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「FREED Modulo X Concept」「ステップワゴン Modulo X」が展示された「モースポフェス in 九州」
ホンダとトヨタが協力して熊本の「HSR九州」で開催
2017年12月6日 00:00
11月19日、「HSR九州」(熊本県菊池郡)において、「モースポフェス in 九州」が開催された。9時の開場を前に入口ゲート前には多くの観客が列をなし、時折、日が陰るものの秋らしい青空となった会場では、1万人あまりのファンがイベントを楽しんだ。
モースポフェスは「モータースポーツの力で地域に活力を」の想いを込め、企業や団体の垣根を越えてモータースポーツの魅力を伝えるとともに、クルマを運転する楽しさや憧れ・夢を育むことを目的として開催されたもので、今回の熊本が初開催となる。
同イベントがこれまでのクルマ系のそれと大きく異なるのは、本田技研工業とトヨタ自動車、つまりレースシーンではライバル同士となるメーカーが協力していること。Honda RacingおよびTOYOTA GAZOO Racingのレース参戦マシンの共演はもちろん、ドライバーもインディ500を制した佐藤琢磨選手をはじめ、ホンダ勢からはSUPER GT GT500クラスに参戦する「Epson Modulo NSX-GT」のベルトラン・バゲット選手ら、トヨタ勢からは2017年のSUPER GT GT500クラスを制した「KeePer TOM'S LC500」の平川亮選手およびニック・キャシディ選手ら、2輪からはHRCワークステストライダーも務める秋吉耕佑選手らが参加するなど、メーカー、カテゴリーを超えたそうそうたるメンバーが一堂に会した。
用意されたコンテンツはモータースポーツ系のほかにもホンダアクセスが手がけたコンプリートカーや日産も加えた3社の市販車両の展示、参加ドライバーによる同乗走行、タイヤメーカーのブースなどが数多く用意されていた。
「FREED Modulo X Concept」「ステップワゴン Modulo X」などのカスタマイズカーも人気
入場ゲートを入ってすぐのエリアは各社の市販車11台が並ぶ展示ゾーンで、ホンダアクセスは「FREED Modulo X Concept」と「ステップワゴン Modulo X」の2台を展示。どちらもクルマに乗り込むことができるようになっていたこともあり、多くの来場者の注目を集めていた。
多くのファミリーユーザーが使い勝手などをチェックしていたのがステップワゴン Modulo Xだ。こちらはModulo Xシリーズの第3弾ですでに発売中のモデルだが、シート表皮などに小変更が加えられた2018年モデル。専用のフロントグリルやエアロバンパー、リアディフューザーを装着し、専用アルミホイールや15mmローダウンするサスペンションでチューニングされたエクステリアは、“タダモノじゃない”感満点。装着されているエアロパーツは単なる見た目だけではなく、車体下部の空気の流れを最適化することによりリフトバランスを調整、直進安定性を高めるなどの効果を発揮する機能的な面を併せ持ったもの。そうしたスポーティな側面を持つ半面、ステップワゴンならではの「わくわくゲート」など使い勝手のよさはそのままという点でウケていた様子。スタイリングを眺めつつ「もう標準車を買っちゃったんだよな~」なんて残念そうなオーナーの姿も見受けられた。
FREED Modulo X Conceptは「東京オートサロン 2017」にも展示されていた車両で、ステップワゴンModulo Xと同様、走行性能を高めたフリードのコンセプト提案モデル。スポーティなエアロパーツをはじめ赤いアクセントカラー、ブラックのルーフなど精悍なスタイルが特長だ。子供が1人程度の若いファミリーはもちろん、使い勝手のよいコンパクトなサイズという点で熟年層にも注目されていた。赤の差し色も人気で、「このまま商品化されたらいいな」との声も聞かれた。
モータースポーツエキシビジョンゾーン
終日多くの観客を集めていたのが、サーキットコースとパドックを中心としたこのエリア。サーキットコースではホンダ&トヨタのクルマに抽選により決定したドライバーが乗って対決する「ドリームマッチ」、助手席でサーキット走行を体験できる「スポーツカーエクスペリエンス」などを開催。パドック側ではレース車両の展示やタイヤメーカーのブース、ドライバーのトークショーを行なうステージなど、こちらも盛りだくさんの内容となっていた。
コンテンツ体験ゾーン
サーキットコースを挟んでパドックの反対側に設けられていたのがこのゾーン。ホンダ車およびトヨタ車の試乗体験をはじめダンボールクラフト、子供向けのバイク体験などを実施。また、こちらにも「N-ONE Modulo X」をはじめとした市販車両も展示されていた。
Modulo Xシリーズの第2弾として登場したN-ONE Modulo X。同車は前後の専用エアロバンパーをはじめとしたエクステリアパーツのほか、専用サスペンションやボディ剛性アップの専用高剛性バンパービーム、さらにCVTもSレンジが専用セッティングとなるなどルックスだけではなく走りの質も高めたモデル。さらに当日展示されていたモデルは、純正アクセサリーとして設定されているブラウンの合皮製シートカバーを装着しており、パッと見にもオシャレなムードとなっていた。こちらは若いカップルが乗り込んでいる姿がよく見られた。
メーカーの垣根を越えた試みとなったモースポフェス in 九州。プログラムの最後となるエンディングでは各ドライバーがピット前に整列。マイクを握った佐藤琢磨選手は「苦しい時にがんばっている皆さんを応援したい」と語るとともに、自身がインディ500ウィナーとなったことを例に挙げ「続けていくことで叶う夢があるということを1人でも多くの皆さんにお伝えしていきたいと思っています」と、地震などによる被害を受けた熊本にエールを送った。
提供:株式会社ホンダアクセス