東京モーターショー2013
4輪販売50周年のホンダは、2つのミッドシップ「S660 CONCEPT」「NSX CONCEPT」やF1展示も充実
「スポーツ360」復刻モデル、「N-WGN(エヌワゴン)」、市販予定車「VEZEL(ヴェゼル)」も展示
(2013/11/21 19:38)
本田技研工業のブースでは、“枠にはまるな。”というメッセージを随所に見ることができる。本田技研工業という社名には、自動車の文字も、2輪車の文字もなくさまざまなものを作り出す意味が込められている。そのため、ホンダブースでは、4輪車、2輪車、汎用機、ロボットなどを展示。“枠にはまるな。”というメッセージを強く訴えかけている。
本記事では、そんなホンダブースのなかから、4輪車をピックアップしてお届けする。2輪車については、別記事で掲載予定。
そのホンダブースで目を引くのは、ステージ上に展示された2台のミッドシップ「S660 CONCEPT」と「NSX CONCEPT」だ。
NSX CONCEPT
3モーターハイブリッド「SPORT HYBRID SH-AWD(Super Handling - All Wheel Drive)」により、4輪を駆動するシステムを搭載。アキュラ「RLX」と異なり、フロント2輪を2つの独立モーターで、リア2輪はV型6気筒ツインターボエンジン+1モーター内蔵トランスミッションで駆動。NSX CONCEPTはデザインコンセプトモデルのため、パワートレーンの詳細を見ることはできないが、リアオーバーハングの短さは印象的だった。
このNSX CONCEPTをベースとした次期「NSX」は、2015年から北米を皮切りに各地域へ順次投入される。
S660 CONCEPT
2015年に再びF1参戦を果たすホンダが同年の量産化に向け開発中のS660 CONCEPTを東京モーターショーで発表した。スペックの詳細は明かされなかったもののミッドシップモデルで、2年前の東京モーターショーで発表された「EV-STER」のデザインを引き継ぎつつ、現状ではより現実的なガソリンエンジンを搭載しての登場となった。
軽ミッドシップ「ビート」の後継車とも目されるS660 CONCEPTだが、かつての"エス"、しかも1962年の全日本自動車ショーで出展された「スポーツ360」の直系といえそうだ。会場にはその原点ともいえる「スポーツ360」も展示されていたが、これは当時の図面を元に一から作り上げた復刻モデルであり、社内的には現代のコンピュータによる開発、設計とは違う手作業による自動車作りのノウハウの伝承にも貢献しているという。
「N-WGN」「N-WGN Custom」
会場では市販車「N-WGN(エヌワゴン)」が正式発表された。こちらはNシリーズの中核を成すモデルで11月22日に発売開始するモデルだ。会場内には「N-WGNカスタム」も展示されていた。
「VEZEL(ヴェゼル)」市販予定車
12月19日発表、12月20日発売予定の「VEZEL(ヴェゼル)」が公開された。SUVの安定感とクーペの持つ流麗さを併せ持ったデザインが特徴で、1.5リッター直噴エンジンに高出力モーターを組み合わせた「SPORT HYBRID i-DCD」と1.5リッター直噴エンジンの2種が用意される。
F1関連の展示
会場にはF1マシン「RA271」も展示されていた。こちらは2015年に復活を遂げるホンダF1の原点であるマシンだ。また、1989年10月22日鈴鹿での日本グランプリ予選におけるアイルトン・セナの走りを当時のテレメトリーシステムのデータを元に映像で大型モニターに再現。音についてはツインリンクもてぎにてマクラーレン ホンダMP4/5の走行音を録音し再現している。
そのほか、2014年春にコンパクトクラスのハイブリッドセダンを発売し、秋には3モーターハイブリッド「SPORT HYBRID SH-AWD」を搭載して「レジェンド」が復活。すでに発売しているアコードハイブリッドと合わせハイブリッドセダンのラインアップ拡充を発表した。
2輪のブースと連続した広いスペースには、耕耘機、除雪機など幅広い展示を行っていた。一般公開日には「ASIMO(アシモ)」も登場するとのこと。