは前輪が225/40 R18、後輪が245/35 R18となる。

 撮影車は「SLK350 ブルーエフィシェンシー」でベース価格は770万円。オプションとしてAMGスポーツパッケージのほか、ナッパフルレザーパッケージ、パノラミックバリオルーフ、キーレスゴーなどが組み合わされている。

SLKクラスは 2シーターのオープンボディー。電動格納式ハードトップで、ルーフ操作はスイッチ1つで行う
従来モデルと大きく印象が変わったフロントマスク。存在感の大きなフロントグリルとヘッドランプ形状によって迫力が増した
ヘッドライトはキセノン
ヘッドランプカバーの形状は透明なので分かりにくいが、斜めではなく正面が垂直に近い形状ターンシグナルランプはヘッドランプ下に直線的に並ぶ
バンパーにはLEDによるスモールランプも備わる
ヘッドランプをボディー両端に備えるためか、幅が大きく見えるフロントグリルのスリーポインテッドスターグリル上にもエンブレムが備わる
ボンネット先端は尖っているボンネットのエアルーバーワイパーはエアロタイプが2本
タイヤと側面はフラットな形状。後輪にはオーバーフェンダー状のパーツを装着する弧を描くサイドウインドー
ヘアルーバーはフロントフェンダーにも装備側面のターンシグナルランプはサイドミラーに備わるグラスエリアが多いルーフはアクリル製
リアウィンドーに環境基準適合のシールが貼られるリアエンドにかけて左右幅が絞られる形状
ルーフを開いて斜め後方から撮すテールランプ「SLK350」のエンブレム
テールレンズはLEDを多用するテール、ブレーキ、ターンシグナル、バックランプを点灯させたところハイマウントストップランプも装備
マフラーは左右2本出しドアノブは全体的に前傾した形状給油口は右リアにある
V型6気筒3.5リッターエンジンは最高出力225kW(306PS)/6500rpm、最大トルク370Nm(37.7kgm)/3500-5250rpmを発生
タイヤはフロントが225/40 R18、リアが245/35 R18リアフェンダーの後方にカバーを装着
ルーフ変形の様子。トランクリッドが逆方向に開きルーフが変形して折りたたみながら格納。そしてトランクリッドが元に戻る仕組み
適度なタイト感を感じるインテリア
ドアを開けたところステアリングまわり
メーターまわりをアップで。中央にはマルチディスプレイが備わるべダルはATなので2ペダルシフトレバー
センターコンソール。シフトレバーの先に空調とオーディオが見えるオーディオ操作パネル。CDの挿入口が用意されるヘッドランプスイッチはステアリング右側に配置。その左上にあるのはプッシュ式のエンジンスタートボタン
ステアリング左コラムレバーは倒すとターンシグナル、ひねるとワイパー。その上にクルーズコントロールのレバーがあるアナログ式の時計カーナビ用ディスプレイに表示されるアナログ時計とデザインを合わせている
ドアハンドル部にパワーシートの操作スイッチを備えるセンターコンソールボックスはポータブルオーディオを収納して使用できる。ケーブルはiPod/iPhone用、USBメモリー用、AUX入力用の3本が付属ルーフ開閉用のスイッチにはカバーがつく
グローブボックスの収納力は十分シート後方にエマージェンシーキットが置かれるスカッフプレートにもメルセデス・ベンツロゴが入る
ナッパフルレザーのシート首の部分に送風口を備える
サンバイザーとルームランプパノラミックバリオルーフはルーフ閉の状態でも景色を眺められる。自動でルーフの濃淡を切り替えられる装備もオプションで選べるヘッドレスト後方の保護バー。その整流板を用いることで風の巻き込みも抑制できる
キーは電波式、持っているだけでプッシュ式のスタートボタンでエンジンをかけられる車体のフロントとリアに障害物を検知するセンサーを備え、障害物に近づくとLEDが点灯して知らせてくれる
トランクルーム内にルーフを収納するため、ルーフを開く前に内部仕切りカバーを所定の位置にしておく必要がある
トランクルーム内のフロアは仕切り板をひっくり返すことでスペースが変化する
スペアタイヤはトランクルーム内に収納ナンバープレート上にはナンバー照明とトランクリッドを開くスイッチを用意
メーター中央の情報表示用のディスプレイ。これはトリップメーター燃費計と走行可能距離速度もデジタル表示ができる
各種車両の設定もできる速度表示はキロメートルのほかマイル表示も可能ライト類の設定も可能
国内では操作の必要はないが、ライトを右側通行用に変更できる室内を照らすアンビエントライトの照度調整も可能ルーフの開閉作業中もこのディスプレイに表示される
カーナビ画面VICSによる交通情報表示に対応
ラジオはアナログチューナー風に周波数を合わせることができる携帯電話はBluetoothで接続できる地デジに対応し、高精細な12セグの映像を表示できる
室内に装備したアナログ時計と同デザインの時計表示COMAND Onlineは接続した携帯電話を介してインターネットのWebサイト表示ができるURLの入力もダイヤルで可能

写真で見る バックナンバー
http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/photo/

(正田拓也/Photo:鈴木広一郎)
2011年 10月 24日