トピック
駐車や後退時の運転サポートを後付けできる! 誕生から進化し続ける「リアカメラ de あんしんプラス」についてホンダアクセスに聞いてみた
- 提供:
- 株式会社ホンダアクセス
2023年9月4日 00:00
ホンダ車の純正アクセサリーを手掛けるホンダアクセスは、エアロパーツやアルミホイールといった定番アイテムや、カーナビゲーションシステム「Gathers(ギャザズ)」シリーズなど幅広いジャンルの製品をラインアップしているが、今回注目するのはギャザズのナビオプションとして販売しているリアカメラの映像を活用した運転サポートアイテム「リアカメラ de あんしんプラス」だ。
この「リアカメラ de あんしんプラス」は、2016年に初登場した商品で、その後「2(ダブルビュー)」「3」と進化を続けている。現在のサポート機能は「後退駐車サポート」「後退出庫サポート」「後方死角サポート」「後方車両お知らせ機能」の4つで、心強いアシストツールとして多くのユーザーに愛用されている。
上から見た映像でバック駐車をサポートしてくれるうれしい機能
後退時に上空から見ているかのような映像を表示し、クルマの前後左右を見える化することで、より駐車枠に停めやすくしてくれる機能はすでに普及しているが、一般的に上空からの俯瞰映像は、複数のカメラを装備する「マルチビューカメラシステム」を装備している車両グレードを購入する必要があり、車両価格が高くなったり、もともとこの装備が設定されていない車種では選ぶこともできないのがネックだった。
しかし、ホンダ車はギャザズのカーナビをオプションとして選択していれば、2万2000円で「リアカメラ de あんしんプラス3」が導入でき、真上から見ているような映像を確認しながら駐車が可能になる「後退駐車サポート」が使えるようになる。
実際に「リアカメラ de あんしんプラス3」を使用してみたが、ステアリングの操作に合わせてタイヤの軌跡が表示され、駐車枠に対して入れるかをアシストアイコンと色で表示、さらに周囲の安全確認をしながら後退できるので、枠にピッタリ駐車できた。
後退する際に後方で人やクルマが横切ることを警告してくれる安心機能
また、後退しながら駐車場を出るときの「後退出庫サポート」は、後退時に左右から人やクルマが横切ろうとすると警告してくれる機能。リアカメラに写った映像を解析して警告を出すため、ドライバーが映像を凝視していなくても、システムが画面表示と音で注意を促してくれる便利で安心な機能だ。
特に、最近は騒音や排出ガス対策で前進駐車を求める店舗も増えているし、高速道路のサービスエリアなどに停めた際も、バックで出なければならないシチュエーションも多く、安全に出庫するために、ぜひとも欲しい機能だ。
見えにくい後側方の車両やあおりのような危険運転も検知可能
さらに「リアカメラ de あんしんプラス」は、駐車時だけでなく走行中にも使える便利な機能がある。例えば、後方から接近するクルマの存在を知らせてくる機能も充実も充実している。「後方死角サポート」は、30km/h以上で走行中に斜め後ろ(左右どちらも検知可能)に接近している車両がいる場合、画面右上のアイコンでお知らせしてくれるほか、接近しているクルマのほうへ車線変更しようとウインカーを作動すると、画面と警報で注意喚起してくれるという機能。
「後方車両お知らせ機能」も、60km/h以上で走行している際に、後続車が車間距離の短い状態のままでいると、アイコンの色を変えて注意を促し、さらにそれでも接近状態が続くと音声で警告してくれる、どちらもとても有効な機能だ。危険なクルマの接近が分かれば、道を譲るなどの対処が早めにできるため、結果的にドライバーの安全を守ることにつながっていく。
ユーザーの出費を増やすことなく機能は増やしたいという開発陣の思い
さて、先述したとおり「リアカメラ de あんしんプラス」は、2016年に登場してから年々進化しているが、歴代機種で共通していることは、標準装備のリアカメラを使いながら、後方の映像を活用して付加価値を追加していること。しかも、左右や後方に専用のセンサーを加えることなく、カメラの映像を独自に解析するだけで実現しているところが最大のポイント。
コストをかければより多くのさまざまなセンシングができるのは当然だが、ホンダアクセスの開発陣は、「お客様のお求めしやすい価格で提供したい」と、コストを抑えながらできることを拡張することにこだわっている。
もともとホンダアクセスでは、リアカメラをオプション品として販売していたが、リアカメラが新車標準装備となりはじめ、リアカメラのオプションとしての存在意義がなくなっていく代わりに、「そのカメラを使って安心安全という付加価値を何か提供できないか? ただ映像を映すだけではなく、リアカメラの映像データから状況に応じて警告を発せられないか?」という発想から、初代モデルの開発がスタート。
ちなみに、2代目から3代目への進化の過程で、「車線キープサポート」のように削除された機能もある。これはクルマ本体にHonda SENSINGといったADAS(先進運転支援システム)の搭載が進んだことから、リアカメラで車線キープを行なう必要がなくなったためという。もちろん、機能が減ったのではなく、代わりに「後方車両お知らせ機能」の搭載や「後退駐車サポート」をより使いやすく機能アップをする取捨選択を行なっている。
また、使用しているイラストも、より見やすいものに進化している。全体としては機能が高度化しながらも、価格アップを抑えているのだ。
導入はクルマにギャザズの対応ナビゲーションが搭載されていれば、「リアカメラ de あんしんプラス」の本体ユニットを追加取付けして最終調整を行なうだけ。新車であれば、ギャザズ対応ナビゲーションと一緒に「リアカメラ de あんしんプラス3」も注文するだけでOK。さらに新車購入の時でなくても、対応しているギャザズナビが装着されていれば、後付けで設定することもできる(一部適用していない車種もあり)。
追加購入品である純正アクセサリーに対する更なるオプション品の場合、通常は装着率も低くなってしまうというが、「リアカメラ de あんしんプラス」の装着率は比較的高いといい、多くのユーザーに支持されているそうだ。
後方確認の付加価値を、純正品質かつ手の届きやすい価格で実現する
ホンダアクセスが手掛ける「リアカメラ de あんしんプラス」は、当然ながら「純正」と同じ品質で提供している。そして、低価格で実現するのは、かなりハードルが高い。
カメラの映像だけから情報を取り出すため、そのままでは誤検出をする可能性もある。それを純正品質、つまり誰もが確実にちゃんと「使える」ところまでレベルを高める必要があるからだ。ホンダアクセスの高松チーフエンジニアも「当時この機能を純正品質で量産する例はほかになく、チャレンジだった」と振り返る。
ちなみに、純正品質の1つとして、設置した際にクルマ本来の装備の動作に影響がないことが保証されていることがある。「リアカメラ de あんしんプラス」の場合、ステアリングの切り角や速度情報など走行情報をクルマから得ているが、今のクルマは情報を引き出せば出すほど内部の制御に影響がないかの確認が必要となるが、当然ながら全て問題なく純正品質として安心して使うことができる。
トップダウンビューがさらに進化した「リアカメラ de あんしんプラス4」が登場
2023年秋に発売予定のホンダの新型「N-BOX」から展開を開始する「リアカメラ de あんしんプラス4」は、トップダウンビューの表示を大幅に充実させた。
具体的にはこれまでトップダウンビューとはいえ、表示できる範囲はあくまでリアの超広角カメラの映像をもとにした後方だけだったが、「リアカメラ de あんしんプラス4」では画像生成技術によってカメラが直前に写した映像の一部をコンピュータ処理により瞬時に合成し、車両の側面まで表示できるようになった。これでより駐車枠にクルマを合わせやすくなり、さらに駐車が容易になった。
表示画面には、少し前の映像を合成しているため、違和感なく見えることも製品化の際の注力点。昼や夜、道路の素材によっても見え方が大きく変わってくるが、クルマ自体の移動量と合わせて違和感のない表示になるまで、細かくチューニングしていく苦労があったという。
また、カメラも車両本体に標準装備されるカメラを使用するため、車種ごとにカメラ本体や取付け位置が違い、調整も必要になってくる。ホンダアクセスが後方カメラもセットでオプション品として供給すれば、その調整作業を簡素化することもできる。しかし、簡素化するための部品費や取付け工賃を考えると、ユーザーへの費用負担が大きくなってしまうため、標準装備となったカメラを使うことで機能を実現している。